2015年09月の記事


火星の様子
友は意外に近くにいるか。
火星に水の流れがあると。
濃い塩水にもまれれば、どんな頑固な生き物が育つだろう。

素粒子より
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日本の発酵文化は気候逆手に穀醤発達
魚醤は東南アジアで生まれたが、これが北上する過程で大豆に出会った。そして魚の動物性たんぱくの代わりに、植物性たんぱくを利用したことから穀醤へと発展した。これが東アジアに広がり、中国大陸・朝鮮半島・日本列島で広く利用された。とくに中国と朝鮮では魚醤と穀醤が今も併存している。朝鮮半島の白菜キムチの旨味は、ジョッカルという魚醤による。
日本でも、秋田のショッツルや、能登のイシル、瀬戸内のイカナゴ醤油などとして残るほか、塩辛やクサヤの旨味も魚醤の1種である。ただ肉を忌避した古代国家では、大膳職に醤院を設けたが、ここでは穀醤の管理がメインであった。それゆえ穀醤が魚醤を圧倒していくことになる。
このため日本では穀醤の発達に一層の磨きがかかり、独特の風味をもつ味噌や醤油の開発に努力が傾けられた。そもそもモンスーンアジアの米文化圏の高温多湿な気候では、食品が腐りやすい。この腐敗という語は、実は発酵と科学的に同義で、人間に役立つ場合を発酵と呼ぶ。それは長期保存と旨味の熟成という利点をもつ。適度な湿気と温度に恵まれた日本では、この気候を逆手にとって独自な発酵文化が展開をみせた。

 食事の歴史学より---原田信男
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米中首脳会談、笑顔なき依存関係
期待と失望、接近と警戒。過去40年、米国の対中政策は、振り子運動を繰り返してきた。今回の首脳会談は、米中の距離が離れる中、決裂とまではみられないよう両国で体勢を整えたとみるべきだろう。
中国の軍事費は過去10年で4倍近くに伸び、南シナ海の大部分の管轄権を主張する。戦後の国際秩序の根幹をなす「航行の自由」をも脅かしているからだ。
とはいえ米中は、貿易や投資など経済面では、お互いをますます必要としている。中国の株価が落ちれば、米国は利上げまで見送らざるをえない。
がんじがらめの経済の中、米中の軍事衝突はまずありえない。今回の会談でも、偶発的衝突を避ける仕組みを整えた。
日本が直視すべきは、米中の対立よりも、深い相互依存関係だろう。
今後も、中国が南シナ海などでの攻勢を弱めるとの見方は少ない。中国経済が一層う減速すれば、国内の不満をそらすため、日本近海を含め、中国がさらに挑発的な行動に出る可能性もある。そのとき米国は日本が期待するように動くのか、不透明な要素は多い。
日本は、米中関係の実相を読み解き、具体的なシナリオをもとに、戦略を練る必要がある。
「キッシンジャー極秘訪中」は、米中にとっての成功物語である。同時に、不意をつかれた日本にとって、繰り返したくはない教訓である。

 アメリカ総局長・山脇岳志
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現実と幻想との境界で--千の風に、千の風になって
私のお墓の前で
 泣かないでください
 そこに私はいません
 眠ってなんかいません
 千の風に
 千の風になって
 あの大きな空を
 吹きわたっています

幼友だちの妻ががんで死去、その追悼文集に掲載された詩だったという。
元は英語の詩だった。アイルランド共和軍のテロで死んだ青年が遺書のよ
うに両親に託していたことをBBCが放送した。
9.11テロの翌年の追悼集会で、11歳の少女が朗読した。
映画監督H・ホークスの葬儀で俳優のJ・ウェインが朗読した。
だが、いつ、誰がつくった詩かがわからない。

これらの出来事の少し前、がんで闘病生活をしていた先輩記者を励ます会
を催した。そこでこんな話をした記憶がある。
「死んだらとりあえず、僕たちは煙や灰、骨になる。僕を形づくっていた
素粒子たちにとっても別離のときです。しかし、素粒子たちがいつか再会
を図ることがあっても、ふしぎではないでしょう。はるか遠い、永遠に近
い未来のことかもしれません。『僕』が再結集する日を夢想したりします

いま思えば、「煙になる」のは「風になる」のとほぼ同じことだろう。現
実と幻想とをつなぐのが「風」である。
そして死は現実と幻想との境界に起きる「何か」だ。

 コラムニスト・小池民男
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新たな起点 再び求める中国
中国の経済規模はすでに米国の約6割。国防予算も約4分の1までに急増した。中国の国際社会における存在感は、時に米国の影が薄くなるほどだ。米中関係の新たな起点、両国のパワーバランスが新たな段階に入ったとの印象を内外に与えたいというものだ。
米中が衝突に向かっているというわけではない。中国はもう米国を恐れない。このメッセージをきちんと伝える。
つまり、米国の一極支配の世界にはもうくみしない---。そんな自信が中国側では膨らんでいる。
以前とは違い、首脳訪米前、摩擦の焦点化を避けようとする対米融和姿勢はほとんど見えない。むしろ目立つのは、国力の増大を露骨に誇示する動きだ。
一方で、力任せの中国外交の足元では、国内の政治も経済も、強権的な執政による危うさが増す。習氏としては、対米外交の成果を国内での権力基盤のさらなる強化につなげたいとの思いもあるだろう。
オバマ氏はこうした習氏にどう対応するのか。それを世界が注目している。

 紙面より----中国総局長・古谷浩一
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コーヒーや緑茶が長寿のカギ
コーヒーや緑茶を日常的によく飲んでいる人は、そうでない人に比べて死亡するリスクが低いとする調査結果を、厚生労働省の研究班がまとめた。コーヒーに含まれるポリフェノール、緑茶に含まれるカテキンが血圧を下げ、両方に含まれるカフェインが血管や呼吸器の働きをよくしている可能性があるという。
全国に住む40~69歳の男女約9万人に対し、コーヒーや緑茶を1日どれくらい飲むかを、ほかの生活習慣などと合わせて質問し、経過を約19年間追った。この間に約1万3千人が亡くなった。
コーヒーや緑茶をよく飲む人は死亡率が低く、コーヒーを1日に3~4杯飲む人ではほとんど飲まない人に比べ、死亡リスクが24%低かった。緑茶は1日1杯未満の人に比べ、1日5杯以上飲む男性で死亡リスクが13%、女性で17%低かった。どちらも、死亡のリスクにかかわる年齢や運動習慣などは影響しないように統計学的に調整した。
コーヒーにはクロロゲン酸というポリフェノール、緑茶にはカテキンが含まれ、両方に欠陥や呼吸器の働きをよくするカフェインが含まれている。こうした成分が心臓病や脳卒中による死亡を減らしたことが考えられるという。
一方、カフェインは健康維持につながる可能性があるが、心臓病を抱えた人では摂取で急に血圧が上がるといった影響も考えられる。妊娠中や肝臓病の人も注意が必要である。

 紙面より
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中国減速、首脳会談で米は対応策問う
中国は言葉ではなく行動で示すべきだ----。米国側は今回の首脳会談で、中国に改革の重要性を改めて訴える一方、減速する経済にどう対応していくのかを聞き出したい考えだ。オバマ大統領も「中国経済は大きすぎて、輸出だけには頼れない。国内経済の透明性を高めることを考えるべきだ」と強調する。
米国の中国への輸出はGDPの1%に満たず、直接的な影響は限定的との見方もある。それでも、中国の減速が取引の多い新興国や日本、欧州を通じて世界の経済を萎縮させてしまえば、雇用など米国内の景気回復を背景に年内の利上げをにらむ米国にも、その余波は及ぶ。
中国が一定の成長を維持するため、今後の政策や市場自由化の具体策をどこまで示せるか。米国側はそうした点に注目している。
ルー財務長官は、中国は改革路線を堅持するべきだ。最近の為替政策の突然の変更などは、市場の力に委ねるという中国の取り組みに疑問を抱かせたなどとして、着実に改革をすすめるよう訴えた。
中国が提唱したアジアインフラ投資銀行が、米国の反対をよそに欧州主要国など57カ国の支持を集めた今春、世界は中国のばらまく資金に期待した。しかし、8月の中国の外貨準備は、過去最高の流出を見せた。いま、世界は中国から資金が流れ出ていく事態を見守っている。

