2011年04月の記事


4月の言葉から
未曾有、破壊的、空前絶後---最も激しい言葉さえ、いつしか空疎にすり切れた。それほどの現実の中で、人は前へ歩みゆく。

 天声人語より
コメント (0)

食の一流のおいしさは雰囲気や接遇にも支えられる。
「場と味」にまつわる洞察を、半年前にも聞いた。「体育館で吸い物を飲ん
でもうまくない」。都内で高級割烹を営む神田さんの言葉だ。かつお節や昆
布の淡い味は、狭く静かな空間でこそという趣旨だった。
体育館でカップ麺をすする被災者の姿に、この言葉を思った。余震に揺れる
照明の下で、寒風の中で、当座の命をつないだのはおにぎりや菓子パンだ。
「味わう」以前の栄養補給である。
救援物質が届き、自衛隊や有志の炊き出しが始まると、食生活はいくらか豊
かになった。善意の湯気が立つ豚汁、激励のスパイスが利いたカレーは人々
を勇気づけている。とはいえ、避難所の13万人が待ちわびるのは内輪の食
卓に違いない。
薄くても壁があり、メディアの目が届かない個室に、集まれるだけの家族が
そろう。もはやかなわぬ家もあるけれど、卓上が母さん父さんの味ならうれ
しい。そんな当たり前のだんらんを許す仮設住宅を早く、と叫びたい。
どんな状況であれ、食は元気の源だろう。この災いで、ホテルや割烹にまね
のできない場があると痛感した。いつものおかずを盛ったいつもの皿を、い
つもの顔ぶれで囲む夕。いまや抱きしめたい平凡である。

 天声人語より
コメント (0)

般若心経とは
般若とはすばらしい知恵のこと。そして波羅密多とは六波羅密多、すなわち
自分よりも他人の救いを先にする「大乗の菩薩」という考え方による実践の
徳目です。
人間は生前の行いによって、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という6つ
の世界に生まれ変わります。人間よりも下に落ちるのを救うためには、布施
、持戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定、智慧という6つの修行をして、成
仏しなければなりません。
布施とは、僧にお経をあげてもらったときや寄付をする際に差し上げるお金
などの財物のことです。布施はお金に限りません。相手の不安をなくす、や
さしいまなざしや言葉などもあります。
持戒とは、戒を持つこと。これを十戒といい、具体的には十戒善を差します。
不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、不慳貪、不瞋
恚、不邪見。
忍辱とは、辛抱すること。
精進とは、一生懸命努力すること。
禅定とは、坐禅を組んでこころを落ち着けることです。
6つの修行をすると、智慧が出てきます。これが"般若"です。
仏様の場合、「智慧」と書きます。"知"の下の"日"は、宇宙の真理を指しま
す。
この6つのことを修行することを「六波羅密多行」といいます。こうするこ
とで自身が成仏する助けになります。
お仏壇に水、塗香(ずこう)=塗香(ずこう)は非常に細かい粒子のお香で、
塗香入(ずこうい)れに入れて用います。小麦粉にも似た触感があり、少量を
手に塗り、その香りを吸い、仏前で自らの心身を清めるために使用します。
花、線香、飯、ローソクの6品をお供えするのは、六波羅密多行を知らずに
亡くなったご先祖様に、6つの修行をすることで成仏できることを知らせる
ためです。
水は布施(感謝する気持ち)、塗香は持戒(よいことに励む)、花は忍辱
(怒りやすいこころを鎮める)、線香は精進(怠けごころをなくす)、飯は
禅定(こころを落ち着かせる)、ローソクは智慧(人間の悩めるこころを智
慧の光で明るくする)を表しています。これら6つをお供えすることを六種
供養といいます。お仏壇にお供えをして、お仏前でお経を唱えます。こうす
るこによってご先祖様が成仏できるのです。
コメント (0)

