2015年12月の記事


『覚醒 観世音菩薩 慈悲の心』
ご開帳は、観世音菩薩様に皆様方の目の前に御出ましいただき、一人ひとり
と『縁』を結んでいただくというものであります。
私たち日本人が古来より大切にしてきた『謙虚な心』『慈しみの心』はどこ
へ消えてしまったのでしょうか。今一度、「命の尊さ」、「人を思いやる心
」というものを考えなければならない時なのです。まさに此処に、観音様の
大きな慈悲の心に触れていただきたいと願っているのであります。
観音様は最も慈悲が深い仏であり、様々な人の姿を借りて困っている人を助
けると説かれています。実は慈悲の心というものは、観音様ほど大きくなく
ても、自分の心の中にもちゃんと存在しているものでもあります。悲しいか
な、便利さやわがままの実現ばかりを追求している現代の風潮の中で、だん
だん気が付かなくなっているのであります。
結縁開帳を通じて、観世音菩薩様のご宝前に立ち、静かに自分の心を見つめ
る時、一人はひとりの自分の心の中のこの存在に気が付く事が出来るはずな
のです。
そうなのです。観音様は実は普くおわします。あなたのすぐ横にいる人が
観音様であるということに気付く、そうすればあなた自身もそうであること
に気付くはずなのです。仏像だけが教えてくれるのではありません。いつで
もどこでも、誰からでも学べるものなのです。そうすればおのずと謙虚さが
生まれてくるものです。ですから仏様の前だけで謙虚であってはなりません
。すべての人に尊敬と感謝の気持ちを貫かねばならないのです。つまり、私
たちの心が観音様の心とひとつに繋がるとき、本来あるべき人間の心を取り
戻し得るのです。このことが、この乱れた世相を正す事に不可欠なのであり
ます。

                   西国三十三所札所会
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冬の月は季節はずれで、見上げる人もないと徒然草にある
確かに月見といえば秋。もつとも兼好法師はこうも書く。「もののあはれみは秋」と人はいうけれど、冬の景色もまた決して秋に劣らない、と。
先日のクリスマスはどうだったろうか。今年最後の満月となった。25日の夜に満月が見られたのは実に38年ぶりという。づかいは2034年というから貴重だった。季節はずれなどと背を向けず、天空を仰ぎ見た方も多かっただろう。
当方あいにく機を逃がしたので、一日遅れの対面を試みた。凛として美しかった。満月だけを見ればいいというものではないとは、これまた徒然草の名高い一説。李白の「静夜思」も浮かぶ。寝台の前にさす月光を見て、地上におりた霜かと疑う名詩だ。
寒月に誘われ、『月の魔力』という、やや古い本を手に取った。米国の医学博士の研究で、潮の干満を起こす月の引力が人の行動や感情にも影響するという。例えば満月の頃は人の攻撃性が増し、暴行事件が多発する。本当なら驚きだ。
逆に半月の頃は緊張が解け、不注意による交通事故が多いという分析が日本にあるとも聞く。新月、三日月、上弦の月-----。満ち欠けに連れ、謎めいた何らかの力を地上に及ぼしているのだろうか。
月への視線は様々だ。大きすぎ熱すぎる太陽に比べ、月は何とつつましく清冽で懐かしいか。編集工学者の松岡正剛さんはそう見立て、月を擁護する。「太陽は野暮、月は粋」と。凍てつく夜空にかかる月はまさに粋だ。

 天声人語より
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知恵を授ける「虚空蔵菩薩」
虚空とは空間のこと。
空間は宇宙を果てしなく広がり、どんなことをしても決して破壊されない。仏の限りなく深遠な智慧を、果てしなく(無尽蔵)、決して破壊されることのない虚空にたとえ、それをシッカリと蔵している(保っている)のが虚空蔵菩薩なのである。
仏の智慧という抽象的な概念を仏格化した菩薩で、かなり複雑な性格を持っている。しかし、古くから「智慧授け」の仏として信仰され、弘法大師もこの菩薩に一心に祈願したところ超人的な記憶力を授かったと伝えられている。
また、江戸時代のころから「十三参り」という民間信仰が盛んになった。これは13歳になった男女が虚空蔵菩薩にお参りして智慧を授けてもらうというもので、今も京都などでは人気の年中行事となっている。
京都・渡月橋の近くにある法輪寺は「嵯峨の虚空蔵さん」として知られ、毎年4月13日に着飾った子供たちが参拝して智慧を授けてもらう光景が今も見られる。そして、お参りした帰り道には決して法輪寺の方を振り返ってはいけない。振り返るとせっかく授けられた智慧を返してしまうというのである。
虚空蔵菩薩の名作として名高いのが京都・高雄の神護寺の五大虚空蔵菩薩である。対日如来の持つ五つの深遠な智慧でわれわれを悟りに導いてくれるといわれ、端正な顔つきの五体の虚空蔵菩薩が道内に安置されている。京都の東寺の観智院には馬や孔雀などの鳥獣に乗った五大虚空蔵菩薩像がある。こちらは中国で作られ、平安時代にわが国にもたらされた。重文に指定されている。

 読んで知る仏像より---瓜生 中
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ビートルズ、英国の元不良少年が作ったバンドは、音楽そして振る舞いを通じ、世界の若者に多様な影響を与えた
解散後40年を超えるが、今も話題を提供し続ける。今年は往年の映像をまとめた音楽ビデオ集が売り出され、ビデオの活用も彼らが先駆だったのだと印象づけた。
もっとも当時の主役はあくまでレコード。音楽家は録音契約なしには出発点にも立てなかった。ビートルズも苦労したが、彼らを認める人が業界にいて、何とか世に出た。
音楽をのせる媒体は刻々と変化している。現在の主役はインターネットで、中でも定額料金で聴き放題になるサービスが伸びている。ビートルズの曲は長く提供されていなかったが、24日から加わった。英BBC放送は「イエスタディ」すら知らない英国の若者たちを伝える。ネットに背を向けて音楽ビジネスは成り立たないということか。
ネットは音楽の敵か味方か、そんな議論も起きている。「演奏者に正当な対価が払われていない」との批判がある。その結果良いものが生まれにくくなるのではないかと。一方で無名の人が作品を公開する機会が増えるとの声もある。
形はどうであれ媒体は、才能を見つけ育てる場であってほしい。世界を変える可能性を秘める音楽が、今もとこかで生まれていると信じるならば。

 天声人語より
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三十三の姿に変化する「観音菩薩」
観音菩薩は、正しくは観世音菩薩という。
「観」は観察するという意味だが、人間の能力で観察するのではなく仏の智恵で観ること。つまり、すべての現実をまるごと観察することである。
そして、「世音」は世の中の音声、すなわち苦しみや悲しみにあえぐ世の中の人々が助けを求める声である。その声を即座に聞きつけてあらゆる手段で人々を救ってくれるという。
そして、観音菩薩は救いを求める人の性別や職業、身分や境遇に応じて三十三の姿に変身するという。貧しい人の前には貧しい身なりで、裕福な人の前には裕福な身なりで現れる。つまり、救いを求める人がいちばん相談しやすい姿で現れるのだ。
このような観音の変身を三十三変化身という。これに基づいて西国三十三観音霊場が定められ、京都の三十三間堂もこの数字にちなむ・
われわれのあらゆる要求に応えてくれる観音菩薩はすでにインドであつく信仰され、中国でも日本でも盛んに信仰されてきた。
この菩薩人気の秘密は今、現実の世界で苦しみ悲しんでいる人を即座に救ってくれる現世利益にある。そして、十一面観音や千手観音など、多彩な顔ぶれが登場してきた。
日本では西国三十三観音霊場を中心に今も盛んに信仰され、国宝や重文に指定されている観音像も多い。
湖北(琵琶湖の北側)の向源寺や奈良の法華寺の十一面観音などは誰もが認める名作で、ともに国宝に指定されている。また、浅草寺の観音菩薩は絶対秘仏で千年以上の間、誰の目にも触れたことがない。それでも「浅草の観音さま」の名で親しまれ、年間3千万人もの人が訪れる盛況ぶりだ。