 紙面より
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8月の消費者物価下落
価格変動の大きい生鮮食品をのぞく指数が10..4となり、前年8月と比べて0.1%下落した。マイナスとなったのは、黒田日銀総裁による異次元の金融緩和が始まった2013年4月以来、2年4カ月ぶり。

紙面より
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土は寡黙ながら、私たちの食糧の大半を生み出してくれる。人間だけではない
陸域のほとんどすべての動植物を養う母である。しかし当たり前すぎるのか、ふだん意識されることは少ない。
今年が国連の「国際土壌年」ということも、あまり知られていない。生態系や農業に不可欠な土壌への理解を深めようと定められた。20世紀初頭に約16億人だった世界の人口は現在70億を超え、10年後には81億に達すると予測される。爆発的に増える命を支えているのが、ほかならぬ土壌だ。
泥鰌とは、植物を育てる力のある「生きている土」を言う。無尽蔵に思えるが、地球上の土壌すべてを集めても、地表に均して広げると厚さは約18㌢しかないとの試算もあるそうだ。心細いほど貴重品である。
<こッつん、こッつん、/打たれる土は、/よい畑になって、/よい麦生むよ>。金子みすゞの詩は牧歌的でやさしい。だが世界では、収奪農業による土壌の劣化や、開発のもたらす浸食などが後を絶たない。
科学は進んでも、人間、地球の薄皮のような土壌に頼って命をつなぐほかはない。今世紀半ばに世界の人口は100億人を超えるとされ、働き者はさらなる頑張りを求められよう。感謝しつつ、大切に守ることに思いを致したい、収穫の秋だ。

 天声人語より
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秋なのに サンマ不漁
秋の味覚として親しまれているサンマ。
最近は台湾や中国でも人気だ。
日本に近づく前に大量に獲られてしまうためだ。
今年の漁獲量は半減。
値段は小ぶりで控えめ。

紙面より
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安全保障法制、冷戦後の世界に現実的対応できる
今回の整備によって、日本はようやく現実的な安全保障システムを持てたといえる。
米ソ冷戦が終結してから、米軍は大幅に戦力を縮小させた。中東を中心に、より抑止の難しい勢力の台頭が顕著になった。
その間、日本は冷戦後にふさわしい安保法制の制定を怠ってきた。国連平和維持活動協力法や多国籍軍を支援する特別措置法をつくってきたが、世界はより不安定化し、いつどんな事態が起きるか分からなくなった。そのつど隙間を埋める時限立法では限界があった。
集団的自衛権の行使容認に憲法上の疑義を指摘する人がいるが、その場合は司法に訴えるべきだ。日本は三権分立の国であり、法律が合憲かどうか最終的に判断するのは、憲法学者でも内閣法制局長官でもなく、最高裁判所だからだ。
私は、安保法が定める「武力行使の新3要件」は非常に限定的で、憲法の制約の枠内に入っていると考える。また、憲法があるから国家があるのではなく、国家を守るために憲法があると理解している。
安倍政権が憲法解釈を変更したことに法的安定性の問題を指摘する向きもあるが、国民の負託を受けた政治家が議院内閣制の下で必要な判断をするのは当然だ。
イラクに2回駐在した経験から言うと、戦場の現状を理解しないで行う法律論は的外れだ。法的安定性と国家の安定は共に大切だが、後者がより重要だ。政権交代による解釈変更の可能性を今議論しても意味がないが、責任ある議会人なら政権獲得後も今回の安保法を変えないだろう。
一方で、国会によるチェックは欠かせない。
政府が安保法を適用する際は、国会議員に守秘義務を課した秘密会を開くべきだ。政府が国家機密を含むあらゆる安全保障に関する情報を提供した上で、国会議員が政治判断を下す。政府が迅速に判断しなければいけない務場合などは、事後に国会が綿密な検証を行う。守秘義務を課した国会議員に十分な情報を示すことで、民主的統制も担保できる。

 元イラク大使館公使、中東アフリカ局参事官・宮家邦彦
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天空に描く平和の円
私にはまだまだやりたいことがたくさんあります。今の私にとっての「人生
百年の計」とは、私が抱いているビジョンを、次の時代、または次の次の世
代、つまり孫やひ孫たちにバトンタッチしていくことです。
保田氏は、戦争の惨めさ、誤った戦争から学んだ教訓を、戦争を知らない次
世代の子どもたちに伝えたいと思っています。今日の大人が作り上げられな
かった平和を、何とか次世代が実現できることを願っています。現在10歳の
子どもが60歳になった頃、世界に平和がもたらされるよう、今のうちに戦争
を知る私たちのビジョンを伝えなければならないのです。
私の父の好きだった英国のビクトリア朝のロバート・ブラウニングの作品に
次のような詩句があります。
 「地上ではかけた弧、
      天上では全き円」
私の今のビジョンは「天空に描く大きな平和の円」です。平和の実現は非常
に時間がかかる壮大な目標です。私の存命中には難しいのです。しかし、そ
の円の中の一つの弧でも実現させるために、私は今後も勇気ある行動を起こ
していきたいと思っています。
私のビジョンを果たすために、まずは100歳のバーを越えたい、というのが
今の私の希望です。

 私の証 あるがまま行く---日野原先生
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乱高下する日本株
この1カ月、お天気も日本株市場も異常続きだった。8月中旬2万0500円を超えていた日経平均はわずか3週間余りで15%も下落した。この株安は米国における利上げ期待の高まりと中国株暴落に連動したものだが、日本株独自の要因もある。
多くの市場関係者が指摘するように、日本株は日経平均先物主導で下落した。まず海外投機筋などが日経平均先物を大量に売り、次に割高になった現物株が裁定売りを浴びた。海外投機筋は株売りと円買い戻しを同時に行うので、この数週間は円高と日本株安の連動性が高くなった。
皮肉なことに下落のきっかけと言われた米国株や中国株よりも、日本株の変動性の報が高い日も多い。世界の変動性を高めているのは金融緩和を背景にした投機筋の動きだが、投機に翻弄される程度は日本株がとりわけ高い。
これは日本の株式市場に独自の判断で売買を行う投資家が少ないためでもある。つまり、日本には投機筋の動きに立ち向かう投資家が圧倒的に少ない。
巨額の年金などを運用する機関投資家の多くは、独自の判断をしないインデックス投資家である。
今回の株下落の過程で、一部の個人投資家が底値で日本株を買っていたという指摘もある。しかし、多くの個人は金融機関の勧めに乗って、手数料の高い投信を株高上昇局面で買わされている。
ボーナスシーズンに多額の日本株投信が設定・販売されたが、結果的にそこが今年の日本株の高値圏になっている。
株下落でダメージを受けた投資家は多いが、逆に下落によって日本株には妙味が出てきた。高い変動は続くが投資には独自の判断も重要だ。

 経済気象台より------義
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奈々子に <吉野弘>
赤い林檎の頬をして
眠っている奈々子。

お前のお母さんの頬の赤さは
そくっり
奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの
つややかな頬は少し青ざめた
お父さんにも ちょっと
酸っぱい思いがふえた。

唐突だが
奈々子
お父さんは お前に
多くを期待しないだろう。
ひとが
ほかからの期待に応えようとして
どんなに
自分を駄目にしてしまうか
お父さんは はっきり
知ってしまったから。

お父さんが
お前にあげたいものは
健康と
自分を愛する心だ。

ひとが
ひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ。

自分を愛することをやめるとき
ひとは
他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう。

奈々子に <吉野弘>

赤い林檎の頬をして
眠っている奈々子。

お前のお母さんの頬の赤さは
そくっり
奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの
つややかな頬は少し青ざめた
お父さんにも ちょっと
酸っぱい思いがふえた。

