2016年12月の記事


今年も一年
16年も終わりです。
17年も皆さん宜しくお付き合いくださいね。
では、お互いにいい年を迎えられますように。
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キリンの首にある骨の数は七つで、意外なことに人間と同じだという。
その代わり骨の一つ一つがとても長い。高いところに届く首のおかげで多くの葉を食べられ、生存競争を勝ち抜くことができた。しかし今後はどうだろう。
国際自然保護連合は先日、絶滅の恐れのある動植物を示す「レッドリスト」の最新版を発表し、キリンが新たに絶滅危惧種になった。アフリカでの生息数は過去30年で4割ほど減り、2015年は10万頭弱である。
農耕の拡大でキリンがすめる地域が狭くなりつつあるうえ、戦争時の食料にされているとも報じられる。地域紛争の被害が彼らにも及んでいるのか。地球温暖化の脅威にさらされているトナカイも、同じく絶滅危惧種となった。
これらの惨事は現代に限らない。私たちホモ・サピエンスははるか昔から無数の動物たちを絶滅させてきたと、歴史学者ハラリ氏が『サピエンス全史』で考察している。オーストラリアでは人類が移り住んでから数千年で、体重50㌔以上の生物24種のうち23種が絶滅した。
南北アメリカ大陸でも巨大なライオンやオオナマケモノが姿を消した。「私たちの祖先は自然と調和して暮らしていたと主張する環境保護運動家を信じてはならない」とハラリ氏は書く。種の破壊は人類の業なのか。
恐竜の大絶滅などと並んで、6回目の大絶滅時代に入ったともいわれる地球である。今年1年でいったいどれだけの種が失われたのだろうか。災いを小さくする手立てを模索するしかない。

 天声人語より
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夜型生活取り戻すには。 朝日を浴びる。
乱れた睡眠のリズムを取り戻すにはどうすればいいのか。
①朝に日光を30分ほど浴び、睡眠ホルモンに関わる体内時計をリセットする
②日中に適度な運動をし、夜とのメリハリをつける。
③胃や腸を休めた状態で眠るために、就寝の3時間前には食事を終わらせる。
④夜は強い照明を使わないで過ごす--などが効果的という。
また、乱れた体内時計を整えて規則正しい生活リズムを手に入れるために、毎日の睡眠時間を記録することを勧める。起床・就寝時刻や寝ていた時間、途中で起きた時間・回数を振り返り、できるだけ毎日同じリズムを繰り返すようにする。休日だけ起床時間が遅くなる場合は注意が必要だ。平日の起床時間と2時間以上ずれると翌週の前半は時差ボケの状態となり、心身への負担が増えるという。
体内時計が乱れたままだと、睡眠時間帯が日常生活に支障を及ぼす「概日リズム睡眠障害」になる恐れもある。「朝起きられないなどの症状は『やる気がない』『だらしない』と見られがちだが、治療が必要な場合もある。受診をためらわないでほしい、と話している。

 はぐくむより
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天皇退位問題のおかしさ
天皇陛下の退位をめぐる政府が設けた有識者会議は、今の陛下に限って退位を可能とする法律の制定で提言する方向で、議論をまとめつつあるという。
将来にも適用される恒久的な制度にするには、退位を認める要件を定める必要があるが、それは「なかなかむつかしい」との説明だ。
だが「一代限り」というのは国民の大方の意見に反する。有識者会議自身が行った専門家ヒヤリングの内容を踏まえたものとも言えず、賛成できない。
典範を不磨の大典ととらえ、手をつけることに強く反対する人々がいる。議論が暗礁にに乗りあげ、結果として退位の道がふさがれてしまっては、高齢社会における象徴天皇のあり方という、提起された重要な問題がうやむやになりかねない。
ならばまずは特別法で手当をし、引き続き典範改正にとり組む。そんな手法もあり得る。
ヒアリングでも複数の専門家が同様の2段階論に言及した。
一方、有識者会議がとろうとしているのは、将来のことは生来考えるべきだとして、当座の対応にとどめる立場だ。根本において考え方が異なる。
要件化は本当に困難なのか。
ヒアリングで退位を認めるべきだとした論者たちは、ほぼ一致して「高齢」「天皇の意思」「三権の長などで構成する皇室会議による承認」の三つを要件とする見解を示した。
もっともな指摘である。これをもとに議論を深めれば、退位を制度として導入しつつ、懸念される外部からの強制や天皇の恣意による代替わりを防ぐことは十分可能ではないか。
にもかかわらず、ヒアリングの後に2度、他の論点もふくめて合計わずか3時間半の話し合いで「難しい」と結論づけるのは、最初からその気がないためだと疑わざるを得ない。
一代限りの特別法は、当初から政権内で取りざたされている案だ。典範改正を避けたい官邸の意向に沿い、結論ありきでことを勧めるのであれば、「有識者」の名に値しない。

 社説より
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老後の健康、歩いて外出できる体力を
「団塊世代」が、10年足らずで75歳以上の「後期高齢者」となる。その後の人生の明暗は「歩いて外出できる体力の維持」にかかっている。家事をこなし、公共の乗り物で移動し、スーパーで買い物ができれば、一人暮らしも可能だ。外出できれば、近所の人とも交わり、草花や風のそよぎに季節を感じ、心も豊かになる。買い物をすれば計算もする。歩けなくなると一挙にそれらを失い、医療、介護の対象になる。
心身を動かさないと老化は加速する。そのターニングポイントは、男性の場合、定年退職時にある。ここで手を打つには、いわば「大人の義務教育」のように場が有用と考える。「定期的に歩いて外出する場」を提供し、地域とのコミュニケーションの構築、健康・調理などの知識と技術を習得することを目標とした授業をしてはどうだろうか。
歩いて通えることが前提なので、65歳前後の1~2年間、半日程度のコースで週に2回ぐらい学区の小中学校の空き教室に集まってもらう。
全員参加は、ホームルームと健康講座くらいにしておいて、パソコン、園芸、手芸などカリキュラムは工夫次第、講師もメンバーの中から出てくるだろう。栄養の整った学校給食を食べれば、筋力低下予防にも効果があるはずだ。
自治会などで対象者全員に声がけするが、親や孫の世話、仕事や趣味を理由とする不参加は可とする。だが、出欠届は義務とする。元気だけど、自ら積極的に出向かない人々を集めることで、点と点がつながり面となれば、子育てや介護、防災の一助にもなり、地域に飲み仲間やゴルフ友むだちもできるだろう。終了後は自主活動が継続すれば成功だ。地域差はでるだろうが、医療費や介護費の削減に向けて、市町村でこのような「大人の義務教育」に取り組むことはできないだろうか。

 オピニオンより-----健康運動指導士・山田佐世子
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差別あおる指導者に喝采
大統領選以降、ヘイト事件が米国内で急増している。
南部貧困法律センターによると、大統領選後のわずか10日間で867件の嫌がらせや脅迫が報告された。対象は移民や黒人、性的少数者だ。
「アメリカを再び白人のものに」という言葉とナチスのカギ十字の落書きが、ニューヨーク州で見つかった。コロラド州では、12歳の黒人少女が「トランプが大統領になった今、おまえとすべての黒人を銃撃する」と脅された。テキサス州ダラスでは、ヒスパニック系男性が「メキシコに帰れ」と白人の高齢者に罵倒された。カリフォルニア州サンノゼでは、イスラム教徒の女性が背後からスカーフをつかまれたため、首が絞まって転倒した。
イスラム教徒や移民を侮辱し、女性差別の言葉をまき散らす。そんな人物が来年1月、世界で最も影響力がある国家の指導者となる。

 紙面より
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中国の潜水艦
アジアの海は波立つ。
空母が来たから南へぐるり。
縄張りの見回りのように。
太平洋の向こうをにらみつつ。