読んで知るより-----瓜生 中
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年の瀬は師も走る忙しさ、などという。
忙しいから気が急くのか、気が急くから忙しいのか。身はそれほどではなくても心は追われる。「忙」の字は心を亡ぼすと書くから注意がいる。いらいらや不機嫌で、感情制御の堤防は低くなりがちだ。
世間を眺めると、どうやら中高年の男性が、師走に限らずキレたり怒鳴ったりしがちなようだ。バスで高齢男性に席を譲ろうとしたら暴言を吐かれた-----。中学生の声?への投書に反響が相次いでいる。
慰める人、同じ老人として恥ずかしいと謝る人。人間を知るのにいい経験をしたと説く人。ともあれ善意に怒気が返ってきたショックは、少年には大きかったに違いない。
木偏に冬と書くヒイラギを思い浮かべる。その葉には鬼の目を刺すという鋭いトゲがある。おもしろいことに、年輪を刻んで古木になるとトゲは自然に消えていくそうだ。つまり角かとれて丸くなる。あやかりたいが、人間、なかなかそうはいかないらしい。
喜怒哀楽の「怒」は大切な感情ながら、ぎすぎすと周囲の空気を凍りつかせてはいけない。いらいらや不機嫌は伝染力が強く、忙しなさは感情の沸点を下げがちだ。さて当方も中高年の一人。いつも追われているような時代だが、心はゆるやかに今年を締めようと思う。

 天声人語より
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慰安婦問題決着
国交を立て直して半世紀の節目で最後の機会。
両国の首脳の指示で決着へ。
最後は笑顔で良かった。

素粒子より
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中国には、「蜀犬日に吠ゆ」のことわざがある
太陽が珍しいので、顔を出すと犬が怪しんで吠える。唐代の文人、柳宗元の「恒に雨ふり日少なし、日出ればすなわち犬吠ゆ」に由来するという。時は流れて、今の北京は、ぼんやり灰色に沈む街がしばしばニュースになる。日が出れば犬が吠えそうな、深刻な大気汚染である。
今月は最高レベルの「赤色警報」が相次ぎ発令された。自然の霧なら風情もあるが、有害物質で昼なお暗い。「人肉空気浄化器」なる言葉があるそうだ。自分たちの肺がフィルター代わりにされているという自虐的な意味を込めて、流行語になった。
実際、映像を見ると暮らしている人が気の毒になる。ドイツの研究所などの推計では、大気汚染が原因で亡くなる人は世界で毎年約330万人にのぼるそうだ。地域別ではアジアが最多で中国とインドがとりわけ多い。
中国は北京以外の都市でも、犬が日に吠えそうな状態と聞く。のぼる煙が繁栄への希望だった発展途上の時期を過ぎて、近年は工場建設への反対運動が各地で起きているという。
深?の土砂崩れや、夏の天津の爆発事故などを見るにつけ、経済優先で爆走してきたひずみは大きいようだ。国家行事や国際イベントで見せる「つくられた青空」ではない「本当の青空」が、人々の望みのはずである。その方が世界の信用も呼ぶ。

 天声人語より
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病後の回復に向けた栄養補給
熱や下痢がおさまった後の食事で心がけたいのは
①体を温める
②代謝を上げる
③疲労を回復
④消化器の吸収力を回復させる
の4点に必要な栄養をとることだ。
まず、体を温める。病後はエネルギーを使い果たし、低体温気味になっていることも多い。血行をよくする栄養素をとることをすすめる。
「ネギのツンとしたにおいのもとになっているアリシンには、血行をよくし、汗をかくのを促す働きがある。ショウガには殺菌力もある。紅茶やウーロン茶、ほうじ茶にも、体を温める作用があるという。
次に、代謝と疲労の回復。病気で落ちた新陳代謝を上げ、疲労を回復させるには、ビタミンやミネラルをとる必要がある。のどごしがよく、消化もよいものがいい。
子どもも食べやすいイチゴやスイートコーンだ。イチゴにはビタミンCやクエン酸のほか、腸を整える水溶性の食物繊維なども含まれている。
スイートコーンの主な成分は炭水化物。ビタミンB群やビタミンC、ミネラルなどもバランスよく含む。消化吸収が早い糖質も含まれている。コーンの皮は消化しづらいので、すりつぶしてポタージュスープなどにする。
熱が出たり、抗生剤を飲んだりすると、様々な腸内細菌が壊れてしまう。ヨーグルトで善玉の腸内細菌を補って、消化器の吸収力を回復させよう。
栄養を取りやすくするために、ゼラチンを活用しよう。
ゼラチンは消化吸収されやすいたんぱく質なので、栄養補給にもなる。ゼラチンでとろみをつけて冷やした「スープゼリー」は、ひんやりしていて、のどに炎症があるときも飲みやすい。
好みの果物や野菜のジュース、スイートコーンを使ったコーンポタージュなどで作ってみるといい。ジュースにショウガ汁を少し加えて、味をみながら砂糖やハチミツで甘味をつければ、子どもでも飲みやすい。
病気予防の観点から、日ごろの食事を見直すことも重要だ。
食物繊維には、整腸効果がある。イモ類や豆類、ゴボウやタケノコなどに多く含まれている。
胃や腸の粘膜を整える働きがあるキャベツやアスパラガスもいい。オクラも、胃腸を保護する働きがある。

 紙面の子育てより---山田佳奈
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目指すべきモデルの構築を
アメリカが魅力を失っていった時代、主としてリベラルな人々の注目を集めたのがEUだった。当初は「絵に描いた餅」に思われたユーロは、瞬く間にドルに次ぐ国際通貨としての地位を獲得。EUは共同市場と共同通貨の理想を実現した。多くのヨーロッパ諸国が有する高度な社会福祉制度は、アメリカのそれと対照的な存在として、多くの国が目指すべき一つのモデルとなってきた。
しかし今、そのヨーロッパもまた「目指すべきモデル」としての魅力を失いつつある。
他方聞こえてくるのは、現行の世界秩序への反発の声である。過激派組織「イスラム国」をはじめとするイスラム原理主義勢力が、国民国家を中心とする西洋的国際秩序への強い不満に根差していることは言うまでもない。古い世界秩序へのアンチテーゼを唱えているのは、中国をはじめとする新興大国も同様だ。彼らは今日の世界秩序を、帝国主義的な「列強」たちが作り、押し付けてきたものだとみなしている。
古い国際秩序に異を唱える点においては、歴史認識問題における韓国の人々の主張も同様だ。過去の請求権に関わる問題は「完全かつ最終的に解決された」と明記する日韓請求権協定の存在にもかかわらず、従軍慰安婦から徴用工と要求の幅を拡大する韓国の人々の主張の背景には、この協定が日韓両国の間に大きな国力の差があった時代に「一方的に押し付けられた」との思いがある。
現在の世界秩序は欧米や日本のような「古い先進国」や、その社会を牛耳る人々が押し付けてきたものであり、よりフェアなものに変えなければならない。同じ声は「古い先進国」からも聞こえてくる。日本をはじめとする各国における、直接行動の拡大はそれを如実に示している。
問題は、我々が改革のための「目指すべきモデル」を有していないことだ。果たして古い歴史と伝統を持つヨーロッパは再び新しい「目指すべきモデル」を構築することができるのか。彼らの試行錯誤を横目で見ながら、我々もまた自らの「目指すべきモデル」を見つけていく努力を重ねなければならない。目標なき運動は迷走を運命づけられている。
現状への「反対」を超えて目指すべき将来像を具体的に考えるべき時期がやって来ている。今ある制度を活かしつつどの部分を変えるべきかを一つ一つ考える必要があるだろう。