自分があるとき
他人があり
世界がある


お父さんにも
お母さんにも
酸っぱい苦労がふえた


苦労は
今は
お前にあげられない。


お前にあげたいものは。
香りのよい健康と
かちとるにむづかしく
はぐくむにむづかしい
自分を愛する心だ。
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繰り返す豪雨災害。力づくの治水の限界
堤防をより高くするというやり方は、被害を受ける頻度を減らすだろうが、ごくまれにやってくる「尋常でない豪雨」によって、いったん川が氾濫してしまうと、その被害の大きさは以前より大きくなるはずだ。壁が高ければ高いほど、敗れた時に失うものは大きくなるのである。実際、荒川の場合、200年に一度の大豪雨によって決壊すると、条件によっては千人単位で死者が出て、地下鉄網を通じて被害は都心部まで及び、甚大な被害が生じるという予測もある。
これに対して、さらに強靭ないわゆる「スーパー堤防」で対抗しよう、という意見もある。予算配分の問題を措けば、これも一つの解決法であろう。しかし、このような「力を力で抑え込む」というやり方は、きりがない。堤防を高くすることで、知らぬ間に、より危険なギャンブルへと、掛け金を積み上げているということにはないだろうか。
陳腐な結論だが、結局、人間は自然とのいたちごっこを繰り返しているだけなのか、とも思えてくる。200年どころか、千年に一度という大震災をすでに経験した私たちは、そろそろ自然との向き合い方を、根本的に組み立て直すべき時期にあるのではないか。むろん、江戸時代に戻るだけでは問題は解決しないが、歴史には何かのヒントがあるはずだ。日本の人口のほとんどが集中する沖積平野は、幾たびもの洪水によって形作られたもの、という、高校時代に地理の授業で聞いた言葉を思い出しながら、そう感じた。

 月刊安心新聞より----神里達博
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体の「老化」と心の「老い」は別物
男女とも平均寿命は80歳を超えました。高齢化社会で問題になるのが、「平均寿命」と「自分で自分のことができる健康寿命」との差です。男性ではほぼ9年、女性では13年近く介護を受けたり、あるいは寝たきりで過ごしたりしています。この期間をいかに短くするかが、医療従事者の課題です。
一概に「老い」といっても、生物学的な「老化」と、人間的な「老い」は別物です。人間として抗しきれない老化の中で、いかに生命の意味を見いだしていくか。「土の器」とも例えられるもろい人間の身体は、ひび割れたり壊れたりもします。それでも私たちは与えられた時間の中で、その器に何を入れていくか、模索し続けるのです。
もし社会が老人を疎んじ、ポンコツ車のように見下すなら、それは真の文明社会とはいえません。必要なのは、社会がもっと交わりの中に高齢者を入れ、温かい心で包み込み、高齢者に「役割」を与えることです。私が日ごろから平和の重要性を語るのは、高齢者が居場所を得て輝くためには、社会がまず、平和であることが前提となるからです。
若い世代を含め、一人ひとりが参与しなければ、本当の健康社会は日本に実現されない。

 私の証あるがまゝ行く----日野原先生
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米軍と自衛隊が共同で行動する可能性を中国は以前から想定してきたと考えられる
新たな法制度によって日米共同行動の法的基礎が得られたとしても、中国の行動を変えることは期待できない。
さらにいえば、現在もっとも必要なのは対中抑止力の強化よりも中国との小規模な軍事紛争が大規模な戦闘に発展するのを阻止することだ。日米が連携して対外的抑止力を強めたところで、尖閣諸島沖合で武力衝突が起こる懸念はなくならない。そして日中両国が仮に武力衝突した場合、米国は同盟国として日本を支援いしなければ日本ばかりでなく他の同盟国に対する信頼も失い、結果として対外的な影響力の後退は避けられない。
日本を支援すれば対中戦争に踏み切ることになり、アフガニスタンやイラクへの介入の比ではない代償を強いられる。国防総省はともかく米国政府が必ずしも新安保法制に積極的とは見えない理由は、日本の行動によってアメリカが戦争に巻き込まれてしまう懸念である。

 時事小言より-----藤原帰一
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理想的な健康長寿の姿、それに近づくための心の持ち方
まず「健康」という言葉そのものについて考えます。「健」の字には、建物の「健」が含まれます。地震で倒れない、しっかりした建物を建てるように、「人間の体を健やかに保つにも、強い土台が必要だ」と解釈できそうです。
次に「康」というと、260年続いた江戸幕府の礎を築いた、徳川家康の名が思い浮かびます。「啼くまで待とうホトトギス」と詠んだ、という逸話があるほど、家康は気長で心に余裕のある人物だったと言われています。漢和辞典を調べると、康には「すこやか」「やすらか」といった意味があるようです。健やかに、安らかに。気長に、余裕を持って。そんな心の持ち方が長生きのコツでしょうか。「人生50年」と言われた時代、家康は70年以上、生きたことが分かっています。
では、長生きしたら、毎日をどう楽しむか。「今までやったことがないことをやってみる」。それに尽きます。挑戦するかしないか、迷う前に、「新しいことに挑戦する毎日」を習慣化してしまえばいいのです。

 102歳私の証 あるがまゝ行くより---日野原重明
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安保法制
新聞によって賛成反対が分れている。
国民も各紙に目を通しいつも見ている新聞の報道が正しいと判断するのはやめよう。
朝日や毎日は反対、
一方、読売新聞は田中隆之・政治部長が「戦禍を防ぐ新法制」として、「強大化する中国と向き合い、必要最小限の抑止力を維持できるようになる」と評価。産経新聞も「視点」で、「中国の脅威 抑止力強化」の見出しで成立を評価し、「自国存立のために集団的自衛権を行使できるようにするのは当然だ」とした。
となっている。
マスコミの惑わさせられないように自分の意見を持つことだ。
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大豆は乳がんのリスクを下げる
大豆には女性ホルモンのエストロゲンと似た構造を持つ植物性エストロゲン
の「大豆イソフラボン」が含まれることはよく知られている。乳がんの発症
には体内のエストロゲンが関係していると言われ、イソフラボンはこのエス
トロゲンが作用するのを抑えると期待されている。
厚労省の研究班によると40~59歳の女性2万1852人を対象に、大豆製品を食
べる量と乳がんの発生率を追跡調査した。みそ汁を飲む量が1日1杯以下の人
が乳がんになるリスクを1とすると、3杯以上飲む人の危険性は4割低かった。
大豆製品から換算した大豆イソフラボンの摂取量を比べても、摂取量が多い
人ほど乳がんの発生率は低かった。
一方、食品安全委員会が06年、大豆イソフラボンの過剰摂取はホルモンバラ
ンスを崩す恐れがあるとして、特定保健用食品として1日に取る量を「30㍉
グラムまで」とした。
栄養補助食品でイソフラボンだけを大量に取るのは勧められないが、大豆製
品を日常的に食べることは問題ない。

 食の健康学より----宮島裕美
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中国台頭を巡る国際環境は、必ずしも新しいものではない
同盟と抑止は現実の一部ではあるが、領土紛争のエスカレートをどう阻止するかを考えればわかるように、抑止力を高めれば状況が好転するともいえない。
国際環境のなかでむしろ新しいのは、シリア・イラク、さらにリビアからイエメンに広がる、すでに領土を支配する力を失った破綻国家の一群と、そこで既に発生した戦闘である。
新安保法案をろぐる論議は、中国台頭を念頭に置いて展開されることはあっても、破綻国家における平和構築を取り上げることは少なかった。安全保障環境の変化といいながら、武力行使の可能性がもっとも高い課題に関する検討は置き去りにされているのである。

 時事小言より-----味藁帰一
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熱中症 現代の災害。暑さを甘く見るな
梅雨明け直後や猛暑日、熱帯夜が続くと、多くの熱中症患者が運ばれてくる。
暑さに慣れれば次第に減るが、熱波が来たり去ったり繰り返すような夏は特に要注意だ。
ここ数年は「熱中症弱者」の被害が目立つ。独居老人だけでなく、高齢者を介護する家族、障害者と暮らす高齢者らの孤立も防がなければいけない。
高齢者は、運動もせず、屋内で日常生活を過ごしているだけで熱中症になる。
家族や周囲の人が屋内の温度を管理することが大事だ。離れて住んでいても、午後の暑い時間に「部屋の温度計は何度かな」と電話一本してみる。30度以上なら「暑いからクーラーをつけようね」と教えれば、安否確認にもなる。
周囲に熱中症を疑うべき人がいたらどうするか。
まず意識がはっきりしているか確認する。自分で水を飲むことができれば、現場で応急措置する。水が飲めなかったり、少しでも様子がおかしくなったりしたら、医療機関に搬送する。
大切なのは、1人にせず、必ず誰かが見守ること。目を離した間に急に悪化することがある。自分が調子が悪くなったら、声をかけて助けを求めよう。
これから行楽シーズンを迎えるが、外出は高齢者や小さな子どもら体力の弱い人に合わせた計画を立てることも必要だ。楽しくて張り切ってしまうかもしれないが、無理をしない、させないことが大事だ。