素粒子より
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子どもへの虐待事件が起きるたび、児童相談所の対応が問われる。
なぜ助けられなかったのかと。しかし、日々の相談所の活動によって多くの子どもたちが危険な状況から逃れていることはあまり注目されない。
連載の「児相の現場から」を読み、相談所を担う児童福祉司たちの行動力に驚いた。夫婦が取っ組み合いのけんかをするなかで赤ちゃんを保護し、もみくちゃになりながら走り去る。「連れていくな」と父親にすごまれながら。
子どもが危険にさらされると判断すれば、職権で保護し親から引き離すことができる。娘が保育園で保護されたと知り、怒って包丁を持ちだした母親もいる。「疑いがあればまずは保護するべきだ。家に帰して死んでしまったら申し開きができない」という関係者の言葉が重い。
相談所への通報は増える一方である。保育の現場や地域が虐待に注意を払っている面もあるのだろう。悲惨な事件を防ぐ最後の砦として、その役割の大きさにもっと目が向けられていい。
作家の柳美里さんが息子を罵倒し折檻した経験について「かならず自己嫌悪に陥る」と書いている。親という立場を利用し、逃げられない息子を感情のはけ口にしているのかもしれないと。追いつめられた親を支える仕組みも必要だ。
1年間で生まれる子どもの数が今年は初めて100万人を下回るという。
一人ひとりをあたたかく抱きしめる。
手を差し出せるのは、親に限らない。

 天声人語より
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首相ハワイ到着
明日オバマ米大統領と真珠湾訪問し、米国立太平洋記念墓地や日本人墓地、えひめ丸沈没事故の慰霊碑をめぐり、祈りをささげる予定だ。

紙面より
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どんぶり勘定の「どんぶり」とは丼鉢ではなく、職人の腹掛けの前にある大きなポケット。
大きなポケットのような物入れから、無造作にお金を出してレしていたことから、その名がついた。東京五輪・パラリンピックの費用の見通しは典型例だろう。
しかも自分の懐が心許ないからと、となりの人のポケットをのぞみこむ。いまの組織委員会、東京都、国の姿である。おととい示された大会総経費の見積もりは、1兆6千億~1兆8千億円とまだ幅があり、費用の分担はこれから決めるという。
ポケットをのぞき込まれそうになって警戒するのは、一部競技の会場となる神奈川県や宮城県などの自治体だ。負担はないと約束していたはずだ、と反発している。ババ抜きのような押し付け合いが続きそうだ。
振り返れば、立候補時の資産は8千億円だった。「コンパクト五輪」にするはずが、費用の膨張に関係者が降り回されている。いまの混乱が開催の決定にあれほどの歓迎の声が上がったかどうか。
1940年に予定されていた東京五輪が取りやめになったのは、日中戦争に反発する欧米の不参加が予定されたからだ。ただ、競技場の建設に使う鉄が十分に確保できるか、東京市の借金がどこまで許されるかも大きな問題だったとある。
「国民、市民に耐乏生活を求めながらの巨大施設づくりは困難である」。
当時の担当者の言葉が色あせていないように思えるのが、何とも悩ましい。

 天声人語より
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電通問題
ビル街の夜景は、過酷な深夜労働が咲かせる悲しいあだ花。
自殺した電通の高橋まつりさんの母が手記をつづる。

素粒子より
自死した人をマスコミも祭り上げ過ぎなのではないのか。
何か変だ。
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来るかインフレ時代
金融市場の動きは期待や予想に基づくもので、政策やその効果の実現が保証されたわけではない。しかし、もしそれらが実現するなら、米国を始めとする世界経済を覆ってきたリーマン・ショツクからのデフレが終わってインフレの時代がやって来ることになる。そのことは資産運用の世界で言えばゲームのルールが変わることを意味し、債券から株への資金移動はそれを先取りしている。
一部には、米国経済はインフレになるだろうが実体経済の回復は弱く両者が併存するスタグフレーションに陥るという見方もある。
すべてはトランプ大統領が最初の数カ月でどこまで公約を果たすのかにかかっている。
日本経済に目を転じよう。日本は米国経済とは別のサイクルにあり、日銀が目標とする2%のインフレ率は達成されていない。しかし、日本の長期金利もマイナスからブラスに転じ、おまけに円安、原油価格の底打ちだ。さて、日本にやって来るのはインフレだろうか、それともスタグフレーションだろうか。

 経済気象台より-----義
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老後の健康、歩いて外出できる体力を
「団塊世代」が、10年足らずで75歳以上の「後期高齢者」となる。その後の人生の明暗は「歩いて外出できる体力の維持」にかかっている。家事をこなし、公共の乗り物で移動し、スーパーで買い物ができれば、一人暮らしも可能だ。外出できれば、近所の人とも交わり、草花や風のそよぎに季節を感じ、心も豊かになる。買い物をすれば計算もする。歩けなくなると一挙にそれらを失い、医療、介護の対象になる。
心身を動かさないと老化は加速する。そのターニングポイントは、男性の場合、定年退職時にある。ここで手を打つには、いわば「大人の義務教育」のように場が有用と考える。「定期的に歩いて外出する場」を提供し、地域とのコミュニケーションの構築、健康・調理などの知識と技術を習得することを目標とした授業をしてはどうだろうか。
歩いて通えることが前提なので、65歳前後の1~2年間、半日程度のコースで週に2回ぐらい学区の小中学校の空き教室に集まってもらう。
全員参加は、ホームルームと健康講座くらいにしておいて、パソコン、園芸、手芸などカリキュラムは工夫次第、講師もメンバーの中から出てくるだろう。栄養の整った学校給食を食べれば、筋力低下予防にも効果があるはずだ。
自治会などで対象者全員に声がけするが、親や孫の世話、仕事や趣味を理由とする不参加は可とする。だが、出欠届は義務とする。元気だけど、自ら積極的に出向かない人々を集めることで、点と点がつながり面となれば、子育てや介護、防災の一助にもなり、地域に飲み仲間やゴルフ友むだちもできるだろう。終了後は自主活動が継続すれば成功だ。地域差はでるだろうが、医療費や介護費の削減に向けて、市町村でこのような「大人の義務教育」に取り組むことはできないだろうか。

 オピニオンより-----健康運動指導士・山田佐世子
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一億総中流を信じ続ける時代は一体いつまで続くのだろうか。中の下の反乱を食い止めよ
格差の拡大、所得減に苦しみながらも、自分は「下流ではない。中流だ」と信じる意識。そしてこの「中の下層」がいま、低所得層への反発を鋭く強めながら、内外で政治のキャスティングボードを握りつつある。
イギリスのEU離脱問題では、高所得層が残留を、低所得層が離脱を支持した。ではどの階層から離脱が残留を上回ったか。それは中の下層だった。アメリカ大統領選も同じだ。中の下に近い年収3万㌦以上5万㌦未満の層において、前回選挙でオバマが57%の支持を集めた一方、今回クリントンは51%しか支持されていない。両国とも「中の下の反乱」が歴史を動かす原動力となったのだ。
日本では、非正規雇用の割合が4割を超え、平均所得以下の人たちが6割を占める。格差是正を訴えるリベラルの戦略は一見正しく映る。だが、多くの低所得層が「自分は下流ではない」と認識していたらどうか。
生活不安に怯えているのに政治的に取り残された中の下層は、格差是正の訴えを聞けば聞くほど、低所得層への反発を強めるのではないか。
非正規労働者の待遇改善もそうだ。残業代の未払いと長時間労働に苦しむ中の下意識の正社員たちの多くは、この動きを冷ややかな目で見ていると聞く。
じつは、日米英の3国には共通点がある。いずれも、財源が限られ、給付に所得制限がつき、財政が低所得層の利益で固められている。だからこそ、中間層の不満が沈積し、中の下層に「移民や貧困層があなたたちの暮らしを悪くする」と訴え、下流への転落の恐怖をあおるポピュリズムが威力を発揮する。米英のできごとは対岸の火事ではない。
持てる者から奪い、弱者を助けるやり方では分断を深めてしまう。中の下の反乱を食い止め、中低所得層に連帯をうながす方法、それは、全ての生活者のニーズを満たし、増税への合意を引き出し、生活と財政の将来不安をともに払拭することだ。既得権をなくし、分断を無意味にしつつ、納税者の受益を強め、税への反発を和らげるのである。
そこで、消費税の再増税に向け、2%の使途を財政再建から生活保護に切り替え、受益者を大胆に増やしてみてはどうか。財務省には厳しい案だろう。だが、受益が実感され、租税抵抗が弱まり、次の増税への道が切り拓かれれば財政の歴史は変わる。
分断社会と財政危機を終わらせる。
今こそ新しいリベラルの出番だ。