 あすを探るより------神戸大教授・木村 幹
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血糖値を上げにくい果糖
果物はビタミンやミネラル、食物繊維などを効率よくとれる食べ物だ。リンゴの抗酸化成分や梅のクエン酸、キウイの葉酸など様々な成分の効用も注目されている。WHOは果物と野菜の摂取で、2020年までに消化器系のがんを世界で最大25%減らせると試算する。
だが、「果物は甘い=体に悪い」といったイメージも一部に根強いようだ。
血糖値を早く上昇させる食事は糖尿病につながりやすい。だが、医学的に果物は、穀物などにくらべ血糖値を上げにくいことがわかっている。
食べ物の糖質は、体内でブドウ糖や果糖など単糖と呼ばれる小さな糖に分解される。穀物やイモ類が多く含むでんぷんは、体内でブドウ糖となり、血中に入って全身に送られやすい。一方、果物が多く含む果糖は、腸での吸収が遅いうえ、すみやかに代謝されるため、血糖値の急上昇につながりにくい。
果物に多く含まれる水溶性の食物繊維に、腸で糖質を吸収しにくくする効果があることもわかっている。FAOも「果糖やショ糖など糖類の摂取が生活習慣病に直接結びつくことはない」と結論づけており、果物の糖質だけを「要注意」とする理由は見当たらない。
日本糖尿病学会は、食事制限が必要な患者にも「1日80カロリー分の果物」をとるように勧めている。柿なら1個、リンゴで半個程度にあたる。果物は重さのわりにカロリーが低く、適量なら食事やお菓子の食べ過ぎ防止にも役立つ。
ただ、果汁ジュースを習慣的に飲み過ぎることは要注意だ。たとえばみかん1個100gからとれる果汁は約50mlといわれる。ミカンを10個食べるのは大変だが、同じだけの果汁が入った500mlジュースなら手軽にごくっと飲めてしまう。果糖といえ、大量の糖質が一気に体内に入ると血糖値は上がりやすい。
ミカンは別の効用も知られている。ミカン産地である三ヶ日町で住民約1000人を対象に、10年にわたって調査したところ、ミカンに、肝機能低下や、閉経女性の骨粗鬆症のリスクを下げる効果があることがわかった。
効果をもたらしたとみられるのは天然色素成分「βクリプトキサンチン」だ。ミカン1個あたり約1~2.9mg含まれている。ミカンをたくさん食べたとき、肌を黄色くするのがこの色素だ。三ヶ日町の調査では、酒量が同じでも、βクリプトキサンチンの血中濃度の高い人は、肝機能低下のサインである血中γGTP値が、低い人の半分ほどだった。
また、閉経後の女性のβクリプトキサンチンの血中濃度を計測し、4年後に骨粗鬆症を発症したかどうか457人の追跡調査をしたところ、発症しなかったグループの調査時のβクリプトキサンチン濃度の平均値が、発症したグループの1.7倍あった。
果物は野菜と同じくらい大切な食べ物。果物をもっと手軽にたべる必要がある。

 GLOBEより---鈴木暁子
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二度と飢えた子どもの顔は見たくない。亡くなった野坂昭如さんが語り続けてきた言葉だ。
次は私たちが語っていきたいと、永六輔さんが葬儀で述べていた。ともに戦争によるひもじさを体験した世代である。
戦争が終わっても食料は乏しく、迫る冬に人々はおびえた。東京の日比谷公園では「餓死対策国民大会」が開かれた。遠い昔のことと思っていたが、先日の記事に胸がつぶれる思いがした。
貧困にあえぐ30歳の母親はよく、ご飯にサラダ油としょうゆだけの「食事」を2人の娘に食べさせたという。2人は腹をすかせ、ティシュペーパーを口にした。次女は塩をふってかみしめた。ろうそくの炎を見つめながら、長女は「死んじゃうの」と聞いたそうだ。
夫の暴力に耐えられず家を出て、周囲からも制度からも孤立しがちだった。今は生活保護で暮らすが、「自分だけ助けてと言うのが恥ずかしく、なかなか言い出せなかった」と母親は振り返る。
日本では、一人親など大人が1人の世帯の子どもの貧困率は5割を超す。とりわけ母子家庭は厳しい。その世帯数は1983年に比べて1.7倍に増えている。大人もつらいが、えてして子どもの涙は大人の涙より大粒だ。
「どの社会にとっても、赤ん坊にミルクを与えることほど素晴らしい投資はない」と英首相のチャーチルは述べていた。「赤ん坊にミルク」を「次世代に支援」と広く読みたい。しっかり食べてしっかり学んでもらう。野坂さんも願っているだろう。

 天声人語より
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家計支出3か月連続減
2人以上の世帯が11月に使ったお金は27万3268円で、前年同月より2.9%減った。
減少は3か月連続で、消費は力強さに欠ける状態が続いている。
物価は生鮮食品を除いた指数が103.4で前年同月より0.1%上昇。
上昇は5か月ぶり。

紙面より
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来年度の予算案は企業業績の回復などに伴う税収の伸びを見込んだ。
新規国債の発行額をリーマン・ショック前の水準に抑えることはできた。だが、国債の発行残高は増え続け、財政状況は先進国で最悪水準のままだ。税収が増えても、気前良く使ってしまえば、財政再建は進まない。
歳出が膨らむのは、高齢化によって医療や介護サービスの利用が増え続けていることが大きい。この伸びを本格的に抑えようとすれば、高齢者らの負担増やサービスの低下につながりかねず、今回も「痛み」を元ナウ改革には踏み込まなかった。一方で、批判がある土地改良事業を増額するなど「バラマキ」の印象を受ける予算項目も少なくない。
「積極的平和主義」のもと、防衛費は初めて5兆円を超え、ODAも17年ぶりに増額に転じた。これらの予算も増やすなら、どこをさらに削るのか。納税者が納得する説明が欠かせない。

 紙面より
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予算案閣議決定
2016年度の当初予算案を96兆7218億円(0.4%増)となり、過去最高を更新した。

紙面より
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国立競技場 五輪後の姿を議論すべき
9項目の審査基準のうち「工期短縮」で高評価がものをいい、A案が選ばれた。最優先課題は「五輪に間に合わせること」。ほかの「建設計画」や「維持管理費の抑制」などの5項目でB案に劣りながらも、A案が選ばれた理由である。
言うまでもないが、2020年東京五輪・パラリンピックがゴールではない。
大会後ここそが「国民の共有財産」としての本番だが、大会後のスタジアムの形は白紙だ。
国内外の陸上の主要大会を開くには、近くに練習用トラックがないと「不適格」になる。大会中は仮設で整備するが、常設の練習用トラックを作る土地がないなら、球技専用スタジアムにする案が浮上する。
96年アトランタや00年シドニー各五輪の主会場は、プロスポーツチームの本拠に生まれ変わって成功した。しかし、球技専用に変えても、日本には6万人を超す観客動員を見込めるプロチームは見当たらない。
知恵が必要だ。コンサートなどで収益を上げなければ、巨額の維持費をスポーツくじに頼ることになる。
年明けから、文部科学省を中心に将来的な活用法を考える作業部会が始動する。誰もが納得する「正解」はない作業になる。
競技場のデザインの大枠は決まった。本体着工まで、細かな設計や仕様の変更は重ねられていく。工業側の使い勝手など、魅力あるスタジアムにするアイデアを広く吸い上げたい。

 視/点より----稲垣康介
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こつこつ丈夫な体に スローペースで効果
超高齢社会になり、4人に1人は高齢者の時代。要介護・寝たきりの原因の1位は、骨折や関節が痛くなるなど運動器によるもの。運動機能は加齢とともに弱り、運動習慣がないとさらに落ちる。運動器の健康はとても大切。
ロコモティブシンドロームは、骨粗鬆症、変形性関節症、変形性脊椎症など運動器の病気や筋力低下などが原因で、歩行をはじめとする運動機能が徐々に低下していく状態を言う。早めに気づいて、早めの対策をすることが必要だ。
筋力を強くする。そうするとひざの痛みがよくなる。変形性膝関節賞は軟骨が減って進む。軟骨が減らないようにするために大きな手段が、筋肉を鍛えることだ。骨粗鬆症の予防・改善にもつながり、骨量が増える。腹筋・背筋を鍛えると腰痛も減る。筋肉による支えがよくなると脊椎の変形も進まなくなる。
ロコモ予防のため、どんな運動でもいいので週刊をつけること。ウォーキングもいいと、ジョギング、水中歩行もいい。日本整形外科学会ではスクワットと片足立ちを紹介している。スクワットは下半身の筋力を効果的に全般的に使うので、いい運動だ。これをゆっくりやる。5秒かけて下げ、5秒かけて上がる。
運動に関する注意。ゆっくりした動きのほうが、痛みが出にくくて効果も上がる。痛みが出たり増したりしても、運動後にすぐ収まるなら続けて構わない。痛みが翌日まで持ち越すようであれば、3日間ぐらい休んで、半分ぐらいの運動量から再開するといい。毎に津続けるといいが、最低でも週2回はやってほしい。90歳まで自分の足で歩く準備を、これから始めよう。