 昭和大病院救命救急センター長・三宅康史
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気になる米国の利上げ
米国経済のマクロ的数値を見ると、GDPはここ数年2%台で安定成長しており、失業率も6%台から5%台に改善した。個人消費の伸びも順調と言ってよい。唯一やや心配なのは、消費物価がさほど上がっていないことぐらいである。
このタイミングでFRBによる利上げは行われるのか、市場では「利上げは重大な誤り」「FRBはむしろ量的緩和の再開を検討すべきだ」など、直近の利上げに対する反対意見が多いように思われる。
市場は中国経済の低迷や米国の利上げを懸念しているが、米国経済が利上げを受け入れられる状態なのであれば、懸念材料の一つが現実のものとなったほうが、むしろ市場は冷静になるのではなかろうか。利上げを遅らせれば、かえって不安定な状態がくすぶり続けるだろう。
いまは世界的に異例の金融緩和状況が続いており、1国でも2国でも、早く正常化できることを示すべきだと強く思う。

 経済気象台より----QJ
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背骨の圧迫骨折はビタミンDと運動で予防しよう
背中が丸くなり、身長が低くなった。背骨の一部が出っ張ってきたと感じたり、午後になると背中が痛んだりする。そんな症状のある人は、背骨がじわじわと潰れて変形する圧迫骨折を起こしているかもしれない。高齢者の場合、骨がスカスカになる骨粗しょう症が原因のことが多い。
背骨は、12個の腰椎と5個の腰椎という骨が連なってできている。胸椎や腰椎の高さが、どれか一つでも、元の高さより20%以上減っていると圧迫骨折と診断される。痛みがあるのは3分の1だけ。痛みがなく、気づかないまま潰れていることも多い。
起きやすいのは、胸椎と腰椎の境目付近。腰の少し上あたりだ。骨折すると、変形したまま固まってしまう。骨粗しょう症で骨が弱くなった高齢者だと、尻もちをつく程度の衝撃で起きることが多い。
骨粗しょう症は高齢の女性や早く閉経した人がなりやすい。閉経すると、骨を壊す細胞の働きを抑える女性ホルモンが減るためだ。たんぱく質やカルシウム、ビタミンDの付則や運動不足もリスクを高める。遺伝の影響もあり、母が骨粗しょう症だと娘もなりやすい。
最初の骨折を防ぎ、骨折の連鎖を断つには、薬による治療だけでなく、適切な栄養と日光浴、運動療法が不可欠。骨の健康維持に重要なのがビタミンD。多く含む青魚や干しシイタケを意識してとりたい。日光浴も効果的だ。紫外線が皮膚に当たるとビタミンDができる。日焼け止めを塗らずに夏は30分、冬は1時間が目安。サプリメントで補う選択肢もある。
1日8千歩を週3日以上歩くと骨密度が増える。転ばない体づくりも大切だ。流し台に両手をおき、肩幅に開いた足を曲げたり伸ばしたりする屈伸運動がお勧め。足の指をグーパーと動かして足の感覚を磨く運動や、バランスをよくする片足立ちの訓練もよい。予防策を続ければ結果は出るのであきらめないことが大切だ。

 体とこころの通信簿より-----辻外記子
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中国 見えすぎる手。市場との対話が肝心だ
中国を内側から長く見つめてきた目に、超高成長から安定成長への転換を目指す経済運営の苦闘が映る。今夏の株式や為替市場の混乱にあたっては、「政策を打つタイミングも市場への説明も、パッチワークにようなちぐはぐな対応が目についた」
景気が後退しているにもかかわらず、官製メディアは春先まで「牛市」をはやし立てた。下がり始めると政府系の金融機関がお金を流し、株価を維持した。人民元を市場の趨勢にあわせるとして切り下げたのに、世界の市場の動揺を見て、ドル売り元買い介入で支えた。株安につながる情報を流して、拘束された記者もいた。しかし、肝心な、市場への政策意図の説明は後手に回る----。
「地方債務や理財商品などの不良資産も根本的には解決できていない。当面、最大のリスクは金融だ」。米国や日本でも、金融が経済危機のひきがねだっただけに、心配が募る。
「暴力救市」とも揶揄される強引な市場介入のちぐはぐさは、「党」の見えすぎる手の危うさを露呈した。中国の経済規模は、02年の米国とほぼ同じ。世界と深くつながり、頭の掌には到底、収まりきらない。国家的な行事にあわせて青空を作るようには、経済は動かない。
市場は、多様な欲望と異論にあふれている。だからこそ、不断の対話が必要だ。中国は苦手なことかもしれないけれど。

 波聞風問より-----編集委員・吉岡桂子
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高齢者の肺炎予防。5年に一度はワクチン接種を
高齢化が進み、肺炎による死者数が急増しています。2011年には、がん、心臓病に次ぐ、日本人の死因の3位になり、年間約12万人が命を落としています。65歳以上になると、肺炎による死亡リスクはぐんと高くなるためです。
高齢者の肺炎は、命を奪う危険な病気だという認識を持ち、予防が重要だ。
肺炎は主に、肺炎球菌やマイコプラズマなど様々な最近の感染が原因で起こる。若いうちは、抗菌薬による治療ですぐ良くなり、命を落とすことはほとんどない。
一方、高齢者はいったん発症すると何度も再発を繰り返す人が多く、命にかかわる。薬が効かない場合もあり、まずはかからないようにすることが大切だ。
もっとも有効とされるのが、原因の3割を占める肺炎球菌のワクチン接種だ。65歳以上では5年に1度、接種することが望ましい。
特に、インフルエンザにかかった後は肺炎にかかりやすいので、肺炎球菌とインフルエンザのワクチンをあわせて接種しておくとさらに効果的という。
今のところ公的な定期接種の対象ではないが、自治体によっては接種費用の助成もある。
口のなかを清潔に保ち、入れ歯の調子を整えるなどのケアも重要だ。高齢になると、食事のときにむせたり、寝ている間に唾液が気管に入ってしまったりして、口のなかにいる細菌が肺に入って肺炎を起こすリスクが高まる。
粗食を好み、肉や動物性脂肪をとらない人は要注意。たんぱく質などの栄養が足りない状態になると体力が落ち、肺炎にかかりやすくなる。高齢者は積極的に脂質、たんぱく質を取るべきだ。喫煙者や糖尿病の人も、肺炎のリスクが高い。
高齢者の肺炎は、素人目には一見、ただの風邪と区別がつかないことが多い。あまり熱が高くなくても、ぼんやりしているなど、周囲の人が見て少しでも「おかしいな」と感じるところがあれば、積極的に医療機関を受診させるようにしたい。

 体とこころの通信簿より
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英国のエリザベス女王の戴冠式は、華やかなトップニュースとして世界を巡った
父君ジョージ6世の急死とともの即位したのは前の年の2月だった。63年余が流れ、今月9日に高祖母のビクトリア女王を抜いて、在位が歴代最長となったとニュースが届いた。王室によれば、同日午後5時半ごろ、高祖母の2万3226日と16時間23分を超えたという。
かの国らしい律義さに感心する。といっても祝賀の行事は行わず、女王夫妻は当日も鉄道の開通式典に出席して公務をこなした。祝うことは高祖母の死を喜ぶことにつながる、との配慮からと伝え聞く。
そういえば、114年前のビクトリア女王の葬儀を、ロンドンに留学中の夏目漱石が見ている。大変な人波の中、下宿のあるじに肩車をしてもらったと日記に残る。「柩は白に赤を以て掩われたり」。寒い2月の土曜日のことだ。
そのビクトリア女王の享年も、89歳の元女王はすでに超えている。ダイアナ元皇太子妃の事故死の際には、冷ややかな対応が国民の批判を招いた。寒風も吹いたが、いまや広く敬愛を集め、王室支持の世論は高値安定を保つ。
この間の首相はチャーチルをはじめ12人を数えるそうだ。稀代の大輪というべきか。日本人にも親しみの深い女王である。永く延ばしていただきたい、在位の歳月だ。