首相批判にどう応える
政権与党として初めて臨んだ統一地方選は、極めて厳しい結果に終わった。
菅首相に対する党内からの批判は、昨年の代表選で首相を支持した議員にま
で広がりつつある。東日本大震災への対応では協力を表明している自民、公
明など野党も、首相とは距離を置いたままだ。
党内外でこれほど求心力の衰えた首相が、なお続く福島原発危機をうまく抑
え込めるのか、不安は増すばかりである。
被災地の再生も一大事業だ。
多くの関係者の複雑な利害関係や主張をどう解きほぐし、合意を形成してい
くのか。必要な財源を賄う増税に国民の理解をとりつけられるのか。
並大抵のことでは、その任を果たすことはできない。
首相は、大震災の時に首相だったのは「宿命」と語った。その政権維持への
執念は、自らの延命のためではなく、危機収束と被災地の復興に注ぎ込むも
のでなければならない。
首相はきのうの国会で「政府を挙げて、やるべきことはやっている」と延べ
、大震災や原発事故への対応が統一選に影響したとの味方を否定した。
未曾有の二正面作戦である。
誰がトップリーダーであっても、的確に対応できたという保証はない。しか
し、自分は間違っていないと言い募るだけでは世論の支持は得られない。
「こういう事態になった中で責任放棄はあり得ない選択だ」と述べたが、恋
々と政権にしかせみついているとしか国民の目からは見えない。
1次補正予算が成立したら早々に退陣すべきだ。権力にしがみつく姿はみっ
ともない。
民主党もとんでもない人を首相に選んだものだ。

 紙面より
コメント (0)

子どもにとって本当に大切なことは、人として抱きしめられる心地よさだ
こどもにとって本当に大切なことは、十分に愛される経験です。愛された経
験があれば、外でつらい思いをしても、耐えていける力となります。あるい
は相手につらい思いをさせるような、ひどいこともしないものです。かけが
えのない自分であることをしっかりと実感して育った子は、他の人のことも
尊重できる心を育んでいきます。
こともを愛するためには、お母さんにだけ努力を求めるのは酷だと思います
。例えば子どもを抱けないお母さんは、夫から抱かれていない場合が多いの
です。夫から心も体も優しく抱きとめてもらえない、話も聞いてもらえずに
苦しんでいる母親が少なくありません。夫婦関係もある種バーチャルになっ
てきているのでしょうか。素直に触れ合うことを避けている。子育て中の母
親は家の中へ閉じこめられて、夫との会話もままならない。自分が自分であ
ることを証明するのは、この子が立派に育ってくれることだけと思いつめ、
育児書と首っ引きになるような育児をしていたら、やはり楽しくなくなって
しまうのも、無理がないように思います。
お母さんの中には、子どもを抱くことは、甘えさせて、自立をさせなくする
と思っている人もいます。また、子どもは抱いてもらえないことについて「
私はもう大きいから」と我慢してしまいます。やっぱり、気持ちでなく頭で
考えてしまうんです。もっと自然になって----と思います。

 同朋新聞より
コメント (0)

政党交付金の初回分80億円各党へ支払い
震災増税が言われる中、被災者に尽くすべき者が炊き出しに並んでいるよう
な違和感を覚えた。
民主党に42億円、自民党25億円、公明5億6千万、みんな2億7千万、
社民1億9千万、国民新党など4党に数千万ずつ。
制度に反対する共産党を除く各党に、通年ではこの4倍が渡る。
申請は今月初めというから、義援金が1千億円を突破し、著名人がこぞって
私財を供した時期だ。今回だけでも遠慮するデリカシーを永田町に望むのは
、どうやら自販機にスマイルを期待するがごとし。民に耐乏を訴えながら示
しがつかない。
交付が始まって16年。すでに5千億円の血税が、集散を重ねる政党の金庫に
移った。企業や団体の献金に代わるはずが、そちらの功は怪しい。「支持政
党なし」が5割の時代、国の施しに頼る政治活動に物申したい納税者もいよ
う。
復興を背負う財政はさらに苦しい。国民負担を求めるなら、国会議員は歳費
カットでお茶を濁さず、定数を削るべし。無論、税からの持ち出しが少ない
小党が割を食わぬ方法で。その上で、個人献金を全力で掘り起こせばいい。
交付金の過半数を得る民主党では、有事の緊張が解けたか、またぞろ権力争
いが始まった。国難は政治家の器を試す。地位と待遇に見合う働きをしてい
るのはどこのだれか、しかと見極めたい。

 天声人語より
コメント (0)

偏見は無知の子どもである
被災地へ寄せる全国の思いも、ときに1人の不届きでかき消える。二重三重の罪深さだと心得たい。

紙面より
コメント (0)