 あすを探るより-------慶応大学教授・井手英策
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夜型生活取り戻すには。 朝日を浴びる。
乱れた睡眠のリズムを取り戻すにはどうすればいいのか。
①朝に日光を30分ほど浴び、睡眠ホルモンに関わる体内時計をリセットする
②日中に適度な運動をし、夜とのメリハリをつける。
③胃や腸を休めた状態で眠るために、就寝の3時間前には食事を終わらせる。
④夜は強い照明を使わないで過ごす--などが効果的という。
また、乱れた体内時計を整えて規則正しい生活リズムを手に入れるために、毎日の睡眠時間を記録することを勧める。起床・就寝時刻や寝ていた時間、途中で起きた時間・回数を振り返り、できるだけ毎日同じリズムを繰り返すようにする。休日だけ起床時間が遅くなる場合は注意が必要だ。平日の起床時間と2時間以上ずれると翌週の前半は時差ボケの状態となり、心身への負担が増えるという。
体内時計が乱れたままだと、睡眠時間帯が日常生活に支障を及ぼす「概日リズム睡眠障害」になる恐れもある。「朝起きられないなどの症状は『やる気がない』『だらしない』と見られがちだが、治療が必要な場合もある。受診をためらわないでほしい、と話している。

 はぐくむより
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年の瀬の「瀬」とは
年の瀬が迫ってきました。年の瀬は、「年の暮れ、年末、歳末」を指す言葉ですが、なぜ「瀬」をつかうのでしょうか。
「瀬」は川の流れに由来します。国土交通省の河川用語集には「流れが速く浅い場所を瀬、流れが緩やかで深いところを淵と呼びます」とあります。
水は流れる場所の断面積が狭ければ速くなり、広く深い場所では緩やかになります。
浅瀬なら人は立って川を渡れることもあります。「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」なら、急流にのまれ、助からないと思い定めた末、窮地を脱するような場所に至ることをいいます。
「瀬戸」は陸地や山に挟まれた海峡や谷を指します。古くは「狭門」と書いたようです。
「瀬戸際」は海峡と外海の境。流れが速く、かじ取りを誤れば命にかかわる分岐点です。
「逢瀬」は川の流れの出会いを指すことから、男女が人目をしのんで会う機会。公然と会えないからこそ時間が過ぎるのが速く感じられたことでしょぅ。
祟徳院の「瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ」も流れの速い川に例えて未来の逢瀬をうたっています。
このように「瀬」は時の流れの速さも連想させました。「年の瀬」は一年最後の一番忙しい時期を呼ぶようになりました。
江戸時代、つけ払いが多かった庶民にとって、大みそかは盆と並ぶ借金清算の最大の攻防の日。井原西鶴の「日本永代蔵」には「借銭の淵をわたり付て、幾度か年の瀬越をしたる人のいへり」と、危うい思いをして年末を過ごした人が語る場面があります。
年末の清算期が「年の瀬」の時期だったようですが、「迫る」などの言葉がつくことで使える期間が広くなったようです。
問題山積の年も暮れます。将来への「つけ」回しは、個人も国も踏み外せば淵に落ちる危うい瀬だと知るべきでしょう。

 ことばの広場より
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やる気は脳の活動に変化を与え、効果的なリハビリにつながる。
病院などの現場では、患者本人のやる気が、リハビリの効果に影響することは知られている。生理学研究所などの研究チームはその仕組みの解明を進めている。
脊髄損傷から回復途上のサルで、やる気や意欲に関係する「側坐核」という脳の領域の活動を薬で止めたところ、治り始めていた手のまひが再び出て、イモをつまめなくなった。一方、健康なサルでは、側坐核の活動を止めても影響はなかった。研究チームは、けがの回復期に、側坐核が運動機能をつかさどる脳の領域の活動を活性化し、運動機能の回復を支えているとみている。
また、生理研の定藤教授らの研究チームは、褒められることの影響について研究している。他人に褒められると、意欲や意思決定に関わる「線条体」と呼ばれる脳の領域が反応することを確認。さらに、褒められた人は、指を使った運動技能の習得が上手になることも確かめたという。
定藤教授によると、これまでは教育の分野で、こうした意欲や褒めが学習にどう影響するかについて研究されてきた。最近は、脳神経学の分野でも研究が進み、成果はリハビリにも応用できるという。
定藤教授は「強い意欲を持ち続けるには、褒められることに依存せず『やればできるんだ』という経験に裏打ちされた自己肯定感が大切。リハビリでも、自ら取り組む意欲を高める試みが、周囲には重要になる」と指摘している。

 紙面より
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ローマではない。「すべての道はアレッポに通ず」という言葉がシリアの周辺にはあったという。
世界最古の都市の一つであるアレッポは、古くから交通の要所であった。
イスラム世界の広がりとともに都市としての重要さが増した。欧州やインドをつなぐ貿易の拠点だった時代もある。
そんな歴史ある都市はいま、長引く内戦で大きく姿を変えてしまった。反体制派の拠点となったアレッポ東部は、ロシアの支援を受けたアサド政権に爆撃され、廃墟と化した。英BBC放送による空からの映像を見ると、壊れた建物やがれきが広がっている。
病院の廊下にいる人びとが爆撃に見舞われ、煙が充満する映像もあった。爆撃はが学校にも及んだと伝わる。いつたいどれだけの人が犠牲になったのか。この地域は今月中旬、アサド政権により制圧された。
国際社会は何もしてくれないという現地からの声が、インターネットを通じて世界に発信されていた。国連はようやく、住民を安全に避難させるための監視団を派遣することを決議した。もっと早く手が打てなかったのだろうか。
トルコではおととい、ロシア大使が警察官の男に銃撃されて亡くなった。言うまでもなくテロは絶対に許されない。それでも、容疑者の残した「アレッポを忘れるな」の言葉が重く響く。

 天声人語より
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来年度予算案決定
2017年度の当初予算案を閣議決定した。
一般会計の総額は97兆4547億円で、5年連続で過去最大になった。

 紙面より
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異なる課題 都道府県ごとの代表必要
合区された4県のうち3県で投票率が過去最多位に。選挙区では高知を地盤とする候補者がおらず、高知には「切り捨て」、徳島には「徳島だけの代表を出せないのか」という不満があった。「選挙に行かないことが自分たちができる抗議だ」と明言する有権者もいた。
高知の面積は徳島の1.7倍。秘書は国会、徳島、高知に配置し、別々に活動している。参院議員として陳情や要望を受ける量は倍以上に増えたが、1人で2県を担当すること自体に弊害は感じない。面積でいえば選挙区は東京、神奈川、静岡の3府県とほぼ同じ。この3都府県との人口比は17倍あるが、1回の選挙で選べる参院議員の数はこちらが1人に対して3都府県は計12人。国政全体でどちらの勢力が大きいか、差は歴然だ。
都道府県は予算配分や許認可など行政の意思決定の基礎であり、文化や経済構造も異なる。地域ごとの課題を解消するために、都道府県単位で代表者を出す制度が必要。「都道府県」という文言も含めて地方自治体のあり方を位置付け直し、それに応じた参院議員の選出方法を盛り込む憲法改正があるべき姿だ。
ただ、改憲はハードルが高い。暫定措置として参院の総定数を増やすとか、比例区から選挙区に定数を移すやり方もあり得る。おかしな政権ができたときの歯止めとして二院制は必要。衆院と参院は違う性格だから意味があるはずだ。

 紙面より------徳島・高知選挙区 中西祐介参院議員
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景気判断引き上げ
12月の月例経済報告で、国内景気の基調判断を2015年3月以来、1年9カ月ぶりに引き上げた。
輸出や個人消費に持ち直しの動きが出てきたとして「一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とした。

 紙面より
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この27日に安倍首相がハワイ真珠湾を訪問する。
定、増悪がうねった。移民が射殺されイスラム教徒が嫌がらせを受けた。そんなとき全米日系市民協会の幹部が語っていた言葉が心に残る。「何をすべきかはすぐ分からなくても、何をすべきではないかは歴史が教えてくれる」
トランプ次期大統領に言いたい。「したいこと」より、まず「すべきでないこと」を学ぶべきであろうと。自己陶酔型の権力者が全能感に高揚するほど怖いことはない。それも歴史が教えてくれる。

 日曜に想うより------福島申二
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来年度の成長率
政府の2017年度の経済見通しは、GDPは名目で2.5%、実質で1.5%とした。