 天声人語より
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胃潰瘍や動脈硬化などを防ぐ梅のパワー
梅干しは、昔から健康に良いというイメージが伝えられていますが、日本一の産地、和歌山県では最近、科学的な証拠が集まりつつあります。
「梅はその日の難逃れ」のことわざのように、梅干しを朝に食べると、病気などを免れると、昔の人は経験から伝えてきた。和歌山県立医大の宇都宮洋才准教授によると、梅の産地みなべ町などで聞き取り調査をしたら、「動脈硬化を防ぐ」「胃潰瘍になりにくい」「かぜをひかない」「疲れがとれる」など数え切れないほどの伝承があった。まるで「万能薬」だが、本当だろうか。
マウス実験では、梅エキスが動脈硬化を引き起こす血管の筋肉の肥大を防いでいることがわかった。
宇都宮准教授は梅に含まれるポリフェノールの一種「リグナン」に着目。胃潰瘍の原因となるピロリ菌の培養液の中にリグナンを加えたら、変形したりしてピロリ菌の働きが弱まった。
ピロリ菌の働きを半分に抑えるには、梅干し5個分相当のリグナンが必要だったが、「1、2個分でも効果はある」という。
また、インフルエンザウイルスが感染した培養細胞にリグナンを加えたら、ウイルスの増殖が抑制されることもわかった。
梅の有効成分はリグナンだけではない。近畿大生物工学部の三谷隆彦・元教授が見つけた別のポリフェノール「ヒドロキシ桂皮酸」にも、高血圧防止やウイルスの増殖を抑える効果があることが分かってきた。
ただ、数々の健康効果があるからといって、たくさん食べれば良いわけではない。梅干しには10%程度の食塩が含まれている。1個10㌘だと1㌘に上る。
厚生労働省が定める1日の塩分の摂取目標量は、成人男性9㌘未満、女性7.5㌘未満だ。
1日の食事全体で塩分を調節しなければいけない。梅干しは1日2個程度を目安に。増やす場合には他のメニューの塩分を抑える工夫が必要だ。
さて、観梅の季節。梅林の花の香りにも、梅パワーは秘められている。和歌山工業高等専門学校の奥の祥治准教授によると、香り成分のベンズアルデヒドに抗菌作用がある。梅干しにも同成分があり、「日の丸弁当が傷みにくい理由の一つではないか」とみている。

 元気のひけつより-----野中良祐
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日本人はなぜ現金が好きなのか
そんなテーマのテレビ番組が少し前にあった。例えば結婚披露宴に出て、現金でお祝いを渡すことに外国人は驚く。なぜプレゼントでないのか。また、なぜ支払いにカードを使えない飲食店が多いのか。
確かに日本では今でもカード類をなるべく持たず、「現金主義」を貫く人がいる。無駄遣いを警戒する人。単に面倒くさい人。買い物の履歴をだれかに把握されるのは嫌だという人もいる。日本では現金を持ち歩いても危険が少ないという面もあろう。
社会保障と税の共通番号であるマイナンバーのカードがこれから配られる。受け取るかどうかは本人の自由だから、どれほど普及するかわからない。個人情報が漏れたり、不正利用されたりすることへの国民の不安は根深い。
消費税率を10%に上げるにあたり、このカードを活用する案が出ている。酒を除く飲食料品や外食について、増税分の2%を後で「還付」するから、店頭の端末にカードをかざし、ポイントをためておいてください、というわけだ。
最初から8%の軽減税率にすればいいのに、と考える人もいよう。10%と8%が併存していると、麻生財務相の言う通り、税を扱う側が「面倒くさい」ということか。では払う側に面倒を押し付けていいのか、という批判が与党内から出たのも当然と思える。
また、カードを持つ持たないは自由という仕組みと、還付制度のつじつまは合うのか。負担の軽減で誘い込む策のように見えて、釈然としない。

 天声人語より
だったら朝日も反対のキャンペンを大々的にするべきではないのか。これほど国民に直接影響を及ぼす問題なのだから。戦争法案や辺野古のことばかり言ってないで頼みます。
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般若心経とは
般若とはすばらしい知恵のこと。そして波羅密多とは六波羅密多、すなわち
自分よりも他人の救いを先にする「大乗の菩薩」という考え方による実践の
徳目です。
人間は生前の行いによって、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という6つ
の世界に生まれ変わります。人間よりも下に落ちるのを救うためには、布施
、持戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定、智慧という6つの修行をして、成
仏しなければなりません。
布施とは、僧にお経をあげてもらったときや寄付をする際に差し上げるお金
などの財物のことです。布施はお金に限りません。相手の不安をなくす、や
さしいまなざしや言葉などもあります。
持戒とは、戒を持つこと。これを十戒といい、具体的には十戒善を差します。
不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、不慳貪、不瞋
恚、不邪見。
忍辱とは、辛抱すること。
精進とは、一生懸命努力すること。
禅定とは、坐禅を組んでこころを落ち着けることです。
6つの修行をすると、智慧が出てきます。これが"般若"です。
仏様の場合、「智慧」と書きます。"知"の下の"日"は、宇宙の真理を指しま
す。
この6つのことを修行することを「六波羅密多行」といいます。こうするこ
とで自身が成仏する助けになります。
お仏壇に水、塗香(ずこう)=塗香(ずこう)は非常に細かい粒子のお香で、
塗香入(ずこうい)れに入れて用います。小麦粉にも似た触感があり、少量を
手に塗り、その香りを吸い、仏前で自らの心身を清めるために使用します。
花、線香、飯、ローソクの6品をお供えするのは、六波羅密多行を知らずに
亡くなったご先祖様に、6つの修行をすることで成仏できることを知らせる
ためです。
水は布施(感謝する気持ち)、塗香は持戒(よいことに励む)、花は忍辱
(怒りやすいこころを鎮める)、線香は精進(怠けごころをなくす)、飯は
禅定(こころを落ち着かせる)、ローソクは智慧(人間の悩めるこころを智
慧の光で明るくする)を表しています。これら6つをお供えすることを六種
供養といいます。お仏壇にお供えをして、お仏前でお経を唱えます。こうす
るこによってご先祖様が成仏できるのです。
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所得支え成長への期待高めよ
アベノミクスは景気回復への方向感を失いつつある。デフレ脱却を果たさぬままに増税すれば、景気は悪化して税収が減り、再び増税を迫られる悪循環に陥ります。まず経済のパイ自体を拡大することで財政健全化を図るべきだ。
経済政策は、成長を通じて国民一人ひとりの満足度を上げることを目指すべきだ。消費や投資が主導する形で景気が回復していく好循環をつくらないといけない。しかし、4~6月期は消費や投資が低迷し、実質成長率はマイナスでした。
「骨太の方針」では「我が国経済は、1990年代初頭のバブル崩壊後、およそ四半世紀ぶりの良好な状況を達成しつつある」との認識が示されましたが、楽観的過ぎると思います。14年、15年に入ってからのアベノミクスの評価は50点です。
中国経済の減速懸念や米国の利上げの行方に注目が集まるなど、世界経済の雲行きは急速にあやしくなつている。今こそGDPの6割を占める消費の政策的な底上げが急務なのです。具体的には1人当たり3万円の定額給付金支給などを主眼にすえた、総額5兆円規模の経済対策を早急に実施すべきだ。
アベノミクスの本質は、国民の心に「少なくとも先進国平均なみに日本は毎年成長しつづける」という長期的な期待を育み、国民の自由な経済活動を促進する制度整備を進め、所得を安定的に増やすことにある。政府は再び政権発足当初の強い期待を醸成する必要があるのです。

 リフレ派エコノミスト・片岡剛士
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病気の子どもの食事
病気になると、基礎体力が低下する。病中は症状の緩和、病後は体を回復させることが大切だ。
「高熱や下痢を発症したら、まずは病院へ連れて行きましょう。過程では固形物をとるのを控え、脱水を予防するため水分補給に努める」
高熱や下痢のさなかには、水分とミネラルの補給が重要。スポーツドリンクが適しているという。スポーツドリンクの糖分は、水分の吸収率を高くしてくれる。ただし、冷たすぎると交感神経が刺激されて体が休まらない。ひと肌程度の温度で飲むといい。
症状が落ち着いてきても、微熱があるなら炎症が残っているということ。ぶり返す可能性もあるので注意したい。嘔吐や下痢がなかったり、食欲が戻ってきたりしているなら、様子を見ながら少量ずつ食べさせる。
こうした時期の食事として、代表的なのはおかゆだ。
軟らかく煮て、ペースト状にした野菜などを加えると栄養価が高まる。
ふだん食べていないために、ごはんが苦手で、病気の時にパンを食べたいという子どももいる。おかゆは消化しやすく、米のたんぱく質は栄養的にすぐれている。日ごろからお米を食べ慣れておくといい。