児童詩誌『青い窓』の小さく刷られた言葉がいい。
素晴らしい人間に出会うのではなく、人間の素晴らしさに出会う
人は誰も善悪や美醜をないまぜにして生きている。後光がさすような素晴ら
しい人は、立派だが、どこか遠い感じがする。むしろ誰の中にもある、キラ
リと光る素晴らしさこそ宝石ではないか。震災から40日、私たちは様々な
宝石を心に留めてきた。
「疾風に勁草を知る」の故事を思い出す。激しい風が吹いて初めて、強い
草が分るという意味だ。何も大げさな話しではない。被災に負けず、地元で
ボランティアの「青年協力隊」を作った高校生5人もいた。くじけぬ勁草ぶ
りも、人間の素晴らしさと言えるだろう。
半面、疾風は弱い草もあぶり出す、人ではないが、安全神話の原発はもろく
も折れた。かって小欄で引いた『青い窓』の詩を記憶する方から、福島の子
らを案じる便りがいくつか届いている。
地震の前日発行された最新号に小2の詩が載っている。その一節に
<さくらの花がさくころは/うれしさとさみしさが/りょうほう/いっぺんにや
ってくる>。
幼心にも出会いと別れの季節という思いはある。
天災と人災のために、この春、多くの児童生徒が故郷を離れて行った。学ぶ
先々で「人の素晴らしさ」に出会えればいい。出会いを糧に跳ねるパワーが
、若い総身に満ちている。

 天声人語より
コメント (0)

スーちゃん
「天国で、被災された方のお役に立ちたい」と。
残した声で泣かせる。
女優としての見事な幕引き。

 素粒子より
コメント (0)

原発反対論に思う
発生以来1カ月が経過したのに、福島第一原発の事故は一向に収まりそうに
ない。発電所自体の事故収束はいつなのか、放射能の拡散はどのくらいなの
か関連地域の住民の不安、不信は大きくなる一方である。
当然予想されたように、原発反対の意見が勢いを増している。ここで注意し
たいのは、原発をこれまで容認していた人たちも、けっして手放しで全面的
に賛成していたわけではない、ということだ。つまり、われわれの日常生活
に必要な電力需要確保のために、原発なしではエネルギー政策は成立しない
と考え、多くの人たちは原発に消極的に賛同していたのだ。
この視点で考えると、原発反対論に欠けているのは、次の2点である。
第1に、
仮に原発を認めないとして、代替の電気エネルギーをどうするのかの議論で
ある。皆が期待する太陽光、風力などはまだ安定した電力供給とはなりえな
い。
水力も頭打ちである。(ダムを作ろうと思えば大反対の大合唱だ)となると
石油、石炭などの化石燃料に依存するしかない。これに依存したとき生じる
地球温暖化はどうなるのかに、まともな返事は聞こえてこない。
第2に、
となると電力需要をどう抑制するのかの視点が欠かせない。しかしながら原
発反対の論者には全くと言っていいほど、具体的な提案がない。
おそらく便利になりすぎた日常生活を、30~40年ほど前に戻すぐらいの覚悟
がないと原発反対に現実味がないのだ。さらに、国民に対して、これらの課
題をどう実行させるかの具体策も必要だ。
以上、2点についての国民的な検討は不可欠である。単に原発は嫌だからと
いう感情論だけでは、議論は進まない。

 経済気象台より----安曇野
コメント (0)

東日本震災
今日を生きることに懸命だった。助け合うことで心を支えた。
そんな時期を過ぎ、いま明日への不安がふくらむ。
中央で語られる理想は被災住民からはまだ遠い。構想が地域におりて、我が身の希望に重なるのはいつのことか。

 素粒子から
コメント (0)

最も歩みの緩やかな人を見失わない復興が、いまは大切だ。
災害のとき誰もが案じるのは大切な人の消息だ。
声を聞くまで、姿を見るまでは、心ここにあらずとなろう。
東北には今も、大切な人を捜して叫び続ける方が大勢いる。一面にある「被
災者数」の欄は、発生から38日たってなお行方不明の人は1万を超す。奇
跡という言葉さえ遠ざかり、「せめて無縁仏にはしたくない」と語る涙に胸
がつぶれる。
岩手県山田町では、ともに跡継ぎ息子をさらわれた漁師2人が、海へ出て捜
している。2人の妻は毎朝避難所を抜け出し、岸で名を呼んで泣いていると
小紙の記事にあった。
漁師は「避難所の人は表で笑っているけど、皆そんな気持ち。俺らもそうだ
」と言う。おそらく被災地の「喪の途」は只事でなく長いのだ。復興のかけ
声に虚ろな人を、置き去りにしては進めない。
被災した人が一人になったときの顔への、想像力を失うまい。震災前の日本
は「待つこと」の苦手な社会になっていた。最も歩みの緩やかな人を見失わ
ない復興が、いまは大切だ。