 健康・医療フォーラムより----石橋英明
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クリスマスカラーに華やぐ季節だが、和風の赤と緑も負けてはいない。
東京の西、いわゆる武蔵野を歩けば、ヤブコウジやセンリョウの赤い実が目に鮮やかだ。
深い緑の葉との組み合わせが、色の乏しくなった林間を彩っている。暖冬ながら、師走も下旬となれば葉を落とした裸木が目立つ。木々の枝が青い空に自在の抽象画を描く。季節風が裸のこずえを鳴らして吹けば、年の瀬の感慨はいっそうつのる。
冬ざれへと向かう季節だが、感じ方は年齢で変容するらしい。作家の井上靖は「最近は花の咲くのを見ているよりも、葉を振り落とすのを見届けてやっている方が、気持ちに合ってるように思う」と述べていた。
経済学者の河上肇は、晩年近くにこんな漢詩をつくった。「拾い来たりて微細に見れば/落葉 花よりも実なり/始めて識る 衰残の美/風に臨んで白鬢斜なり」。
どちらも、虚飾を脱ぎ捨てたような冬木立への共感を、秘めているかに思われる。
22日は短日が極まる冬至。一陽来復で日は伸びるけれど、寒気は逆に厳しさを増してくる。日の色に染まった柚子を湯に浮かれれば、これは老若にかかわらず、香気の湯けむりが邪気を払ってくれる心地になる。
冬至を過ぎれば師走の日々はもうまっしぐらに、仕事納めから大みそかへと急ぐ。木々は深い眠りに入る。慌ただしさの中に、今年を見送ってたたずむ思いが入りまじる。

 天声人語より
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土砂崩れ
白髪3千丈の国は何ごとも型破り。
残土の高さが100㍍とは。
成長優先のつけも積み上がり。

素粒子より
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日本は益税大国になる
消費者が支払った消費税の一部が事業者の手元に残ることだ。年間16兆円の消費税収に対し、益税は数千億円規模とされる。
軽減税率の対象を「酒類と外食を除く飲食料品」広げた結果、あらゆる事業者が複数の税率に対応した経理を求められることになった。政府・与党は2017年4月の消費増税に合わせて制度を円滑に始めるため、経理の負担が増えないよう特例をつくることにした。
現在、益税を生んでいる一つが、消費税の納付の免除だ。税率8%のいま、ある業者が別の業者から商品を1080円で仕入れ、1620円で売ったとする。この場合、受け取った消費税120円から、自ら負担した税額80円を引いた40円を税務署に収める。これに対し、名税事業者はこの40円を納める必要がなく、手元に残る。
免税事業者は年間の課税売上高が1千万円以下が対象。国内全800万事業者のうち500万超にも及ぶが、軽減税率導入後も免税制度は続ける。
消費税のような付加価値税を導入する国で、事業者の6割超が免税されるような特例がある国は、世界でもまれだ。今回の軽減税率の導入をめぐる協議も、益税を黙認するかたちになった。

 紙面より
この問題こそ、もっとマスコミに取り上げてもらって是正すべきだ。
例題の40円でも年間売り上げが1千万円なら25万弱の金額になる。
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東証一時300円超安
一段の原油安への懸念から値下がりした米国市場の流れを受け、全面安の展開となった。
また外為市場の円高ドル安傾向も受けて朝方から売り注文が先行した。

紙面より
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今期・来期の企業業績
米国は9年半ぶりの利上げを決定した。直後に日銀の金融政策決定会合が続いたこともあり、株式市場には、まだ余震さめやらぬ動きもみられます。ただ、大きなイベントを通過したことで、今後の日本株は今季2015年度の企業業績や来期16年度の見通しを占いつつ方向感を探る展開となりそうです。
会社四季報の集計では、3月決算企業の16年3月期の経常利益は前期比11%の増益、17年3月期は6%の増益となる見通しです。それぞれ、3か月前の予想と比べても若干の上デレとなっている。足元の株価調整で割高感も薄れており、株価は業績期待を下支えに、再び高値を目指すと見込まれる。
もっとも、増益基調とはいっても、詳細にみると好材料、不安材料が交錯している。景気対策効果が期待できる建設業や、消費増税後の落ち込みが一巡し、インバウンド効果も加わる小売業は業績を伸ばしそうだ。原油価格下落が料金値下げに先行する電力会社の今季は大幅増益となり、全体の増益を底上げしている。
円安の恩恵を受けてきた外需産業も、円安効果は提言しますが増益は続く見込みだ。ただ、電機・機械は中国景気の減速を受けて、増益ペースはかなり鈍りそうだ。石油や素材産業は、新興国需要の減退、資源価格の下落が一段と進み厳しい状況だ。
業績動向を反映し、株式市場でも業種や銘柄選別が進むことになりそうだ。

 東洋経済の眼より------会社四季報編集部
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高齢者の筋肉の衰えに効くサプリ
年をとると、骨や関節、筋肉など体を動かす「運動器」が、うまく機能しなくなる人が増えます。その原因の一つが、加齢とともにみられる筋肉の質と量の低下。筋肉は運動すれば増やせますが、億劫でもあります。
そこで注目されているのが、サプリメント。最近は、筋肉を効果的に維持し増強できるアミノ酸の種類が分ってきた。
人の体の約20%は、たんぱく質からできている。たんぱく質は、食事から摂取した後、消化酵素の働きでアミノ酸に分解される。アミノ酸は血中に入ったあとに再度、たんぱく質に合成されて筋肉などになる。
筋肉の合成には必須アミノ酸が欠かせない。体内では十分につくれないので食事で外から摂取するしかない。中でも肉類は人体の組成に近いため栄養バランスがいい。
だが高齢になると、豆腐など植物性たんぱく質はとっても、牛や豚など動物性たんぱく質は減る。その結果、筋肉の合成が足りなくなってしまう。
そこで、サプリメントの研究が進んだ。近年では、必須アミノ酸の一つであるロイシンが、筋肉をつくる先導役となることが分かっている。
日本老年医学会は運動とともにアミノ酸の摂取を推奨している。どうしても運動ができない人は、ロイシンなど必須アミノ酸を含んだ製品をとるだけでも良い。
だが、サプリメントはあくまで補助。

 元気のひみつより-----藤島真人
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軽減税率問題 再配分を考えていく
改めて浮かび上がったのは、財政の再建と、所得や資産の少ない人への配慮、すなわち「再配分」強化の両方を同時に模索することの重要性だ。消費税をはじめとする税制全体、さらには予算のあり方まで課題が山積している。
10%への増税が控える消費税では、国民が支払った税金の一部が業者の手元にとどまる「益税」の解消が不可欠だ。だが、与党が決めた対策は、益税を増やしかねない危うさをはらむ。
益税対策では、適用される税率や税額を明記したインボイスを導入し、業者が取引時に受け渡しする仕組みがカギとなる。
ところがインボイスの導入は増税から4年遅れの21年度とされ、業者の事務負担を減らすためというさまざまな仕組みが温存・拡充される。
移行期間は必要だとしても、こんな手厚い対応が本当にいるのか。税金が行政にも届かないよでは、税制全体への信頼が失われかねない。
国民が広く負担する消費税は税収が安定している一方、所得の少ない人ほど負担が重くなる「逆進性」がある。その緩和策として軽減税率が導入されるが、高所得者も恩恵を受ける難点がある。税制で再配分を進めるには、所得税や相続税の更なる改革と強化が避けられない。
給付、つまり予算のあり方も再配分を左右する。社会保障や教育分野を中心に、貧しい人や家庭への配分を手厚くしていけるかどうかが問われる。
政府がこうした課題に応えようととしているか。不断に点検していくことが、私たちの責務だと考える。

 社説より
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人生の目的意識と死亡率
人生に対する目的意識の高い高齢者の方が長生きするという研究が報告され
ている。
人生の目的意識に関するテストは
1、私は人生に方向性と目的の感覚を持っている。
2、私は将来の計画を立て、それを実現させるために働くことを楽しむ。
3、人生を目的なしにさまよう人もいるが、私はそうした人々の1人ではな
い。
4、私は人生でなすべきことをすべて行なったように感じることがある。
など10項目からなる。
各質問への回答を5段階の選択肢から選び、合計点を質問数で割って一人ず
つ平均点を出した。平均点は3.7点だった。
その結果、人生の目的意識に関する5点満点の点数が下位10%の人と比べ、上
位10%の人では、死亡率が43%も低かった。
人生の目的意識に関するテストは、ナチの収容所を生き延びた精神科医ヴィ
クトール・フランクルの思想などに由来する。彼の思想とは、極度の逆境下
でも人生を意味あるものとするのは可能であり、人生に対する目的意識を持
つことが、心理的健康を維持する上で本質的である、とするものだという。