 子育てより
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「力への信仰」危うさと限界
日中関係の根本的な問題は、日本が中国の台頭を本当の意味で受け入れられないでいることにある。
中国が強くなれば、周辺国は追従する。一部官僚が「力への信仰」をあらわにする姿に、中国の抱える危うさと限界を見る。
富や力に頼む政治のほころびは、深刻な民族問題や香港で中国に反発した学生らのデモにも表れている。
しかし、これらの問題について北京で当局者や学者と話しても、彼らは「一体何が不満なのだ」という思いが強く、議論はかみ合わない。
昨年、民主選挙を求めて香港の中心部を占拠した学生に話を聞いた時、政治改革への思いと同じか、それ以上に感じたのは、押し寄せる大陸のカネや人の波にのまれて「香港らしさ」が失われつつあることへの恐れだった。北京でその重いは理解されず、「香港が世界の金融センターとしての地位を保っているのは、誰のおかげだ」という声が出る。
「大陸の人々が幸せそうに見えなければ、両岸が近づくのは難しい」
中台融和路線を進めた台湾の国民党が昨秋の統一地方選で大敗した後、同党幹部が共産党幹部に語ったとされる言葉だ。共産党を批判する人が次々と拘束される現実を見せつけられては、台湾の人々の心は離れるばかりだという訴えだ。
富と力以外に、世界の人々を引きつける感知間を示すことができるか。かつて文明の源として雌雄辺の国々が仰ぎ見た中国が、再び真の大国となる上で直面する課題だ。

 記者有論より-----中国総局・林 望
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物忘れをすれば新しいものが入りやすくなる
集めた情報で身の回りを固めていると、人間は干からびていく。情報はどんどん捨てる方がいい。
といっても人の記憶はままならない。「覚えようとするものは忘れがちなものだが、忘れようとするものはなかなか忘れられない」。自分の記憶ですらこうだから、人様の記憶などおよそ思い通りにいかないと考えるのが普通だろう。
ところが最近、「忘れられる権利」が話題になる。自分に関する不都合な情報をネット上から消させる権利、つまりは人様に忘れてもらう権利だ。欧州では、以前のトラブルについて新聞記事がずっとネットに残り、不利益を被った人が訴えて、5月に検索結果の削除が認められた。
日本でも似た争いがある。自分の名前を検索すると犯罪に関わっているかのような結果が出て、生活が脅かされている。そんな申し立てに東京地裁は先日、人格権の侵害を認め、削除を命じた。検索最大手のグーグルが、この命令に従うと表明した意味は大きい。
仮想世界を漂う「記憶」は時に凶器になる。その適切な取り扱い方を確立すべく、試行錯誤が続く。

 天声人語より
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好き嫌いはいけません----。子どものしつけの基本である
多様な栄養素を満遍なく摂取しないと、からだに障る。脳も同じらしい。色々なことをバランスよく経験すると、若々しさが保たれるという。脳科学者の茂木健一郎さんは、脳は「雑食」を好む、と表現している。
茂木さんは右利きだが、なるべく左手を使うそうだ。左手で箸を持ったりすると、左右の脳の釣り合いがよく使われることになる。脳を疲れさせないためには大切らしい。単調な使い方だと能は弱くなってしまうという。偏食はいけない。
何でも食べるというと、昔の自民党を思い出す。右派からリベラルまで、官僚出身から党人脈まで、幅広い人材を抱え、土建、農政、厚生と族議員の品ぞろえも豊富だった。「国民政党」と言われたゆえんだ。
以前、自民党幹部が民主党を「雑居政党」と評したので、筆者は自民党は「雑食政党」ですねと返した。宿敵社会党をものみ込んで連立したのだから、と。負の側面も含め、胃の丈夫な集団だった。
よく肥えた健啖家の面影は、今の自民党にはない。右の方に傾いて、やせすぎに見える。「この道しかない」の安倍総裁が再選された。「この道も、あの道もある」と掲げた野田聖子氏は、わが子の偏食を叱るかに見えたが、及ばなかった。
心配する義理はないが、この道を行きすぎて栄養不足にならないか。茂木さんよろしく、時には左手も使ってバランスを取って、などと言ったら怒られるに決まっているが。

 天声人語より
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9.11によせて
米国の戦いにさらにかかわる余裕がこの国にあるのか。
中東で続く暴力と難民の波を見つつ。
14年たった9.11.
 
 素粒子より
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臭い、汚い、暗い-----。和式は児童に嫌われる。トイレ問題
家で洋式に慣れているから、学校で用を足すことに抵抗を感じる子も少なくない。我慢し過ぎれば健康を損ねかねない。
トイレの環境は大切だ。とはいえこれはどうだろう。「女性が輝く」政策の一環として、女性にとって「快適なトイレを増やす」と政府が掲げた。雇用や子育てをはじめ、もっと他にやることがあるだろうという反応も出た。
政策に沿って「日本トイレ大賞」も設けた。脱力を誘うような命名だが、先日表彰された中に目を引く試みがあった。大分市で開催中の芸術祭「おおいたトイレンナーレ」だ。名づけの遊び心は政府を上回る。
街中のトイレを美術家らが思い思いに飾り、彩る。密室の最たるものであるトイレを、アートの力で「開く」のだという。それによって街を開き、人を招き、活性化につなげる。斬新だ。

 天声人語より
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消費増税
かなりの人が上限4千円に達しよう。
はなから4千円を配ればどうか。
気をつけよう「還付金がある」の甘い誘い。

素粒子より
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当世は片仮名のまま定着する言葉も多い
例えばガバナンス。
自民党議員が「マスコミを懲らしめる」と発言して問題になった時、「政党のガバナンス」を問う声が出た。内部統制といった意味合いだろう。英和辞典には、支配、統治とある。
よりふさわしい訳語を探す試みもあった。15年前に小渕政権が作った長期ビジョンは「協治」を提唱した。官が民を上から一方的に治めるのではなく、双方が協同して日本を動かす。そんな理念を込めたが、一般に広がったとはいえない。
政治学者の曽根泰教さんによると、ガバナンスとは意思決定や経営に規律をもたせることだという。誰に権限と責任があるかを明確にし、それを監視し点検できるようにしておくこと。なるほど像が結ばれてくる。
そのガバナンス、つまり規律の喪失を示す自冷が相次ぐ。メタボ検診の効果を調べるための膨大なデータのうち、最大で8割が活用されなかったという報道があった。システムの不備が原因らしい。厚労省は事態を把握しながら、手を打っていなかったという。
税金を使うことの責任をどう考えるのか。東京五輪をめぐる一連の問題でも、責任の所在の不明確さが指摘される。ガバナンスという言葉はよく使われても、内実がまだ伴っていない。

 天声人語より
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総裁選
派閥は首相の手足と化し。
400人超の中で異を唱える議員が20人もいない薄気味の悪さ。
相殺が総統に見える。
選挙を降りても人気は上がる。
首相を囲む女性議員よりはぐれた1人が輝いて。
いつの世も民は判官びいきなり。

素粒子より
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アベノミクスに欠けるもの
アベノミクスは、脱デフレ、景気回復からさらに日本経済を力強い成長軌道に押し上げようとする。しかし、そもそも景気が十分に浮上しない最大の原因は、日本経済はすでに資本も生産能力も過剰になっている点にある。日本社会は、少子高齢化、人口減少へと向かっている。こうした社会においては、市場はさして拡張しない。つまり、モノをいくら生産しても、それを吸収するだけの十分な需要が発生しないのである。
とすれば、いくら異次元の金融緩和によって資本を供給しても、貨幣はもっぱら金融市場に流れるであろう。結果として、日本経済全体が、ますますグローバルな金融市場の不安定さに巻き込まれ、投機的資本の思惑に翻弄されることになる。
重要なことは、ただやみくもに貨幣を供給することではない。その貨幣をグローバルな金融市場の投機筋の餌にすることではなく、逆に、その貨幣をグローバルな金融市場の投機筋から守ることなのである。
そのことは何を意味するのだろうか。「異次元的に」供給される資金を、国内の長期的な産業基盤や生活基盤として国内で循環させることこそが重要である。しかも、これらの長期的な産業基盤や、少子高齢化に向かう生活の基盤づくりは、決して即効の利益を生み出すものではない。とすれば、それを市場競争に委ねるのは無理なのである。政府が、一定の将来ビジョンのもとで、その資本の行き先をある程度、指示することが必要となるであろう。短期的な市場の成果主義ではなく、長期的な公共政策こそが求められているのだ。そこで初めて、異次元的な金融緩和も意味をもってくるであろう。
われわれは、一刻も早く、貪欲で即物的な金融中心のグローバル資本主義から決別しなければならない。