 天声人語より
コメント (0)

老いを遅らせるには--心がけが大切
「アンチエイジング」という言葉が注目を集めている。アンチエイジングと
は、できる限り老いを遅らせて若さを保とうという試みだ。
若さ、アンチエイジングというと、スキンケアやサプリメントなどを思い浮
かべる人は多いが、一番大切なのは「気持ち」だ。やりたいことをやること
。無理をし過ぎないことを心掛けると良い。自分を責めないで、いい加減に
、気ままに生活することがお薦めだという。
また、適度な緊張感、ストレスも刺激につながる。ある程度の年齢を過ぎた
ら仕事をしないで家の中で閉じこもっている人は少なくない。だが、ボラン
ティアでも良いので「誰かの役に立っている」という実感を感じられること
を意識的に行うことが大切だ。
そして「きれいになりたい」と願い、行動を起こすことは、世界を広げ自分
を内面からも輝かせる。
たばこと紫外線はなるべく避けよう。特にたばこは肌に悪く、体の循環に悪
影響を与える。
アンチエイジング5カ条
◆いくつになっても男と女
  「美しさ」に磨きをかけよう
◆肌の若返りは心の若返り
   メークアップは外見、心も若返らせる
◆バランスの良い食事と適度な運動
   アンチエイジングの効果は食事と運動が9割
◆よく笑い、よく話し、よくかむ
   笑いは免疫力を高め、かむことは脳の活性化になる
◆長生きこそ最大の誇り
   いくつになっても積極的に社会貢献を
 
 北里大名誉教授・塩谷信幸
コメント (0)

「菅抜き」連立政権を
世の中では「天災」より「人災」の面が大きいとのとらえ方が次第に強まり
つつある。
日本はまさに非常時である。私はこのような大危機には、政局に日数を費や
さないために、首相は菅氏でやむを得ないと考えていた。(投書欄にでる意
見のほとんどはこれである)
非常時には自ら決断し、責任をとるリーダーが必要である。いま首相は、ど
の政治家にも、どの省庁の官僚にも、思い切って仕事を任せ、存分に働いて
もらい、責任はすべてとるべきなのだ。であれば、夢を売ることが好きな鳩
山前首相よりは、堅実で誠実にみえる菅首相の方が望ましいと考えていた。
だが、菅首相のこれまでの振る舞いは、大組織のリーダーとはいえない。大
した目的もなく、災害現場に幾度も飛び、自分が東京電力にも直接出向いて
、怒鳴りつける。政治主導と称して、首相補佐官や内閣官房参与を次々と任
命。震災後は災害の対策本部と称する機関を六つ、さらに類似した組織も多
数つくりながら、ほとんどの組織が機能していない。
実際、私はこうした組織の幹部から愚痴ばかりを聞かされている。菅首相が
聞く耳を持たず、報告をしても怒鳴られるばかり、というのだ。それゆえ組
織はバラバラで、すっかり萎縮している。
個人プレーも目に余る。谷垣自民党総裁に根回しもなく、唐突に電話で副総
裁を要請したり、民主党の幹部はおろか、本人さえ相談せずに、「細野首相
補佐官を原発担当相にしたい」と、公明党の幹事長代行に電話で言ったりす
る。さらに、内閣官房参与に話したことを何度も否定し、参与にも否定させ
たうえ、彼をやめさせるといわれる動きにまで発展している。要は責任をと
るのが嫌なのだ。
民主党議員を信用しない。だから、信用もされない。自民、公明両党はもち
ろん民主党議員の中からも、今回の震災を「菅災」だという声が出るのは当
然だろう。こうなれば世論のひんしゅくを浴びても、あえて政変を起こし、
一致団結して菅氏抜きの連立体制を民主、自民、公明の3党でつくるべきだ