紙面より
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映画「モスクワは涙を信じない」地方出身の女性がモスクワに出て幸せを追い求める。
恋人に去られてシングルマザーになるが、仕事では成功する。期待がふくらんではしぼむ。人生の波乱にもまれた主人公が終幕に見せる涙まじりの笑顔が印象的である。
映画のタイトルは、ロシアのことわざにちなむ。つらい時に涙を流しても同情は得られないという意味だ。「行動すれば困難は乗り越えられる」との合意もあり、相手を励ますときにも使われる。
涙や情けにはあまり動かされそうにないプーチン大統領が山口県にやって来た。遅刻魔として名高いが、2時間もの到着遅れで日本側をいきなり泣かせてくれた。安倍首相との会談はふだいを東京へ移し続けられる。
「北方領土問題が進展するか」。首脳会談が決まった直後はそんな観測が報じられた。戦後70年余り、周囲の期待は毎回ふくらんではしぼみ、解決への道筋はつかないままだった。会談で手渡された元島民の手紙をプーチン大統領はどんな思いで読んだのか。
わが胸に手をあてると、ロシアに対してはともすれば涙や情けより警戒が先に立った。
冷戦期の敵対の記憶は色濃く、最近では武力によるクリミア併合もあった。あわてて「ロシア人の心」を映画で理解しようとした話を笑えない。

 天声人語より
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11月の貿易統計黒字に
貿易収支は1525億円の黒字で、3カ月連続。
原油価格の底打ちで輸入額の減少は抑えられたが、中国向けの輸出が好調で収支はプラスとなった。

紙面より
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日露首脳会談 あまりにも大きな隔たり
すれ違いぶりが際だつ、両首脳の共同記者会見だった。
安倍首相が焦点を当てたのは北方領土問題を含む平和条約締結。一方、ロシアのプーチン大統領の関心は日本の経済協力。
その溝は深い。
プーチン氏が共同記者会見で領土問題にからんで強調したのは、1956年の日ソ共同宣言だ。平和条約を結んだ後、歯舞、色丹の2島を日本側に引き渡すとされ、国後、択捉への直接の言及はない。
さらに歯舞、色丹を引き渡すにしても、ロシアの主権を維持する可能性にも触れた。4島の帰属の問題を解決して平和条約を結ぶという日本の立場とは大きく食い違う。
プーチン氏は日米安保条約にも言及。引き渡し後の島に米軍基地がおかれることへの警戒感をあらわにした。日本としては受け入れられない主張だ。
首相が「平和条約締結に向けた重要な一歩」と胸を張った。
4島での共同経済活動も具体的な中身はこれからだ。
かつて何度か検討されたが、日ロどちらの主権を適用するかが問題とされ、そのたびに立ち消えになってきた。ロシア側は今回も「ロシアの法律に基づいて行われる」と明言し、早くもかみ合っていない。
首相は私たちの世代で終止符を打たなければと意気込むが、今回あらわになったのはむしろ、交渉の先行きが見えない現実だ。近い将来、大きな進展が見込めるかのような過剰な期待をふりまいてはならない。
日ロ間に横たわる戦後処理の決着をめざす首相の姿勢は、理解できる。首脳同士が信頼を育むことは、地域の安定をもたらすうえでも意味がある。
同時に、日本が忘れてならないことがある。「法の支配」をはじめとする普遍的な原則をゆるがせにしてはならない。
米国の次期大統領にトランプ氏が当選し、国際社会は米ロ関係やシリア問題の行方に目をこらしている。領土問題は重用だが、決して焦ってはならない。外交の減速を崩さず、粘り強く解決をめざす姿勢が肝要だ。

 社説より
今にも還ってくるような期待をあおったのは全てのメディアのせいだと考える。
メディアこの反省をすべきだ。
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親鸞の教え
親鸞自身が「父母の孝養のために念仏を唱えたことは一度もない」
実はお釈迦さまも「死んだ人に向かって読経しても意味がない」と言っている。
死んだ人の運命は本人の行いで決まるもので、子孫がお経を唱えて変えられるものではない。そもそも、お経は生きている人が幸せになるための教えを記録したもので、生きているときに聞いてこそ意味があるのだという。
最善の供養とは祖先が喜ぶことをすることだからだ。親にとって何が一番うれしいかといえば、子が幸せに生きることだろう。それには阿弥陀仏の本願を聞き求めればよいと、お釈迦様と親鸞は教える。
阿弥陀仏の本願、つまり本当の願いとは、すべての人を幸せにしたいということ。阿弥陀仏だけを信じて正しく幸せに生きようというのが浄土真宗の教えだという。

 紙面より
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来年の干支が酉年という年の瀬に、高病原性鳥インフルエンザの感染が各地の飼育場で確認された。
韓国では以前から猛威にさらされ、国内に渡り鳥の飛来が増える冬季の警戒が叫ばれていた。
空に壁を築けるわけもなく、養鶏農家などには、飼育舎の野鳥侵入防止の強化や衛生管理の徹底などが求められよう。
口蹄疫など過去に国内で発生した家畜伝染病の報道を通じて共通なのが
①二次感染防止に向け徹底した防疫体制
②家畜飼育農家によるリスクマネジメント意識の重要性
③強制や研究機関が行う詳細な感染ルートの解明
④発生農場への風評被害防止の配慮
などだ。
感染症の専門家がかって講演で「あり得ないことことはない」がリスク管理の出発点。情報を共有するリスクコミュニケーションが蔓延防止につながると強調した。日本人は渡り鳥の飛来を心待ちにして歌に詠んだり、江戸期には特徴ある在来鶏や鳴き声を楽しむ観賞用鶏が飼育がはやったりし、鶏と密接な関係だった。伝染病はそんな伝統的な種を絶やす恐れもあるため、用心に越したことはない。
クリスマスや正月など需要期前の報道で風評を招き、消費が低迷しないか心配。朝食の卵がけご飯や弁当の卵焼き、チョイ呑み屋の串焼き、と現代人も朝から晩まで密接な人も多そう。消費拡大のため今夜も街に出勤しようか。

 防風林より
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あなたは『お蔭様で』と感じることがありますか?
私たちの日常生活は、一瞬の休みもなく、大自然や、家族は勿論のこと、顔の見えない沢山の人々の働きの力に支えられて、生かされています。
自分自身が生きてゆくことも、どこかで、他人様の役に立ち、感謝されていると実感できればうれしいですね。
世界中でたった一人しかいないかけがえのない自分。
ただ一度だけで決してやりなおしのきかない人生。
衆生の躰性・諸仏の法界、本来一味にしてすべて差別なし。(弘法大師)
わたくしたちの心と体と、御仏のさとりの境界とは、もともと同じもので少しも違いはありません。
今に最善を尽くしていますか? 今を精一杯生きていますか? 
今の生き方が先の明暗を分ける鍵となります。
時は今、ところ足元、そのことにうちこむ命、永遠の御生命。(椎尾弁匡)
健康は最上の宝です。生きていることはすばらしい。自然はいつも私たちの生命を支えてくれています。常に足元をしっかりと踏みしめて、感謝の気持ちを忘れずに生きてゆきたいものです。

 四国第四十五番 海岸山 岩屋寺の頂いた書類より
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統計と報道イメージに差
統計の一つに、「原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たり死亡事故件数の推移」という表がある。この「第1当事者」とは、当該事故におけて最も過失が重い者を指しており、それぞれの年齢層における、事故の起こしやすさの違いがこの表から読み取れるのだ。
さて、年齢層別で比較すると、最も死亡事故の率が高いのは、16歳から24歳の若者である。2015年は、全世代平均が10万人当たり約4.4件なのに対し、若者は7.6件だ。一方、65歳以上の高齢者は5.8件で、平均よりは上だが最も高いわけではない。また高齢者も含め、10万人あたり事故件数はおおむね減少傾向にある。
従って、高齢者の事故が目立っている理由としては、おそらく高齢者全体の人数が増えていることは効果が大きく、高齢者層はやや事故を起こしやすい傾向があるものの、他の年齢層と比べて著しく運転が危険であるとまではいえないだろう。
もっとも、年齢階層を細かくみていくと、80~84歳では11.5件、85歳以上は18.2件と大きくなる。ただし16~19歳は14.4件と、こちらも無視できない。また事故の実数でいえば、40~44歳の世代が最も多くの死亡事故を起こしており、85歳以上全体の3倍を超えている。
以上のように、報道によってイメージされるリスクと、統計的な数値は、若干の乖離があるように思われる。ではなぜその差が生じたのだろう。
メディアには議題設定機能というものがあり、「今どんなことが問題か」を指し示す役割がある。そしていつたん、社会的な議題になると、普段ならば優先順位が低いニュースでも、積極的に報じられるようになる。今回も、痛ましい事故が起こったことにより、議題が「高齢ドライバー」に設定され、それに適合する報道が増えたと推測できる。
ジャーナリズムは、社会問題を議論する場を担う役割もあるし、高齢者が関わる事故が増えていることは事実だ。今後もさまざまな安全対策を講じることは当然、重要である。ただ同時に私たちは、時々立ち止まって、別の角度から自らの思考を点検することも忘れるべきではないだろうか。理性と感情のバランスをとり、社会全体にとって良い方向性を模索していきたいものだ。