 異論のススメより-----佐伯啓思
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消費増税
消費税とマイナンバーの一石二鳥。
返して欲しくばカードを持て。
「面倒くさい」ことは消費者に。

素粒子より
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G20見えぬ協調策
2008年のリーマン・ショックの後、世界経済を支えたのが中国の景気刺激策と米国の金融緩和だった。G20会議で焦点となった中国の減速、米国の利上げ方針は、非常事態に直面して米中が踏み切った異例の経済政策を「正常化」する過程の一部ともいえる。
中国は当時、4兆元もの刺激策で「世界経済を救った」とも言われた。米国はゼロ金利に加え、米国債などを大量に買う3度の「量的緩和」で、数兆㌦規模のお金を市場に流した。緩和マネーは新興国に流れ込み、好景気をもたらした。中国の旺盛な需要を背景にした資源高で、ブラジルや南アフリカなどの資源国も潤った。
だが、「新常態」を掲げる中国の成長が鈍り始めると、需要の低迷で資源価格も下落。米国の利上げも近づき、一部の新興国からはお金が逃げ出している。IMFによると、今年の先進国全体の成長率は5年ぶりに2%台を回復する一方、新興国は4%近くまで減速し、両者の差はリーマン後で最も小さくなる見通しだ。
それでも米中は、金融緩和のまっただ中にある日本や欧州を尻目に「正常化」への歩みを着実に進める構えだ。市場の動揺をもたらした世界経済の構図は当面変わりそうにない。

 紙面より
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難民問題
欧州への難民は海から陸から民族大移動のように。
拍手で出迎える独市民。
おもてなしの国は同じ事ができるか。

素粒子より
島国の日本にはとてもまねのできないことだ。
またうけいれたくないのだ。
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金融市場の乱高下
過剰な資本は、金融自由化によって世界中の金融市場を駆け巡り、地球の裏側で生じたささいな出来事さえもが、自国の経済をかく乱しかねない。数年前のリーマン・ショックがその典型であった。
どうしてこういうことになったのか。今日の先進国では、どれほど新しい技術開発を行い、新製品を次々と市場に送り出しても、さして大きな利益は得られないからである。そこで中国などの新興国の市場を当てにすることになる。しかし新興国経済は十分に安定していない。となると、先進国もたえず景気後退への不安を抱えることになり、また傾向的な成長率の低下にさいなまれる。つまり、グローバル市場は激しい競争をもたらすわりには、さして成果を生み出していないのだ。
そこでどうするか。各国中央銀行はこぞって自国通貨を金融市場へ供給し、景気を支えようとしてきた。
ところが、供給された貨幣は、長期的な京急開発や設備投資にまわって生産を活性化するというより、まずは金融商品へ向かって投機的利潤を生み出すのである。
こうなると、金融市場はきわめて活性化する割には、さして実体経済はよくならない、という何ともバランスの悪い時状態に陥る。それが極端になれば、「根拠なき熱狂」というバブルになる。そしてバブルはいずれはじけ、金融市場の混乱が実体経済を攪乱する。
われわれは今日、こうした不安定性に直面している。本来はモノの生産を活性化し、サービスを向上させ、流通を円滑にするはずの貨幣が、金融商品の間をかけめぐり、投機的な資本へと変身してしまう。本末転倒である。
われわれの生活の実質と無関係に自己目的化してしまうのだ。

 異論のススメより-----佐伯啓思
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外からも敬意を持って「魅力ある国だ」と素直に思われるような日本創りを志向する
ことは、目先の打開策を講ずる以上に重要な課題である
「魅力ある日本」を考えるとき、三つのポイントがあるように思う。
一つ目は、
長きにわたって日本人自身が培ってきた「日本の良さ」を再確認し、より
確かなものにすることである。世界に秀でた豊かな自然と調和した社会、
人々が法と制度を順守し秩序が維持された安定した社会、充実した社会保
障制度、不条理な格差の少ない社会などが挙げられよう。
二つ目は、
急激なグローバル化、情報化、市場化の波に適切に対応し、「安心、安全
、充実」した社会のシステムを構築していくことだ。急激な波は社会を合
理的で利便性の高いものに変えた。ITを使えばたいていの情報は即座に
入手でき、地道な苦労をすることなく欲しいものを手に入れるチャンスが
増大した。しかし、他方ではむきだしの成果主義、拝金主義、競争社会、
格差社会を生み出した。合理性や利便性を保ちつつ、1点目に挙げたよう
な社会をどう構築するか、これからの課題だと思う。
そのためにこそ、
三つ目に
「魅力ある日本人」をどう育て、日本に住む外国籍の人々とともに「魅力
ある地域社会」をどう創っていくのかという点が課題となる。
そこで最も大切にしたいのは「人間性」の育成だ。金があれば何でもでき
るといった風潮の「ホリエモン現象」、欲望むき出しの「メル友ネット」
の広がり、電車の優先席さえ老人に譲ろうとしない思いやりのなさ。
人間の「品格」が改めて問われる時代である。「国や郷土を愛する心」を
育てることはもちろん大切だが、それはまず「人を愛する心」があって初
めて成り立つ。そうした心を持っていれば、戦争被害の傷を今も感じてい
る相手国への「配慮」も自ずとなされていくだろう。

 早稲田大学教授・天児 慧
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古代都市の栄華を今に伝えるパルミラ遺跡は美しい
パルミラの名は、紀元前1世紀ごろに史上にに現れる。交易の要衝として栄えた。東西の物品が集まっては散っていくオアシス都市だった。壮大な神殿を残す廃墟は、古代シルクロードに残る最も魅力的な遺跡と言われて久しい。
その世界遺産が、過激派組織「イスラム国」の手に落ちて最悪の事態になっている。蛮行はエスカレートし、象徴でもあるベル神殿が破壊された衛星写真が先ごろ配信された。さらに、残忍なニュースも届く。
前のパルミラ博物館長で高名な学者だったハレド・アサド氏が惨殺された。八十余年の生涯をかけて遺跡の保存に尽くした人だ。欧米のメディアによれば、捕らわれて貴重な石像物などの所在を問い詰められたが、口を割らずに拒み通したという。
日本からの調査団も再三この人にお世話になり、展覧会で来日したこともあった。遺体は遺跡で見せしめにされたという。あまりの非道に胸が痛い。
パルミラの歴史は、気高く聡明な女王ゼノビアがローマ皇帝に滅ぼされた悲劇的な物語を秘める。そのローマ軍もベル神殿は壊さなかったと、考古学者の江上波夫さんが書いていた。世界の懸念をもてあそぶように破壊と非道を誇示する集団、もはや史上の禍事である。

 天声人語より
祓詞では祓戸大神に対し「諸諸の禍事罪穢有らむをば祓へ給ひ清め給へ」と祈っ ている。
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平均寿命。世界トップ級にはなったが
先月末、厚生労働省から2014年の平均寿命が発表された。女性は実に86.83歳。男性は80.50歳だ。女性は3年連続世界一、男性は3位タイ、世界のトップクラスの長寿国にのしあがった。
その理由は、①平和が続いて戦死者が出なかった。
②社会格差が相対的に少なかった。
③国民皆保険の効果が出た。
④医療技術、食生活の向上、などだ。いずれも戦後日本が生んだ豊かな果実の結果といえよう。
にもかかわらず、この「朗報」に心から喜べないのは、高齢化に伴うさまざまな困難を、現代の多くの人が予期しているからだろう。介護、寝たきり、認知症、孤独死-----。
厚労省は平均寿命とは別に、健康寿命も算出している。日常的に介護を必要とせず、外出や家事など自立した生活を続けられるか、の指標が健康寿命で、13年は女性74.21歳、男性71.19歳と、平均寿命よりそれぞれ10歳ほど短い。
平均寿命のギャップを埋めるにはどうしたらいいか。
独自の養生訓で知られる帯津良一・帯津三敬病院名誉院長に聞いた。
身体的には、よく歩くことが大事。人は足腰から弱る。79歳になる帯津さんは、駅ではエスカレーターに乗らず、階段を使うようにしている。
ある時、急いでいたので病院内を思わず走ったら、スタッフにフォームがいいとほめられたという。
心構えとては、常にときめく心をもち、わくわくすること。「健康は血液検査の数値ではない。胸に、煮えたぎるものをもつことが健康です」