 私の視点より----田原総一郎
コメント (0)

間、余白、陰影の美
何もないところに美を求める。それが日本の感性だったはず。
灯りを消すと見えるものもある。
昔から高温多湿の夏を折り合ってきた。豊かに暮らす知恵は至る所にある。
電力会社に高い料金を払う必要なし。

 素粒子より
コメント (0)

「想定内」に対処できず
「重大事故は想定外の原因とプロセスを経てそこに至る」ということだ。
だから、重大事故への拡大を防ぐには、想定外のことが起きた時に目の前の
状況を正確に認識し、的確な対処方法を編み出す能力が求められる。事故時
の手順や規則を徹底的に教育訓練するだけでは不十分。自分たちが扱ってい
るシステムの性質や危険性、手順や規則の意味までを深く理解する必要があ
る。
福島第一原発事故はどうか。
確かに引き金となった大津波は設計上の想定外だった。しかし、全電源喪失
が続くと、やがて冷却水がなくなり、燃料が露出し、水素爆発や炉心溶融に
至る。ことことは、すくなくともスリーマイル事故以降は、世界中の専門家
にとって自明だった。
福島で最初の数日間に起きたことはシビアアクシデントの教科書通り。まさ
に「想定内」の物理プロセスだった。それなのに、正確な認識も的確な対処
もできなかった。これが第一の衝撃だ。
現場の人たちは困難な状況のなかで、ベントなどの対処をしてきた。しかし
、次に何が起きるか、先手を打って対処することはできなかった。東京電力
も原子力安全・保安院も「深い理解」が足りなかった。
自ら対処しきれないなら、データーを広く開示して外部に英知を求めるべき
だった。ここまで大きな事故にならずに済んだ可能性が、どこかにあったと
思える。
事故発生当初、東電も政府も炉心溶融の可能性を語り、報道もされた。しか
し、その後は炉心の状態が安定しているかのような説明が2週間ほど続いた
。この時点ですでに炉心溶融していたことは明らか。気付いていた人も大勢
いたはずだ。事態はどんどん悪化しているのに、テレビでは大学教授らが根
拠の乏しい楽観的なコメントを出し続け、だれもが「王様は裸だ」と言わな
かった。これがもう一つの衝撃だ。

 専門家に聞くより---田辺文也
東電、保安院、政府の対応の誤りの明らかである。即刻くびだ。
コメント (0)

福島
人の姿は絶え、牛は飢え、犬はさまよう。作物は枯れ、見る者のない花だけが咲く。結局チェルノブイリと同じこと。
9カ月後に帰れる確約もなく、いま帰れば罪に問うという。

 素粒子より
コメント (0)

復興の軸は脱「利己主義」
先週、政府の復興構想会議がスタートした。ここでも、全体を貫く軸をでき
る限り早く、明確にすべきではないか。世界の共感を得られる進め方が不可
欠で、復興計画が内外に対してどこまで説得力を持つかということが、その
成否を左右する。
これまで世界から多くの支援が寄せられたが、政府の構想力や決断への評価
は低かった。救いとなったのが、被災者の方々が示した忍耐力や責任感、助
け合う絆の強さなどへの諸外国の人々の驚きや共感である。これを21世紀の
世界に必要な共同体の原型ととらえる識者もいる。
被災者たちの心組みこそ、世界の共感を呼ぶ最も重要な復興の中心軸ではな
いか。それは私たちが軽視してきた日本のアイデンティティーの再発見でも
ある。私たち自身がこのところ身につけてきた、自分さえ良ければという利
己主義とは逆の生き方である。
政治には一刻も早く、このような実態に目覚めてほしい。東北の地に見られ
た「平凡だが利己主義を大きく超えた一人ひとり」の生き方に恥じないよう
に与野党は、これまでのいきさつを超えて協力体制を急いで確立することが
何より重要と思われる。

 経済気象台より---瞬
コメント (0)

生業とは
五穀が実るよう務める業を言うそうだ。その生業が息づく共同体が、細りはしないか心配になる。どこに限らず復興に際し、古いもの、懐かしいものへ敬意を忘れてはなるまい。机上の定規では描けないもろもろが、地域の歴史と風土にはあるはずだから。

 天声人語の一部より
コメント (0)