 月刊安心新聞より------神里達博
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プーチン大統領
巌流島は隣の下関。
長門の会談は大幅に遅れて始まる。
「小次郎敗れたり」と心中でつぶやいたかプーチン武蔵。

素粒子より
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記者生活をふりかえって、グリコ・森永事件ほど無力感に沈んだ取材はない。
兵庫県警を担当したのは、捜査が行き詰まりつつあったころ。先輩から発破をかけられ、事件の舞台の京阪神を走り回ったが、記事らしい記事は1本も書けなかった。
1984年から翌年にかけ世間を震撼させた連続恐喝事件である。かい人21面相を名乗る一味が菓子に毒物を入れ、菓子大手を脅した。「けいさつのあほども」冗舌な挑戦状が警察をほんろうした。操作もむなしく時効を迎えた。
脅迫電話には子どもの声も使われた。「バス停のベンチの腰掛けの裏」「陸橋の階段の下の空き缶の中」。事件をモデルにした塩田さんの小説『罪の声』を読み、あの幼い声をまざまざと思い出した。
「声の主は僕と同年代で同じ関西育ちだと思う。生きていたらいま仕事や家庭を持っているはずです」と塩田さん。物語の中で、声の主は自分が事件に関わったと知って苦悩する。
神戸新聞の記者だった塩田さんは学生時代から作家を志した。取材経験を創作にいかし、4年前から作家に専念。「昭和最大の未解決事件」を平成のいまどう描くか、構想を15年間練ってきた。
塩田さんの見立てでは、脅迫に声を使われた子供は3人。女性はいま47歳、男性は41歳と37歳ほどではないかと推理する。
犯罪に利用された記憶に苦しみ続けているのか、あるいは何も知らず、穏やかに暮らしているのか。27年ぶりに京都と滋賀の現場を再訪し、考え込んだ。

 天声人語より
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米1年ぶりの利上げ
昨年12月以来の政策金利を引き上げることを決めた。
トランプ次期大統領が大規模な景気刺激策を掲げるなか、来年の利上げ予想は年3回として、利上げのペースをこれまでの想定より速まるとの見方も示した。

紙面より
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白、青、赤3色のロシア国旗が街にはためく。
市役所の正面には「歓迎日露首脳会談」の横断幕が躍る。今週、プーチン大統領を迎える山口県長門市を一足先に訪ねた。
安倍晋三首相の地元である。9月に長門開催が決まった直後は相当な盛り上がりだったという。
「北方領土交渉で進展がある」との観測がしきりに報じられた。山口県では121年前、下関で日清戦争の講和条約が結ばれている。今回の会談が「領土返還を決めた長門条約」として実を結べば、きっと教科書に載る------。そんな先走った話もいっとき飛び交ったという。
長門市は、急いでロシア語通訳を探し、市の名所や特産品を紹介するロシア語パンフレットを作った。ロシアの絵本の読み聞かせのほか、ピロシキなど伝統料理の試食会も開かれた。
市北部の日本海に面した浜には、100年余り前の日露戦争で戦死した両国の人びとを悼む二つの墓碑が並ぶ。住民らは今回、あらたに階段と説明板を設けた。市内で進む取り組みからは2国の距離を縮めようという誠意を感じる。
長門が生んだ童謡詩人、金子みすゞにこんな一編がある。〈夢がほんとでほんとが夢なら よからうな。 夢ぢやなんにも決まってないから、よからうな〉。
題を「夢と現」という。
シベリア鉄道の延伸など壮大な構想にあれこれ取りざたされるが、期待のトーンは下降気味である。両首脳が実際にいま何を考え居るのかとんとわからない。長門の地でどんな夢を語り、どんな現を語るか。

 天声人語より
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景況感改善
日銀短観によると12月は、代表的な指標の大企業・製造業のDIはプラス10で、前回の9月調査から4㌽改善。
改善は6四半期ぶり。原油価格上昇や好調な海外経済を受け、素材や輸出関連企業の景況感が改善した。
大企業・非製造業は横ばいのプラス18.

紙面より
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アベノミクスよどこへ。日銀でリフレを推進してきた当人たちは現状をどう総括しているのか。
浜田氏から回答はなし。「リフレ派は終わった」と断じるのは中原伸之氏だ。浜田氏とともにリフレ論を唱え、首相の経済ブレーンを務めてきた元日銀審査委員だ。
「私はリフレ派というよりリアリスト。インフレ目標にこだわって手を広げるより、名目国内総生産を目標にじっくりやればいい」と語り、日銀に路線修正を求める。
問題は「リフレ派なき日銀」に変わったとしても、金融政策がきれいさっぱり聖女化するわけではないことだ。
市場にたまったお金の量は平時の3倍の415兆円にもふくらんでしまった。今後の金融のリスクを考えれば、これは放置できない。
しかもこれが年間80兆円ベースで増え続ける仕組みを、日銀はいまも明確には終生できていないのだ。
経済危機をしのぐため先進各国は異常な金融緩和にのめり込んだ。その危機が終わり米国はすでに利上げに転じ、正常化に動きだした。欧州も量的緩和の縮小を決めた。
ひとり日銀だけが出口論の議論さえ「時期尚早」と封印し続ける。
アベノミクスの呪縛に囚われた日銀が生み出す金融政策の異常。それが、こんどはアベノミクスそのものを漂流させようとしている。

 波聞風問より-----原 真人
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ノロウイルス猛威
ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の患者数が、1医療機関あたり17.37人に上った。
近年流行していなかった型のウイルスが原因とみられる。
免疫のない幼児が集まる保育所などを中心に集団感染も発生している。
予防のため、食事や調理前などに積極的に手洗いをするよう呼び掛けている。

紙面より
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惑星X、物体X、容疑者X。Xとつくと無性に正体を知りたくなるが、「文庫X」には意表をつかれた。
書名や著者、内容を伏せられ売られた1冊の文庫本のことだ。
4カ月もの間、秘密とされた本の正体は、清水潔さんの、「殺人犯はそこにいる 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件」。読んで感銘を受けた盛岡市のさわや書店員長江貴士さんがノンフィクション嫌いに読んでもらう方策を考えた。
客をためらわせるのはテーマの重さと本の厚さ。手書きの推薦文で本を覆ってみた。「怯む気持ちは分かります でも僕はこの本をあなたに読んで欲しい。文責・長江(文庫担当)。月に数冊の売れ行きが、秋には月1713冊に。共鳴した全国650以上の書店が同じ本をXの装いで並べてくれた。
筆者も買ったが、行き先を知らされぬミステリー列車風の興味だけではない。書店員さんがこれほど言葉を尽くして薦めるならという期待もあった。匿名のとげとげしい評がネットを飛び交う昨今、実名の飾らぬ推薦文はひときわ新鮮に響く。
近年、書店に吹く北風はますます冷たい。「でも業界の未来を心配しても仕方がない」と長江さん。「僕は現場の人間。仕事はよい本を見つけること、それを売ること。ジタバタやれる限りジタバタしてみたい」
意外なことに文庫Yとか新書Xといった続編は念頭にないそうだ。「あくまでこの渾身の1冊に即した企画です」。柳の下のドジョウを追わぬ姿勢が潔い。

 天声人語より
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ノーベル賞
半世紀の内戦を納めたサントス大統領にノーベル賞。
「和平の希望の光が世界中を照らしますように」と授賞式で。