 やさしい医学リポートより---東北大教授・坪野吉孝
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パリ協定採択
二酸化炭素は不満かもしれない。温室効果で悪玉のようにいわれるが、もし無かっ約たら、今は15度の地球の平均気温は零下18度ぐらいになってしまうそうだ。微妙な自然のバランスに包まれて、多彩な生命も人間の文明も栄えてきた。
バランスが狂いだしたのは産業革命からという。化石燃料の消費が飛躍的に増えた。そして今、温暖化による危機が世界を覆う。極地の氷は解け、海面は上昇し、洪水や干ばつが多発して新たな貧困と紛争を生む。
文明が引き起こした気候変動は、人間が解決するほかはない。そんな意識を共有できた結果でもあろう。すべての国と地域が温室効果ガス削減に取り組むことで合意した。
先進国はこれまで二酸化炭素を出して繁栄してきた。途上国はその責任を指摘しつつ、さあ発展というときに足枷をはめられては困ると後ろ向きだった。双方の溝にようやく橋がかかったといえる。
1億年を1㍍として、地球の歴史を46㍍に表せば、原人の登場は最後の2㌢ほど、近代の歴史はミリにも満たない。<人間をしばらく棲まはせたばつかりにこの水の星萌えはじめたり>志垣澄幸。地球や他の生きものにとって疫病神でありたくはない。
予定の期日を延長してCOP21のカンバスに「パリ協定」という絵は描かれた。「歴史的」の形容もつくが、さて傑作か駄作か。将来どう評価されるかは各国の今後の行動にかかっている。ここが始まりでもある。

 天声人語より
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どちらもおなじみの果物ながら、みかんとりんごは役どころが違うと。
<君と僕二人で囲む冬の夜「こたつ」と「みかん」はベストカップル>近藤史紀。
みかんには暖かい色のもたらす「安定」のようなものがある。
片やりんごは、たとえば歌人の故・河野裕子さんの一首を思い出す。<青林檎与えしことを唯一の積極として別れ来にけり>。同じ「ふたり」のことを詠んだ歌ながら、淡い孤独と硬さをたたえる。実体験にせよフィクションにせよ、双方の歌でみかんとりんごの交換はできまい。
日の色に染まったみかんは、安らげる「人の間柄」の暗喩のようでもある。暖かい色に家族の記憶を呼びさまされる向きもあろう。冬の団欒の名脇役だが、消費の低迷が聞こえて久しい。
ピークだった1975年の約5分1に減っているという。「日本人が最も多く食べる果物」の座は10年前にバナナに奪われた。茶の間からこたつが減ったから-----などと理由には諸説あるようだ。
思えば、テレビのチャンネルをまだ回していたころがこたつの全盛時代、すなわちみかんが胸を張っていた時期だった。みかんの低迷とともに、人どうしの円居が減りつつあるのなら、寂しいことである。
役どころの話に戻って、みかんが向き合って食べる果物なら、バナナには個々で食するイメージがある。多忙なときは食事代わりにもなってありがたい。果物もまた、世につれ。個々が孤々にならないか、心配ではあるが。

 天声人語より
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米、ゼロ金利政策解除
金融危機から7年。危機の震源地だった米国が真っ先に異例の金融政策をやめ、金利を上げ下げする平常な状態に戻す時期がきたと判断した。中国など新興国経済が減速し、デフレ懸念がくすぶる日本と欧州はまだ超緩和策のまっただ中にあるなか、今回のゼロ金利からの脱却は、世界のお金の動きを変える転換点となる。
利上げに踏み切ったのは、米国経済は着実に回復しているとみるからだ。世界最大の経済規模を持つ米国の景気回復は、日本を含む世界経済にとってもプラスといえる。
これまでの米国の緩和策で、巨額のドル資金は世界に流れ、利ざやが稼げる新興国などの成長を支えてきた。米国の利上げ観測が広がった昨年半ばごろから、その資金は早くも逆流し米国に戻り始めている。
ただ、米国だけで世界経済を引っ張ることはできない。イエレン議長は記者会見で、利上げのペースは緩やかになるとの方針を、繰り返し強調した。
米国の景気が腰折れすれば、再び異例の緩和策に戻るリスクがつきまとう。

 紙面より
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米ゼロ金利解除
金融危機から7年続けてきた実質的なゼロ金利を解除し、政策金利を9年半ぶりに引き上げることを決めた。
おかげで、東証もNYも好感し株価が上昇した。

紙面より
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哲学論争の深化に期待
哲学とは? 安倍政権の構想では「強い経済」「GDP600兆円」を掲げて「成長の果実」を暮らしに配分する。民主党は「人への投資」「格差是正」で暮らしを底上げし、成長につなぐ。軸足をどこに置くかという違いはぬぐえない、というものである。
もっとも、政権が野党の主張をバクるのは悪いことではない。団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる「2025年問題」や、約4割が単身世帯になるという「2030年問題」が迫る。広がる貧困や将来不安にどう対応するか、もう猶予はないからだ。
安倍政権は、この構造問題に「真正面から取り組む」と宣言した。長妻氏も「向こうから論戦の土俵をつくってくれて、願ったりかなったりだ。哲学の違いを予算委員会でぶつけたい」と言う。
「1億総活躍社会」も「共生社会」も、来夏の参院選マニフェストのキモになりそうだ。財源をいかにして生み出し、暮らしをどう支えるのか。哲学の違いは、税金の使い道に行き着く。問題点を厳しくチェックし、困難を乗り切る知恵を絞り出すような論争の深化を期待したい。

 政治断簡より------前田直人
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軽減税率
外出嫌いの閉じこもりが増えそうな。
お持ち帰りの消費税8%。
家に仕事を持ち帰っても残業代が出ないものか。

素粒子より
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あかつきチームも震えたに違いない
5年前に金星を回る軌道への投入に失敗した探査機を、今度は見事に送り込んだ。本来は施政制御に使う小さなエンジンを使っての離れ業だった。計算してはじいた噴射時間は20分28秒。エンジンは動き続けてくれるか。燃料はもつか。祈るような思いだったろう。
挫折に絶えて5年、細い糸のような可能性にかけ、この日この時間しかないタイミングを待っての噴射だった。最後のチャンスでもあった。送られてきた金星の初画像に、運用室は雄叫びがあがったという。
あかつきの設計寿命は4年半で、すでにその年限を超えている。「丁寧に探査機を作ったことが非常事態に役立った」。プロジェクトマネジャーの中村正人教授の言葉に、ものづくりの神髄をみる。
女神ビーナスの名を戴き、太陽と月に次ぐ明るさでかがやく金正は、宵の明星、明けの明星とも呼ばれる。女神がようやく微笑んでくれた。くじけなかった人たちへの、祝福のように。

 天声人語より
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東京オリンピック
あの巨大宇宙船のような野心は姿を消し。
コロセウム以来の円形競技場に戻る。
木の器のA案か白磁器のB案か。

素粒子より
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パリ協定採択 排出実質ゼロ社会へ
パリ協定では、すべての国が参加できるよう、米国などが反対する温室効果ガスの削減目標の「達成」は義務化できなかった。罰則のある京都議定書に比べれば厳格さに欠ける。しかし、達成のための国内対策の実施は義務化され、世界全体で排出量を減らす仕組みが設けられた。
一つは温暖化対策の長期目標だ。「気温上昇を2度未満に抑える」ために「今世紀後半に人為的な排出と吸収を均衡させる」と明確にした。「実質排出ゼロ」を目指すということだ。
さらに温暖化の影響を受けやすい島国などが求めていた「1.5度」も努力目標として入った。このためには、実質排出ゼロを前倒しで実現する必要があり、石炭や石油など排出の多い化石燃料に頼る時代を終わらせることを意味する。
二つ目は、長期目標の達成に向けた定期的な点検と見直しの仕組みだ。各国が提出した目標を足し合わせた効果を5年ごとに世界全体で点検し、その結果を受けて自国の目標を更新する機会を与え、対策を徐々に強化する。各国は実質排出ゼロ社会に向けた長期戦略作りが急がれる。協定では「持続可能なライフスタイルや消費・生産の重要性」も強調した。自治体や企業、市民社会も積極的に参加し、国をリードすることが求められている。