 紙面より
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アリという生きものからイメージするのは、律義で働き者ある。勤勉の代名詞といっていい
昭和の大家だった俳人加藤楸邨は<日本にこの生まじめな蟻の顔>と詠んだ。作者の日本人観であり、ユーモラスな自画像でもある。
アリの大敵にアリジゴクがいる。砂地などにすり鉢状の巣を掘って潜み、落ちてくるのを捕食する。巣は砂が崩れないぎりぎりの角度で作られていて、アリが脚を踏み入れると崩れるそうだ。
小さな働き者がころがり落ちる図は哀れだが、それが虫の話だとも思えなくなってきた。この国の借金は1千兆円台で、過去最大になるという。「ぎりぎりの角度」に近づいてはいないだろうか。
先進国中最悪の水準といわれ、国民1人がすでに約830万円もの借財を背負っている計算になる。今日をしのぐ借金を子や孫の世代の暮らしを質草にして重ねている格好だが、このままではいずれ限界がやってこよう。
国債の暴落や超インフレを懸念する声は常にあって、そうなれば国民生活は破綻しかねない。「生まじめな蟻」と思っていた自画像は崩れて、砂の穴底へころがり落ちることになる。
「それ世の中に借銀の利息程おそろしき物はなし」と井原西鶴は「日本永代蔵」で言う。このリアリストなら、何とかなるだろうという根拠のない楽観をきつく叱るに違いない。様々な痛み分けを、もう先送りにできぬはずと。

 天声人語より
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改正マイナンバー法成立
あなたも私も名前を消されてただの点か数字に。
個人情報でひと山いくらの新商売。
それをこねたり伸ばしたり。

素粒子より
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夏を告げる鳥ホトトギスは短歌や俳句で人気が高い。<ほとゝぎす二十六字は案じさせ>
短歌は三十一文字だが、ホトトギスをお題にすれば5文字は決まる。残る二十六字をさてどう作るか、というユーモアだ。
俳句ならもっと短い十七音だから、案じるのは十二音になる。よく似た「類句」ができるのは宿命だろう。いつか見た他者の句がふっと口をつく場合もあるようだ。作家の故・車谷長吉さんもそれでおわびをした。
句集の中で2句が盗作の指摘を受けた。その一つが<ふところに乳房ある憂さ秋暑し>。これには桂信子の<ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき>が先にあった。車谷さんは「無意識の記憶」だったと2句とも訂正している。
物議をかもしていた東京五輪のエンブレムが、白紙撤回になった。他との類似などが指摘されて1カ月余り、真相はともかく、もはや国民の愛着を集める力を失った感は否めない。
シンプルな形を組み合わせるデザインは俳句と同様、類似が起きやすいのかもしれない。是と非の境目が素人には分かりにくい。デザイナーの佐野研二郎氏は模倣ではないとしつつ、五輪への悪影響を考えて取り下げを申し出たという。
新国立競技場といい、つまずき続きの五輪である。季節違いをお許しいただいて俳句で締めれば、<海に入りて生まかはらう朧月>高浜虚子。ざんぶと一度沈んで洗われて、生まれ変わって上がってくる。五輪準備もそうであれ。

 天声人語より
カバンと言い、使用イメージ図の画像転用など考えるとエンブレムも盗作に間違いがない。本人のなせる業だ。組織委員会は賠償責任が発生した場合には佐野氏に賠償させるべきだ。
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戦勝70年式典
その無限軌道はかつて何を踏みつけたか。
天安門の軍事パレードでよみがえる記憶。
武力の誇示がもたらすもの。

素粒子より
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家計にもうれしい入浴法
風呂は家庭のエネルギー消費の3割、水使用量の約4割を占める「大物」だ。エコな入浴法を身につければ、省エネや節水の効果は大きい。
三つのポイントは、①風呂のふたをこまめに閉める。
②シャワーは出しっぱなしにせず使う時間を短くする。
③家族で時間をあけずに続けて入浴する。
皆さんすでに知っている方法ばかりですが、毎日のことなので、その積み重ねが効いてきます。
風呂の湯は冷めやすい。外の気温が25度の場合、ふたがなければ40度の湯は4時間で35度になってしまうという。ふたをこまめに閉めれば、温度低下による追いだきを避けられる。ただ、ふたをしても2時間で1.5度は下がってしまうため、家族が続けて入るのが有効だ。
シャワーの無駄遣いもばかにできない。一般的なシャワーの湯量は1分間で12㍑という。シャンプーをなじませ頭を洗っているとすぐ1~2分が過ぎる。この出しっぱなしが一番のムダ。シャンプーの前にこまめに止めること。
毎日シャワーを1人1分短縮するだけで、4人家族なら年間でガス51.2立法㍍を節約できる計算になる。ちなみに、シャワーの平均利用時間は1人あたり1回17分だそうだ。出しっぱなしだと湯量は約200㍑と一般的な浴槽1杯分とほぼ同じ。複数人で風呂を使う場合は、浴槽で入浴するのが合理的だ。

 レッツカコカツより
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東京五輪
開催前から負のレガシーばかり。
追い詰められエンブレムも取り下げ。
白紙、ではなくT字形の汚点が残り。

素粒子より
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過去から何を学ぶのか、大国に問われる姿勢
今の中国国内で人権が保障されているとは言えない。
貧困を劇的に減らしてきたのは事実だが、言論や宗教活動を制限し、弁護士や学者を簡単に拘束する。習政権下での抑圧ぶりは悪化する一方だ。
中国が外交で人権を掲げないのは国内問題と表裏一体だからだ。今年2月、国連安保理であった国連創設70年記念の公開討論で王外相が強調したのは「各国の主権、独立性の尊重」で、人権への言及はなかった。
英国が「主権の名のもとに人権抑圧が放置されてはならない」、欧州連合が「安保理は基本的人権の擁護に貢献できる」と発言したのとは対照的だ。
国際社会は、人権を内政問題と片づける古い思考から脱している。紛争や災害のときなど、政府間では、主権か人権化という悩みはいまも残るが、市民の間では国境を越えた人権意識が着実に広まっている。
それが、先の大戦から70年をへて到達した国際社会の姿であり、その潮流は止まらない。
中国は、戦後も国内の動乱が続き、主権の安定をめざす時期があった。しかし、いまや世界第2の大国であり、他国からの侵略など想像しがたい。
それでもなお、人権より主権にこだわる習政権の姿勢は、それこそ70年前までの全体主義にも通じる統治ではないのか。
かつての戦勝を記念するとの名目で、道路や地下鉄駅、空港を閉鎖して市民生活を滞らせ、街頭で最新兵器を誇示することにどれほどの意味があるのか。
過去に学ぶことの意味がここでも問われている。

 社説より
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維新の問題
はや秋雨模様で大阪には分裂の置き土産。
引退するはずが執着ふり払いがたく。
看板のない新党を残していくか。

素粒子より
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炎天の似合うサルスベリの花が雨にぬれている。いつもの年なら炎暑にあえぐ時なのに
ゆく夏の背中を見送るいとまもなく秋の長雨である。
8月上旬は燃えるような日が続いた。夏の「炎帝」はそれで力を使い果たしたのか、関東あたりでは前略でいきなり秋になった印象だ。西日本も週末からは、天気予報に傘や雲のマークが並ぶ。
<秋は、ずるい悪魔だ。夏のうちに全部、身支度をととのえて、せせら笑ってしゃがんでいる>は太宰治の小品「ア、秋」の一節だ。<秋ハ夏ノ焼ケ残リサ>とも言うから、夏好きだったか。無頼の作家ならずとも、晩夏は胸に一抹の感傷を引く。
フランスの詩人アポリネールにも<ああ! 秋が 秋の奴めが 夏をほろぼした>の詩句がある。秋の霧に包まれた田園を描く短章は、灼ける日々の恋や青春の終わりを、重ね合わせてうたうようでもある。
暑さが去ったあとに降る長雨に、古人は趣のある名を与えた。秋霖はよく聞くが、秋湿り、秋黴雨といった呼び名もある。雨が上がって、高い空に刷いたような雲が浮かべば、安芸もしだいに定まってくる。
近年、安芸が短くなったという指摘が多い。温暖化のせいか夏がいつまでも居座り、秋の領域を侵食しているためらしい。久しぶりにゆったりと秋の時が流れるのもいい。ゆく夏を惜しみながら、カーテンコールは控えるとする。

 天声人語より
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