素粒子より
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きょうで没後100年となる夏目漱石は、相当な温泉好きだったとお見受けする。
『草枕』にある「ふわり、ふわりと魂がくらげの様に浮いて居る。世の中もこんな気になれば楽なものだ」とは湯の中の描写である。読むだけで気持ちがほぐれる。
「とかくに人の世は住みにくい」と独白した主人公は、たどりついた温泉宿で湯に身をゆだねた。分別の錠前を開け、魂まで流す。欧化が進み変化の激しい明治の世で文豪は温泉に癒されたのか。
温泉が出てくる作品は外にもあり『二百十日』では阿蘇の湯で男が二人、とりとめのない話をして楽しそうだ。華族や金持ちに悪態をついたかと思うと、翌日の昼にうどんを食べるかどうか議論が始まる。
漱石は目にしただろううか。一説には江戸時代までさかのぼるという「?」の温泉マークである。温泉の風情は各地で異なる。マークもあえて統一しなくてよかろう。
漱石は『二百十日』で湯上りをこう描く。「ひやりと吹く秋風が、袖口からすうと這入って、素肌を臍のあたりまで吹き抜けた」。浴衣を羽織り、そんな気分を楽しむ外国人がいまは日本各地にいるだろう。カジノよりも健康的な観光資源であるのは間違いない。

 天声人語より
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やる気は脳の活動に変化を与え、効果的なリハビリにつながる。
病院などの現場では、患者本人のやる気が、リハビリの効果に影響することは知られている。生理学研究所などの研究チームはその仕組みの解明を進めている。
脊髄損傷から回復途上のサルで、やる気や意欲に関係する「側坐核」という脳の領域の活動を薬で止めたところ、治り始めていた手のまひが再び出て、イモをつまめなくなった。一方、健康なサルでは、側坐核の活動を止めても影響はなかった。研究チームは、けがの回復期に、側坐核が運動機能をつかさどる脳の領域の活動を活性化し、運動機能の回復を支えているとみている。
また、生理研の定藤教授らの研究チームは、褒められることの影響について研究している。他人に褒められると、意欲や意思決定に関わる「線条体」と呼ばれる脳の領域が反応することを確認。さらに、褒められた人は、指を使った運動技能の習得が上手になることも確かめたという。
定藤教授によると、これまでは教育の分野で、こうした意欲や褒めが学習にどう影響するかについて研究されてきた。最近は、脳神経学の分野でも研究が進み、成果はリハビリにも応用できるという。
定藤教授は「強い意欲を持ち続けるには、褒められることに依存せず『やればできるんだ』という経験に裏打ちされた自己肯定感が大切。リハビリでも、自ら取り組む意欲を高める試みが、周囲には重要になる」と指摘している。

 紙面より
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領土問題 譲歩の空気ない
日本側は、ロシアが求める経済協力を熱心に行えば平和条約締結に向けて本気で対応してくれるという期待感が、一方的に高まっていた。だがプーチン大統領の態度は一貫して厳しい。私が知る限り、ロシア側に領土問題で譲歩しようという雰囲気は皆無といっていい。
また、プーチン氏には、本気で領土問題を解決する意思も力もないのではないか。領土問題は両外務省が数十年間、法的、歴史的に議論を尽くしてきた。残されているのはプーチン氏の政治的決断のみだ。だが、彼は『より高いレベルの信頼関係が必要だ』と言い、対話と日本の経済協力をしきりに強調している。
プーチン氏の現在の高支持率はクリミアを併合したことが理由だ。失った領土を取り戻した偉大な大統領として、大国主義的な国民のナショナリズムを満足させた。『第2次大戦後、国際法的にロシア領になった』と主張する北方四島で譲歩はできないだろう。
両国の温度差が生じたのは、メディアの責任が大きい。2012年、海外主要紙幹部とともにプーチン氏と会見した際、領土問題を『引き分けで』で解決しようという発言を引き出した。だがロシア政府の発表では、プーチン氏は1956年の日ソ共同宣言について『歯舞、色丹の引き渡し後、この2島がどちらの国の主権下になるかは書かれていない』とも述べている。『引き分け』発言だけが報じられたため、日本国内で領土交渉の進展に対する期待が高まってしまった。
今年5月の日ロ首脳会談後も、安倍首相とプーチン氏の間で領土交渉が進むのではないかというメディアの過熱報道が続き、楽天主義的な期待につながっている。
実質的な返還交渉が進むとは思われない。ロシア側は経済協力を得ることが目的なので、日本を完全に失望させないよう、いい雰囲気を作ろうとはするだろう。両首脳の会談後の説明は、両国が都合よく解釈できる玉虫色の内容になるのではないか。

 紙面より----新潟県立大教授・袴田茂樹
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どちらもおなじみの果物ながら、みかんとりんごは役どころが違う。
<君と僕二人で囲む冬の夜「こたつ」と「みかん」はベストカップル>近藤史紀。
みかんには暖かい色のもたらす「安定」のようなものがある。
片やりんごは、たとえば歌人の故・河野裕子さんの一首を思い出す。<青林檎与えしことを唯一の積極として別れ来にけり>。同じ「ふたり」のことを詠んだ歌ながら、淡い孤独と硬さをたたえる。実体験にせよフィクションにせよ、双方の歌でみかんとりんごの交換はできまい。
日の色に染まったみかんは、安らげる「人の間柄」の暗喩のようでもある。暖かい色に家族の記憶を呼びさまされる向きもあろう。冬の団欒の名脇役だが、消費の低迷が聞こえて久しい。
ピークだった1975年の約5分1に減っているという。「日本人が最も多く食べる果物」の座は10年前にバナナに奪われた。茶の間からこたつが減ったから-----などと理由には諸説あるようだ。
思えば、テレビのチャンネルをまだ回していたころがこたつの全盛時代、すなわちみかんが胸を張っていた時期だった。みかんの低迷とともに、人どうしの円居が減りつつあるのなら、寂しいことである。
役どころの話に戻って、みかんが向き合って食べる果物なら、バナナには個々で食するイメージがある。多忙なときは食事代わりにもなってありがたい。果物もまた、世につれ。個々が孤々にならないか、心配ではあるが。

 天声人語より
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米国の大統領選の最中にウソのニュースが出回った。
残念ながらネット上で多くの人の目に触れ、共有された。
そうした偽ニュースを東欧ジョージアから発信していた大学生の話が米紙にあった。閲覧者数が増えれば広告収入も増える。
すべてはお金のためだったという彼は、「みなが自分の記事を本物だと勘違いしたのには驚いた。ただの遊びなのに」と語っていた。
広告収入が上がる奈良信憑性は二の次でいい。そんな傾向がネットの世界で強まっているのだろうか。IТ大手のDeNAが、医療や健康、ファッションなどの情報を扱うサイトを相次いで公開中止にした。間違った記事や他からの無断利用があることが分かったためだ。
例えば肩こりの記事では「幽霊が原因のことも?」との記述があった。その後に科学的に実証された話ではないとの断りがあるものの、これで医療情報を名乗るとは、あきれるほかない。検索サイトで上位に来るようなやり方を指南するマニュアルも内部にあったという。
問題はDeNAにとどまらない。リクルートやサイバーエージェントも、多くの健康関連の記事の公開をやめた。メディアに身を置く一人として他山の石としたい。
日本中、世界中の人が書いたものにたどり着けるインターネットは、豊かな森のはずだ。しかしそのなかには人をあざむき、迷わせる木があまりにも多い。

 天声人語より
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大企業の景況感ブラス
10月~12月期の景気予測調査で、大企業の指数は全産業で3.0となり、2四半期連続でプラスになった。
株高などを背景に7月~9月期の1.9から改善した。

紙面より
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米大統領選受けて国際政治は転換点
2015年に起きた英国のEU離脱と米国のトランブ氏当選という出来事は、これまで150年にわたって、日本がモデルとしてきたアングルサクソン、おい国と米国がもうモデルにはならないということを示している。いよいよモデルをまねるのではなく、自分で考えなければならない時代だ。11月の会議には、予定されていたにもかかわらず米国のキッシンジャー元国務長官が出席できなかったのが残念でした。かれはここ400年続いてきた国民国家によるシステムの揺らぎを指摘しています。国家よりも宗教が大きな力を発揮し、争いを起こすなど、数世紀に一度の転換期をむかえているからこそ、あらゆる知恵を絞らないといけない。