 紙面より
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羽生結弦
陰陽師が乗り移ったように一人鬼神の道を行く。
また世界最高。
そんなに高く登って怖くないか。

素粒子より
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12月9日は夏目漱石が没して99年の命日。
来年は100年の節目だから、記念の行事やら出版やら、泉下の文豪も身辺が賑やかなことだろう。
世界を見回せば、この大物も来年節目を迎える。漱石にも縁深い英国のシェースクピアは、没後400年になる。この人の作品も、時間という風雨に古びず、色落ちすることがない。
大劇作家の名声は明治の昔もありがたられたようだ。漱石は猫の吾輩に、天橋立の股のぞきを引き合いにこう言わせる。「たまには股倉からハムレットを見て、君こりゃ駄目だよ位に云う者がないと、分界も進歩しないだろう」。西洋かぶれの権威主義への、漱石流の皮肉に読める。
名声や権威に人は弱い。わが身をかえりみても、巨匠の絵と知れば見え方は違い、国宝の仏像と聞けば背筋は伸びる。惑わされて素直な感想はゆがみがちだ。
漱石が、国からの博士号授与を断った話はよく知られる。そのときの言葉がいい。「今日までただの夏目なにがしとして世を渡って参りましたし、これから先もやはりただの夏目なにがしで暮らしたい」。権威に向き合う自由な精神にあふれている。
そして再来年は生誕150年と聞けば、五十路に届かぬ生涯が惜しい。<倫敦に時差のねぢ巻く漱石忌>阿波谷和子。汲めども尽きぬ泉から、文豪を味わい尽くす機となればいい。

 天声人語より
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ホルモン力高めて快適な生活
心身ともリラックスして、楽しいと感じているときに、いいホルモンがたくさん分泌されるという考え方です。
大事なのはいかにホルモンを上手に分泌する生活を送るかだ。ホルモン力を高めるキーワードは「楽食、楽動、楽眠、楽話」だという。
例えば、「おなかがすいた」という時間を持つことにより、「グレリン」という物質が胃から分泌される。グレリンは、細胞のミトコンドリアを増やし「強くする」という。
運動すると血の巡りがよくなり、心臓や血管から余計な塩分や水分を体外に排出するホルモンである「ナトリウム利尿ペプチド」が分泌され、血圧や血糖値が下がる。
また、部屋を暗くして十分な睡眠を取ることにより、脳の中央にある松果体から、生体時計のリズムを調整し活性酸素を除去するメラトニンが効率よく分泌される。
さらに「誰かとともに生きている」という実感を持つことにより、オキシトシンと呼ばれる愛情をつかさどるホルモンが脳の下垂体から分泌される。
最近の研究では、栄養やスポーツ以外にも、「どきどきする勝負事に挑戦する」「困った問題は翌朝に持ち越す」「愚痴を思いきり言ってみる」「週末に自分への『ご褒美』を予定に入れる」などもホルモンの分泌を促すことがわかってきたという。

 元気のひけつより----石川雅彦
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法人減税 はかれぬ効果。大手に有利、中小懸念
法人税の実効税率の引き下げは中長期的に海外から投資を呼び込む効果はあると思う。ただ、政権が狙う国内の設備投資の増加にはつながらないだろう。企業の設備投資は、税引き前の利益率に左右され、法人税率の影響は受けない。
いま大企業はコストの安い海外での生産拠点を増やし、人件費がかさむ国内では収益性が高い研究開発に注力している。国内で、収益性の低い生産工程への投資を促すのは筋違いだ。
税制改正大綱には中小企業向けの設備投資減税も盛り込まれたが、減税がなければ採算がとれないような効率の悪い投資を促すべきではない。過剰な設備投資を助長することになるし、もともと決まっていた投資に補助することにもなる。

 孝/論より-----BNPパリバ証券・河野龍太郎チーフエコノミスト
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ダイエット減らすなら脂肪を
米国立保険研究所が発表。低カロリーの食事なら、炭水化物より脂肪を減らした方がダイエット効果が高い。
ごはんなどの炭水化物を減らすと体脂肪の燃焼率は高まるが低脂肪の食事のほうが体脂肪そのものの減少量は7割近く増えた。流行中の「低炭水化物ダイエット」にも一石を投じそうだ。
肥満と診断された成人男女19人が計2回、2週間ずつ専用施設に滞在。炭水化物が死亡のどちらかを減らしてカロリーを3割抑えた制限食を提供し、一定の運動を毎日続けてもらった。2回目の滞在では制限食の種類を変え、効果の違いを比べた。
その結果、体脂肪の減少量は、炭水化物を減らした場合で1日に53㌘相当、脂肪を減らした場合で89㌘相当。約1.7倍の開きがあり、ダイエット効果に差があことが裏付けされた。ただ、研究チームは、あくまで短期的な実験に基づくもので、「長期間続けた場合にはあてはまらない」としている。実際のダイエットでは「食事制限のしやすさや長続きできるかどうかが重要な要素になる」とも述べた。

 紙面より
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野坂昭如さんが亡くなった
代表作でアニメ映画になった「火垂るの墓」は体験に基づいている。終戦の年、神戸空襲で家を焼かれ幼い義妹と福井県へ身を寄せた。だが妹はやせ衰え栄養失調で死ぬ。小さな遺体を田んぼの中の石のかまどで荼毘に付した。
指の先ほどの骨しか残らなかったそうだ。句中の「雨蛙」は、青い水田からの連想であろうか。「戦争で、最もひどい目に遭うのは、子供たちだ」。戦後70年だったこの夏、本紙への寄稿をそんな言葉で結んでいた。
野坂さんが85歳で亡くなった。直木賞作家というのがわかりやすい肩書だが、縦横自在な顔があった。作詞家にして黒メガネの歌手。雑誌編集長。参院議員。新潟で選挙に立ち田中角栄氏に挑んだこともある。
根っこにあったのは、昭和ひとけた世代の反骨心と正義感であろう。一面の焼け野原から僕らのすべては始まったと言い、まだ足は焼け跡に置いたままのつもりだと語っていた。型破りと過激が絵になる人だった。
空襲に焼かれた後の日、妹を背負ってよく見入っていた火垂るの群舞が忘れないと書いていた。以来、自分は唱歌「蛍の光」をうたえないと。世界の今を憂えながらの、旅立ちだったに違いない。

 天声人語より
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ノーベル賞授賞式
勲章を下げた国王に燕尾服の2人。
ファンファーレが鳴り響き。
この世で最高のハレの演出。

素粒子より
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12月8日のハワイ奇襲で戦争が始まると、米国に日系人への増悪が燃え上がった
その日のうちに、指導的な立場の人々は当局に連行された。「銃を手にしたら誰に引き金を引くのか。アメリカ人か、日本人か」などと尋問された。差別的な扇情が繰り返され、暴力沙汰も起きた。
「日本人の顔つきのために何を恐れなくてはならぬかを知った」と、2世の故ヨシコ・ウチダさんは著書『荒野に追われた人々』に記している。あの戦争中、砂漠や荒れ地の強制収容所に送られた日系人は12万人にのぼった。それから歳月は流れ、2001年に9.11テロの衝撃が走る。
過去の体験から、日系の人は、イスラム系移民への敵意が吹き荒れると直感した。心配は当たる。暴力や暴言が頻発した。当局は多くの移民を拘束した。「見た目」のために恐れの中で暮らすほど、人にとって耐え難いことはない。
それからさらに14年、フランスのテロに欧州は揺れる。仏ではイスラム教の礼拝所モスクなどへの嫌がらせが、さくねん1年間の3倍を超えているという。憎しみ合いの芽に、これ以上養分を与えてはいけない。
9.11の後、全米日系市民協会の幹部が言っていた。「何をすべきかはすぐ分からなくても、何をすべきではないかは歴史が教えてくれる」。経験のにじむ言葉に、汲むべきものがある。

 天声人語より
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あかつき
残り少ない推進力でよくぞあそこまで。
金星の人工衛星になる。
夜明け前の東の空に希望を託したく。