 オピニオン&フォーラムより------法政大学教授・下斗米伸夫
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退位反対論、国民意識と溝が深い
天皇陛下の退位をめぐる有識者会議のヒアリングが終わった。退位の是非について意見を求められた16人の賛否は、ほぼ伯仲する結果となった。
この色分けにさほどの意味はない。すでに見解を明らかにしていた人がほとんどで、人選の段階でほぼ予想されたからだ。
あらためて浮き彫りになったのは天皇観の違いである。
退位に反対する人の多くから「天皇は国民にとってまず神道の大祭司」「存在の継続が国民統合の要」「宮中でお祈りくださるだけで十分」「いてくださるだけでありがた」といった発言が相次いだ。宮中祭祀を天皇の公的行為と位置づけるべきだという訴えもあった。
これらの主張は多くの国民の意識からかけ離れ、一部は政教分離減速にも反する。有識者会議メンバーからも疑義が出た。
憲法は、天皇は国民統合の象徴であり、その地位は国民の総意に基づくと定めている。
陛下は現憲法の下での天皇像を追求し、国民の幸せをただ祈るだけでなく「人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うこと」が大切だとの考えを確かにしていった。しかし高齢に伴う体力の衰えで、そうした務めを引き続き果たすのは難しくなろうとしている。そこでビデオメッセージを通して、みずからが到達した象徴天皇観を社会に広く説明した。
国民もこの考えを理解し、受け入れ、高齢社会における天皇のあり方に思いを寄せたからこそ、退位に賛成の世論が形づくられたのではないか。これを同情・センチメンタリズムと評した論者もいたが、陛下の長年の歩みを否定し、国民を見下した見方と言わざるを得ない。
多くの国民が元に共有している天皇観を踏まえず、明治憲法がつくりだした特異な神権天皇に通じる主張を展開しても、皇室と国民の距離を広げ、存在を不安定にするばかりだ。
一方、退位を認める論者の間でも、恒久的な制度とするか、一代限りの特例法で対処するかについては意見が分かれた。
むろん前者が筋だが、皇室典範の見直しに頑強に抵抗する勢力があり、混乱も予想される。
要する時間や人々の認識の深まりを見きわめながら、どうやって代替わりを円滑に進めるか、政権の力量が問われよう。
頭におくべきは退位問題とは別に、後続の数が減るなか、皇室活動をどう維持するかという難題が手つかずになっていることだ。女性皇族の処遇など、典範改正は近い将来必ず向きあわねばならないテーマである。

 社説より
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首相の真珠湾訪問
始まりがあって終わりがある。
真珠湾と広島・長崎。
すべきでなかった奇襲と原爆投下。
慰霊の旅の長き道のり。

素粒子より
オバマ氏の広島訪問の前に行くべきではなかったのか。
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人類が調理に火を使い始めたことで、社会的な結びつきが生まれやすくなったと英国の歴史学者が書いている。
同じ時間にたき火を囲んで集団で食事をするので、そこが親交の場になつたという。
そんな火の力をとりわけ感じる季節になった。木枯らし1号が吹いて、家族や友人と鍋をつつきたくなるときである。寄せ鍋、つみれ鍋、石狩鍋----。文字を見るだけで温かくなる。材料の順番を仕切る鍋奉行や、灰汁をとる灰汁代官の出番だ。
気になるのは秋の台風や日照不足が響いて野菜の値が張りそうなこと。東京の卸値は白菜が前の年の2.4倍、ネギが1.5倍というきじも先日あった。財布には厳しいが、農家のご苦労を思う機会にもしたい。
近年は「一人鍋」も広まっているそうだ。食品会社に聞くと、小さな容器の一人用つゆが売り上げを伸ばしている。単身世帯に限らず、家族がそれぞれ都合のいい時間に食事を取る傾向も、背景にある。
一人鍋というと寂しそうだが、「小鍋立て」と書くと風情がある。食通の作家池波正太郎は小学生のころ、小遣いをためて浅草の大衆食堂に通い、小鍋をつついた。店のねえさんに「ワカダンナ。今日は、鳥にいたしますか?」とからかわれたが、いっぱしの大人の気分が味わえたと書いている。
一人でも、みんなが並んだ食卓でも、湯気をながめてゆったりしてみてはいかがでしょう。

 天声人語より
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反既成政治への反乱
反発するドミノ倒しは止まったか。
オーストリア大統領選はリベラル派が右翼の党首を破り当選。
いかし、イタリアでは憲法回線の国民投票で進退をかけて賛成を呼びかけた首相が敗れる。
まだドミノ倒しは続くのか。

紙面より
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英国で17世紀末に「窓税」が導入された。
家が大きく、ガラス窓がちくさんあるほど裕福だして、七つ以上の窓があると税金を取られた。税を払えない人、払いたくない人は窓をれんがなどで塞いでしまった。
こうした「塞ぎ窓」や「潰し窓」が見られる古い家がいまも残存する。日当たりや通気が犠牲になった。税のあり方は人びとの行動を変える。ときにおかしな方へ。
現代日本のこちらの税制も暮らしに影響してきた。専業主婦などがいる世帯の所得税を軽くする「配偶者控除」である。妻の年収が103万円を超えると損になるため仕事を抑えてしまう弊害がある。そう考えた政府・与党は一時、廃止も検討した。
代わりに年収に左右されない「夫婦控除」の案が出たが、増税になる世帯の反発を恐れて引っ込めた。結局、103万円を150万円に引き上げるだけに終わりそうだ。家族の在り方が多様化するなか、一定の生活様式を優遇するような制度はもうやめたほうがいいのではないか。
政権は「女性の活躍」を掲げるが政治家が本腰を入れているように見えない。選挙で男女の候補者数をできるだけ均等にする法案を超党派グループが準備するが、思うように進まない。時代を一歩前進に進めるか、あるいは時代の足を引っ張るか。制度作りの重さと怖さである。

 天声人語より
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ホルモン力高めて快適な生活
心身ともリラックスして、楽しいと感じているときに、いいホルモンがたくさん分泌されるという考え方です。
大事なのはいかにホルモンを上手に分泌する生活を送るかだ。ホルモン力を高めるキーワードは「楽食、楽動、楽眠、楽話」だという。
例えば、「おなかがすいた」という時間を持つことにより、「グレリン」という物質が胃から分泌される。グレリンは、細胞のミトコンドリアを増やし「強くする」という。
運動すると血の巡りがよくなり、心臓や血管から余計な塩分や水分を体外に排出するホルモンである「ナトリウム利尿ペプチド」が分泌され、血圧や血糖値が下がる。
また、部屋を暗くして十分な睡眠を取ることにより、脳の中央にある松果体から、生体時計のリズムを調整し活性酸素を除去するメラトニンが効率よく分泌される。
さらに「誰かとともに生きている」という実感を持つことにより、オキシトシンと呼ばれる愛情をつかさどるホルモンが脳の下垂体から分泌される。
最近の研究では、栄養やスポーツ以外にも、「どきどきする勝負事に挑戦する」「困った問題は翌朝に持ち越す」「愚痴を思いきり言ってみる」「週末に自分への『ご褒美』を予定に入れる」などもホルモンの分泌を促すことがわかってきたという。

 元気のひけつより----石川雅彦
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韓国大統領を追い込んだ怒り。王朝時代を思わせる展開に。
朴大統領とチェ・スンシル被告をめぐるスキャンダルは、韓国ドラマの制作者でも思いつかない劇的な展開です。韓国社会は序列が重要ですが、そのトップの大統領が、怪しげな友人の「操り人形」になり、最後は「辞意表明」という形で転落することになりました。
取り巻きの欲の強さは、あまりに下品でした。自分たちが選んだ大統領のぶざまな姿を見せつけられ、人々は情けなくなり、そして裏切られたという思いでいっばいでした。
韓国の若者にとって大きな圧力になっているのは、競争が激しい大学入試と男子の徴兵制です。ここに不正があると、父母の世代も含め激しく反発します。チェ被告の娘の名門女子大学への不正入学疑惑は、火に油を注ぎました。週末のデモには、家族連れで参加し、大学生だけでなく制服の高校生や中学生の姿も見られました。韓国人の感情に訴える韓流ドラマで外せないポイントが二つあります。まずは、序列の厳しい社会で、下から成りあがること。チェ被告は、かって朴正熙大統領に取り入った父親から2代にわたって上り詰めました。
もう一つは、生まれながら何不自由ない暮らしをする特権層が転落する設定です。特権層のトップである朴大統領とともにチェ被告は転落してゆくわけで、見事に二つの要素が展開されていのす。
歴史をひもとけば、14世紀末から500年余り続いた朝鮮王朝では、幼い王やその側近に、母や祖母が「ああしろ、こうしろ」と背後から指示することがあります。まるで女帝のように権威をふるい、国政が大変、乱れました。今回も大統領府にチェ被告という「影の女帝」がいたわけで、王朝時代を彷彿とさせます。
チェ被告には霊的な力があって、朴大統領が取り込まれたといううわさがあります。
韓国では、特に女性たちが、ムーダンと呼ばれる巫女に、子どもの就職がうまくいかないとか、息子夫婦に子どもができないとか言った身近な悩みをよく相談島す。済州島出身の私の母もそうでした。それが生活の一部です。
大統領が同じことをしても不思議ではありません。
最近の韓流ドラマは、ネタが尽きて行き詰まっていたように見えます。そこで起きた疑惑。ブランド好きの主人公、うんくさい側近、財閥への無心、金持ちのスポーツである馬術選手の娘、大学入試の不正----スキャンダルの奇想天外な展開にドラマ制作者が一番、色めき立っているのではないでしょうか。
大統領の辞意表明でこの劇場に幕が下りるのか、それとも土壇場でさらなるどんでん返しがあるのか。国民は見守っています。

 康 熙奉・作家
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がん予防も運動から
日本人のがんによる死亡は1960年代から増え続けています。がん統計によると、
2005年の患者数は67万人、死亡数が34万人と、約半数の方が亡くなっている。
74歳までにがんになる確率は47%で、74歳までにがんで死亡する確率は21%。
2人に人のはがんになるということだ。
米ハーバード大の有名な研究では、がんの要因はたばこが30%を占め、食事や肥
満など生活習慣による影響も大きい。日本人では、たばこによるがんは、年間約
9万人に上る。そして肥満もがんのリスクになる。私も14年ほど前は、不摂生で
体重が85㌔ぐらいあった。血圧も180ぐらいで、コレステロール値も300近く。
思い立ってダイエットを開始。約半年間で25㌔減らし、今もその体重を維持して
いる。
その方法は、低炭水化物ダイエット。海外の論文を読んでこれだと考えた。徐々
にご飯、パン、麺類を減らしておかずをメーンにするもの。カロリーはタンパク
質で取った。自分で自分を褒めながら続けた。ジョッキングを始め、マラソンに
も挑戦している。
がんを防ぐにはまず、適度な運動に加えて、禁煙、健康な食事、検診だ。日本の
がん検診受診率は2割を切る状況で、先進国で最低だと言われている。
ただ、それでもがんになってしまう人は多い。その時は、医師とコミュニケーシ
ョンをよくとって信頼できる情報を得て、自分を責めず、頑張りすぎず、あきら
めないで欲しい。

 紙面より---勝俣範之
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山陰地方の海岸沿いの地域では、浜辺で自生するハマダイコンを地元特産野菜としてブランド化に力を入れている
このハマダイコンが東京の中心部、しかも皇居外縁の堀端、桜田門から半蔵門にかけての街路樹下周辺に自生しているという。
徳川家康が江戸を拠点にしたころの約400年前、大手門や日比谷門から現在の銀座や日本橋方面は、見渡す限りの海原だった。埋め立てによって武家屋敷や町屋を形成。潮の香りのする浜辺が自生地だったよう。
交通の往来が激しい現在のこの場所でなぜ種を継承できたのか? 桜田濠の両岸は石垣でなく土塁。種子が定着し風に運ばれ根付いたのではと考える。外苑地区は環境省で植物の採取を禁止しているため禁断の野菜といえるかも。
ハマダイコンは広範囲な地域の海岸で自生し、4~6月に薄紫色の花を付け、果実を調理し食すほか根茎はそばなどの辛味に用いられる。一般的には、昔の栽培種のダイコンが野生化したとされてきたものの、近年の遺伝子比較から、海外原産の野生種がはるか大昔に何らかの伝播経路を経て、渡来し根付いたとの説も。
神奈川県鎌倉市には疫病を地大根で多くの住民が救われたとの伝承が残る。自生するハマダイコンだつたはずでは-----と、特産品化に向け始動した。物語性に満ちた野菜種は住民活性化の原動力につながる。

 防風林より
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休眠預金活用法成立
10年以上使われていない口座のお金を福祉に使う法案「休眠預金活用法」が成立した。
10年以上放置された口座が対象。
本当に金融機関から預金者に通知があるのだろうか。
それを確認する機関も必要なのでは。
紙面より
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透き通った空の青、山を染める赤や茶を背に、10万本のヒマワリが咲き誇る。
九州・背振山系に抱かれた佐賀県みやき町の棚田は、季節外れのヒマワリを楽しむ人々でにぎわっていた。
「もともとヒマワリを観光資源にするつもりはゼロでした。休耕田を何とかしないと荒れて荒れて困る。何か植えておくかと15年前、試みに植えたのが始まりです」。園を運営する集落組合の真子生次代表は話す。
休耕田に植えるものと言えばソバかコスモスが浮かぶ。ここではあえてヒマワリを選び、お盆過ぎに種をまいた。満開が11月という意外さが受け、遠く関東からも訪れる名所になった。
「このあたりも田や畑で働く人は減る一方。作物を荒らすイノシシが人間より大きな顔で歩いています」。聞けば真子さんは読売新聞の元記者。佐賀支局に長く勤め、雲仙・普賢岳の火砕流取材などでも活躍した。退職したいまは農業に専念しているが、「このままでは日本中が耕作放棄地だらけになります」と憂慮する。
農業統計をみると、耕作放棄地はいまや全国に42万㌶。ほぼ富山県に匹敵する面積である。耕し手を失った田畑をのし歩くのはイノシシに限らない。筆者が取材で尋ねた農山村はどこもサルやシカの食害に悩む。頼みのハンターが高齢化し、駆除もままならない。
冬支度が進めばヒマワリはやがてうつむきだす。棚田を歩きながら耕作放棄地の行く末に身震いした。

 天声人語より
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OPEC8年ぶりの減産へ
中東などの産油国で作るOPECは総会で原油生産を減らすことで最終合意した。
減産の合意は、2008年12月以来、約8年ぶり。非加盟国のロシアも同調する方針で低迷する原油価格の押し上げを目指す。
しかし、原油価格が上がればアメリカのシェールガスが再び息を吹き返し、トランブ氏の政策にもあるように増産となる面を抱えている。

紙面より
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引っ越したばかりの町で胸弾ませてアマチュア交響楽団に入団してみると、団員はだれもかれもお年寄りばかり。
公開中の映画「オケ老人!」である。杏さん演ずる主人公が、相次ぐトラブルに目を回しつつ、人と人をむすぶ音楽の力に目覚めていく。
「現実離れした場面もありましたが、老人の持つパワーと団結力の描写は見事です」と話すのは、ちばマスターズオーケストラの佐久間英機さん。千葉県市川市を拠点に2005年にできた市民オケである。
平日の午後の練習に参加できることが入団の条件。そのせいか定年退職者が多く、70代と80代が6割を占める。県内各地の特別支援学校での演奏に力を入れる。
最高齢はチェロの渡辺潔さん。長く石油大手に勤めた。「練習や公演に出かけて人と会うことがよい刺激になる。チェロは頭を使い、指も使う。一番の健康法です」。どうやら管楽器よりも弦楽器の方がお年寄りにやさしいらしい。
むろん年齢とともに弦を走る指の力は衰える。金管木管に吹き込む息も細くなる。だが練習中に誰かが突然倒れるなどトラブルが起きても動転しない。互いに気配りができる。年の功と言うべきだろう。
練習会場をのぞいた。次の演奏会は来月初めに迫っているが、室内の雰囲気は和やかそのもの。アマゆえ、ベテランゆえの余裕だろう。これまで自分に器楽の才はないとあきらめていたが、新聞社を卒業とたら「オケ老人」を目指そうかと本気で考えた。できれば弦楽器にしたい。

 天声人語より
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