素粒子より
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安倍一強への対抗手段、対決か対案か
野党にはどんな役割が求められているのか。
江藤・山梨学院大教授は「原則、対案を出すべきだ。政府と違う観点から提案し、議論をすることは、よりよい法律を作っていく上で必要だ」と指摘する。
ただ安保法制のような憲法解釈の変更や違憲性の指摘があるような場合については、「対案を出すと政権側が設定した舞台に取り込まれる恐れがある。法整備の必要性などで問題意識が共有できない場合は、政府案の問題点を指摘するやり方もある」と語る。
高安・成蹊大教授は「野党の第一の役割は、政権が進める政策の監視機能。その次が対案提出だ」と話す。野党の対案は、法案成立が前提の政府案とは根本的に異なり、政府・与党が法案修正で譲歩しない限り実現しない。
高安氏は「与党案と野党案を並べて、どっちを取るかというのは完全なフィクションだ。政府・与党が野党に『対案を出しなさい』と言えば、野党分断や攻撃にも使える。政権への監視機能を弱体化させる狙いもある」と指摘する。

 紙面より
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ワタミの問題
ブラック企業批判に耐えかねて。
過労自殺で和解。
合理化のはてに人の命まで削る。
死ぬまで働けとは。

素粒子より
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筆名や芸名は本人次第で取り換えられる。しかし本名となれば、姓は変わっても名は一生ものだ
この時期恒例の「今年生まれた赤ちゃんの名前ランキング」が、載っていた。
明治安田生命保険によれば男児の1位は大翔くん。「ひろと」「やまと」「はると」などと読むそうだ。女児は葵さんがトップで、「あおい」「ひまり」「あお」と読む。親心のこもる贈り物を、どの子も気に入ればいい。
そして昭和おやじの繰り言になるが、「子」のつく名は100位までに莉子さん、結子さん、奈々子さんしか見つからない。かつてはガリ版刷りのクラス名簿に、ずらりと「子」が並んだものだ。
英文学者の外山滋比古さんがこんな回想をしていた。あるとき未知の米国人から、女性につけるMissを冠した手紙が届いた。理由はすぐわかった。この火とは日本の知識があり、滋比古が「ko」で終わるから女性と判断したのであろうと。今は昔の話しである。
前に小欄で、名前を人生の「道連れ」と書いたら、そんな軽いものではないと便りを頂いた。たしかに名前は人生そのものだ。「人は名前を生きる」といっても過言ではない。どの子にもよき人生あれと願う。

 天声人語より
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NY原油急落
原油価格が急落。
先物価格は一時、1バレル=37㌦台半ばまで下落し、約6年ぶりの安値水準。
産油国でつくるOPECが、原油の減産を見送ることが決まったため、さらにだぶつくのではないかとの見方が広がり原油先物に売り注文が拡大した。

紙面より
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多様化する家族 変わらぬ制度
海外ではLGBTの権利を認める動きが広がり、税制も柔軟に変化させている。
しかし日本では、働き手の夫を、専業主婦の妻が支えながら子育てをする家族をとくに優遇する税や年金の制度を堅持している。
税制で一定の家族像を推進しようという動きは今もある。自民党の「家族の絆を守る特命委員会」が9月に提言した「夫婦控除」は、配偶者の収入が103万円超でも夫婦の所得税を軽くする税制。その狙いは「税制を活用することで、家族の絆を守る政策を推進する」というもの。実際に導入はされない見通しだが、主に専業主婦がいる家族を優遇する配偶者控除の見直しも先送りされた。
生き方の多様性が尊重される社会は活力を生み、安定した納税の基盤にもなる。あるべき家族の形や生き方を押し付ける税制ではなく、「生き方に中立な税制」を目指すべきだろう。

 紙面より
しかし家族が増えないLGBTに優遇する価値はない。人口が減るのでGDPが上がらないので困っているのだ。家族が増える形態に厚くするのも当然と思う。
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あかつき
金星軌道に再投入を試みたあかつき。
今度はうまくいったようである。

紙面より
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全国の自治体が人口ビジョンと地方版総合戦略の公表を始めた。
人口転出入りや出生率などに目標を定め、施策や評価指標を盛り込むのが柱だ。
だが、日本の人口は、政府目標の「50年後1億人」を達成できたとしても、今より5分の1減る。自治体の数も大幅に減るだろう。それにもかかわらず4、今ある約1800の全自治体に人口ビジョンの策定を求めているので、どうしても矛盾が生じる。
たとえば、ほとんどの自治体が、転入する人の数が転出する数を上回るか、または転出する数を減らすことを目標に掲げる。逆に、転出する数が転入する数を上回ったり、転入する数が減ったりと見込む自治体はほぼ皆無だ。市町村には合理的と信じる根拠があるのだろうが、全国の転出と転入は均衡せず、全体としてつじつまが合わない「合成の誤謬」が起きる。
また、人口が減る社会では、都市部とちをうの効率的なすみ分けが重要となる。厳しい財政事情のもとでは、限られた公共インフラを有効に活用する必要があるからだ。
農業などを基盤に少ないし先行で高い生産力を実現する地方と、医療や介護、商業施設を核にした人口の集まる都市部といった色分けをしないといけない。
しかし、各自治体は将来も自らが存続しようと人口を見積もるため、効率的なすみ分けの展望は描けていない。これでは、国の全体の力は落ちる。
地方創生は市町村単位ではなく、県ごとに2、3の広域圏を設けて検討するべきだ。全体の整合性を配ることになった。

 経済気象台より-----穹
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ダイエット減らすなら脂肪を
米国立保険研究所が発表。ゝカロリーの食事なら、炭水化物より脂肪を減らした方がダイエット効果が高い。
ごはんなどの炭水化物を減らすと体脂肪の燃焼率は高まるが低脂肪の食事のほうが体脂肪そのものの減少量は7割近く増えた。流行中の「低炭水化物ダイエット」にも一石を投じそうだ。
肥満と診断された成人男女19人が計2回、2週間ずつ専用施設に滞在。炭水化物が死亡のどちらかを減らしてカロリーを3割抑えた制限食を提供し、一定の運動を毎日続けてもらった。2回目の滞在では制限食の種類を変え、効果の違いを比べた。
その結果、体脂肪の減少量は、炭水化物を減らした場合で1日に53㌘相当、脂肪を減らした場合で89㌘相当。約1.7倍の開きがあり、ダイエット効果に差があことが裏付けされた。ただ、研究チームは、あくまで短期的な実験に基づくもので、「長期間続けた場合にはあてはまらない」としている。実際のダイエットでは「食事制限のしやすさや長続きできるかどうかが重要な要素になる」とも述べた。

 紙面より
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テロとの戦い、団結するのか見捨てるのか
2003年11月29日にイラクで奥克彦大使と井ノ上正盛一等書記官が殺された。その時に一緒に犠牲になったイラク人の運転手ジョルジース・スレイマーン・ズラの名を日本のメディアのほとんどが報道しなかった。
2004年4月、高遠菜穂子さん、郡山総一郎さん、今井紀明さんの3人がイラクで誘拐された。ボランティア仲間の支援で無事に帰還できた三人を我々日本人は「自己責任」という言葉で徹底的に「バッシング」した。見るに見かねてか、アメリカのパウエル国務長官が「このような人がいることを日本の人々は誇りに思うべきだ」と言ったことを思い出そう。
フロランスとフセインの場合、高遠と郡山と今井の場合、フランスの場合と日本の場合、何が違ったのだろう。
個人の意思をまとめる民主主義の結果と言いたいが、実際にはメディアの誘導効果が大きい。人質は国策の邪魔だからジャーナリストはイラクに行くなと言ったフランス政府に対して、メディアは猛烈に反発した。報道機関の局長クラス46名が集まって宣言を出し、フロランスとフセインを支援する委員会が作られた。
日本のメディアが申し合わせたように三人を見捨てたのは、政府の意向に沿うものではなかったのか。
今回のパリの事件について安倍首相は「テロには屈しない」というメッセージを出した。勇壮にして内容空疎、と四ではいけない。日本人が人質になっても日本政府は救出の努力は一切しないという意味なのだ。海外に出る時も、また国内で呑気に暮らしている時も、保護はないと覚悟しておこう。

 終わりと始まりより-----池澤夏樹
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がん予防も運動から
日本人のがんによる死亡は1960年代から増え続けています。がん統計によると、
2005年の患者数は67万人、死亡数が34万人と、約半数の方が亡くなっている。
74歳までにがんになる確率は47%で、74歳までにがんで死亡する確率は21%。
2人に人のはがんになるということだ。
米ハーバード大の有名な研究では、がんの要因はたばこが30%を占め、食事や肥
満など生活習慣による影響も大きい。日本人では、たばこによるがんは、年間約
9万人に上る。そして肥満もがんのリスクになる。私も14年ほど前は、不摂生で
体重が85㌔ぐらいあった。血圧も180ぐらいで、コレステロール値も300近く。
思い立ってダイエットを開始。約半年間で25㌔減らし、今もその体重を維持して
いる。
その方法は、低炭水化物ダイエット。海外の論文を読んでこれだと考えた。徐々
にご飯、パン、麺類を減らしておかずをメーンにするもの。カロリーはタンパク
質で取った。自分で自分を褒めながら続けた。ジョッキングを始め、マラソンに
も挑戦している。
がんを防ぐにはまず、適度な運動に加えて、禁煙、健康な食事、検診だ。日本の
がん検診受診率は2割を切る状況で、先進国で最低だと言われている。
ただ、それでもがんになってしまう人は多い。その時は、医師とコミュニケーシ
ョンをよくとって信頼できる情報を得て、自分を責めず、頑張りすぎず、あきら
めないで欲しい。

 紙面より---勝俣範之
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古来、春の野山を彩る女神を佐保姫といい、秋の草木を染め抜く女神を竜田姫と呼ぶ。
春は桜、秋なら紅葉。どちらが心にしみているか、アンケートをした。
結果は桜派が51%、紅葉派は49パーセント。がっぷり四つと相撲に例えれは、姫にそぐわないか。ともあれ紅葉は師走に入っても名皆への旅の途次にある。
季節の話を書くたびに、日本列島の長さを思う。北国は雪で白いのに、西日本の多くはカエデがまだ「紅葉日」を迎えていない。標準木全体が赤くなる日を、各地の気象台が観測している。
最低気温が8度以下になると色づき始め、5、6度で一気に進む。だが紅葉日の全国平均はここ50年で18日も遅くなっている。温暖化の傾向が続けば、クリスマスや正月に紅葉狩りという変異も各地で生じかねない。
「紅葉は秋の季語ですが、だんだん怪しい状況になっている」と龍谷大の増田教授は言う。そして紅葉の遅れは、異常気象や海面上昇といった世界規模の脅威とひとつながりだ。
温暖化対策の国際会議COP21がパリで開かれている。73億人の地球。空や海の包容力にいつまでも甘えられるものではない。人類共通の難題を前に英知の見せどころであろう。師走に青いカエデの葉が、地球の危機を映している。

天声人語より
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PC事業統合へ
東芝、富士通、VAIOの3社がパソコン事業を統合する検討を始めた。
実現すると国内シェアは3割を超え、NEC、レノボグループを抜いて首位となる。
不正会計問題を受けて東芝が進めるリストラをきっかけに、国内のパソコン産業の再編が進む可能性が出てきた。

 紙面より
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ネコのように生きるのが理想だったという。
自由に寝て、起きて、あくびをする。少年のころから「なまけ者としてしか生きていけない」と思い込んでいた。それが、戦争に駆り出される。ひどいボろ船で南方へ送られ、米軍の爆撃で左腕をうしなった。
死線をさまよったが生き延びた。自生するパパイアの実を両足ではさみ、右手のさじでほじくりだして食べて、命をつないだという。運命の歯車がわずかでも違えば、後年の漫画家「水木しげる」は存在せず、「ゲゲゲの鬼太郎」もこの世にあらわれることはなかった。
その体験もあってだろう、亡くなった水木さんの画風はむろん、語り口も、どこかこの世とあの世を越境していた。飄々とした味わいの中には、戦争で散った仲間を悼む涙があふれていたように思う。
復員後は、傷痍軍人として街頭に立ったこともあった。水木漫画で妖怪ものと並び称される戦記ものに、英雄は出てこない。兵隊たちのやるせない姿だけがある。不条理への憤りが、ひしひしと伝わる。
質屋の預かり証が3㌢にもなり、ろうそくの灯で絵を描いた貧乏時代は、朝のNHKドラマ「ゲゲゲの女房」などでよく知られる。売れ出したのは40年代半ば、遅咲きの大輪だつた。
「かみさんはうまくやってくれているし、書きなことをしてメシが食えて、巨万の富も築いたわけですから」。6年前の朝日賞の授賞式で茶目っ気たっぷりに語り、会場を笑わせた。享年93.砂かけ姿に手を引かれて、戦友のもとへ向かっているか。


 天声人語より
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米年内利上げへ
FRBのイエレン議長は講演で、今月中に利上げに踏み切る可能性を改めて示唆した。
先月発表された雇用統計が好調だったことから、市場では利上げの観測が強まっていて、焦点は利上げのペースに移りつつある。
9年ぶりとなる利上げの判断に臨む。

紙面より
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軽減税率を導入にあたり2021年からインボイスを導入
自民党は消費税10%増税時に食料品などの税率を据え置く軽減税率を導入するのに伴い、事業者が使う経理方式について、商品ごとに税率や税額などを明記するインボイスを2021年4月から導入する方針を固めた。公明党も受け入れて合意する見通しだ。
インボイス導入時期が固まったことで、軽減税率をめぐる論点の一つだった経理方式は決着した。今後の焦点は、対象品目の線引きと穴埋め財源に絞られることになる。
軽減税率を始める17年4月からは、現在の請求書などに軽減対象の品目に印をつけるだけの簡単な方式を採用することを決めている。
繋ぎの経理方法では、正確な納税額が把握できないほか、事業者間で不正な請求書のやりとりがあっても税務当局が確認するのは難しい。消費者が支払った税金が事業者の手元に残って納税されない「益税」が増える懸念がある。

 紙面より
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COP21
大洋に沈みそうな島国。
成長が先だと途上国。
技術を売りたい先進国。
首脳の吐く二酸化炭素でバリは熱を帯び。

素粒子より
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テロと空爆 不条理の連鎖
標的の街に生きる人には、空爆もまた不条理と映る。
過激派組織「イスラム国」の支配地域で生きる人たちにとっては、日常がすでに不条理にちがいない。そのうえ、そこを逃げ出せずにいると空爆にさらされ、出国できても難民としてさまようばかりとなれば、今度はこの世界そのものが巨大な不条理と化すだろう。
だが、国際社会はテロリストが紛れ込むのではと懸念して難民との向き合い方に動揺している。たとえば大規模な受け入れを表明していたドイツはその姿勢を変えないか。ルモンド紙の問いにドイツの思想家ユルゲン・ハーバーマス氏はこう答えている。
「そうならないことを願う。私たちはみんな同じ船に乗っている。テロも難民危機も重大な、おそらく究極の試練なのだ。求められるのは緊密な連帯による協力だ」
どんな問題をもたらすかわからないという不安に耐えて、他者を受け入れられるか。連帯を広げられるか。

 日曜に想うより-----論説主幹・大野博人
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水木しげるさん死去
この世にはまだまだいそうな魑魅魍魎。
そちらでは鬼太郎や猫娘と楽しくやってますか。
水木しげるさんに合掌。
 
 素粒子より
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通帳より民意を奪い合え
橋下氏と別れた維新の党は、代表選のさなかにある。
松野代表の対抗馬となった小野参院議員は国政新党「おおさか維新の会」について「安倍政権の別動隊、補完勢力になるのではないか。そうなることを大変、恐れている」と警戒していた。
安倍首相が改憲派でもある橋下氏の強い発信力に期待し、エールを送ってきたことは周知のこと。「来夏に衆参ダブル選を打って、橋下氏の国政復帰とともに改憲勢力の結集を一気に狙うのではないか」などという憶測までささやかれている。
少なくとも野党分断のコマにはなりそうな雲行きだが、見えない影を恐れたってしょうがない。政党が奪い合うべきは通帳や印鑑よりも、橋下氏を生かし続ける現状の底流にある「民意」だろう。ここは腰を落ち着かせて、それをすくいとる政策と受け皿づくりを急いだほうがいい。

 政治断簡より-----編集委員・前田直人
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