無謬経営の末路
「失敗を恐れるトップ」はまず企業戦略の作成を経営企画室あたりにまかせ
る。これは民主的権限委譲の形をとるから問題はない。問題はそれからだ。
出てくる案に片っ端からイチャモンをつける。100%勝てる戦略なんてありよ
うがないから、出る案、出る案すべて廃案となる。部下の無能が叩かれる。
戦略が立たないから企業の大軍団はどこへ行ってよいのかわからない。ウロ
ウロするばかりだ。
奇妙なことにこの類のトップは結構持続する。何もしないから失敗もないの
である。そのツケは次世代へと受け継がれていく。名門企業がある日突然、
傾いて世間を驚かすのはこのためだ。名門ほど蓄積があり無能も長持ちする
のである。
意外に思われるかもしれないが、松下幸之助はよく「60点なら合格、実行だ
」と言ったものだ。果てのない議論を続けるよりやってみることだ。結果が
おかしければ即刻、軌道修正したらよいのだ。長い議論の果てに始めたプロ
ジェクトは長い議論をしないとやめられない。企業にとっては、やるリスク
の方がやらないリスクよりはるかに小さいと心得るべきだ。
政治も同じだ。満点を期すれば決断出来ずに停滞に陥る。経済も政治も竹林
の中の所為ではないのである。

 経済気象台より---可軒
コメント (0)

福島
学校の靴跡もない運動場。科学的対応なのだろうけど、廊下で腕立て伏せばかりでは。工夫はないものか。チェルノブイリでは汚染地に菜種を植えた。謙虚に学ぼう。

素粒子より
コメント (0)

ほころび、咲き、散っていく桜の姿は
他の花には抱くことのない想念を人
の心に醸す。東京近辺の桜は数日前から落花がしきり。細かい光となって風
に流れ、木によってはすでに残花か、もしくは葉桜に近い。
落花の名詩の多い中、<昔去るとき 雪 花のごとし/ 今来たれば 花 雪
に似たり>という詩句がある。6世紀中国の漢詩だから桜かどうか分らないが
、雪と花の対比が忘れがたい。去るときは雪。戻り来れば花。「別れの詩」
という題ながら、季節にせよ人生にせよ、どこか春が巡る喜びが感じられて
いい。
みちのくを北上する桜前線は、今日はどのあたりか。各地で開花が人を励ま
している。福島県いわき市久之浜では先日、津波で根が露出し幹も傾いた一
樹が花開いた。絶えて咲くその姿は、東北の風土と気質を彷彿とさせる。
岩手県陸前高田市の寺にある避難所では、今日、花見が行われるそうだ。が
れきの街を見下ろしつつ、人々は開花を待ち望んでいると小紙が伝えていた
。どんな言葉より、花の無言に励まされる心もあろうと思う。
詩人の大木実は、戦争が終わって命ひとつで復員してきた。祖国の土を踏ん
だ心情をうたった作を残している。<もういちど はじめから/やり直そう/そ
う思った/さくらの花を仰ぎながら--->
被災した人には戦後の焦土にも等しいであろう眼前の光景。惨に絶えて咲く
桜木を、心の荒野にそっと移し植える方もおられよう。雪が花に変わるとき
が、必ずくると信じたい。

 天声人語より
コメント (0)

福島
暗い建屋の扉を開ける光景は、バグダッドの廃墟を行くかのよう。
戦場のごとき機械が必要なことに慄然とする。

 素粒子より
コメント (0)

日本の輸出産業は幾多の天災や戦火をくぐり、しぶとく伸びてきた。
セルロイドは、セルロースや樟脳など、植物系原料による世界初の汎用樹脂
だ。日本でも明治後期から作られ、昭和の初めには世界一の生産量を誇った
。おもちゃ、筆箱などのセルロイド製品が、わが国の近代化を象徴する「科
学遺産」に加わった。震災4日前のことだ。日本の輸出産業は幾多の天災や
戦火をくぐり、しぶとく伸びてきた。
今回も、鉄鋼、自動車、電子部品といったお家芸の拠点が被災した。大きな
世界シェアを持つ重要部品が途絶え、米国や韓国でも工場が止まったという
。モノづくりの怖さと深さを思う。
燃えやすく割れやすいセルロイドは戦後、石油系の素材に代わられる。こう
した技術革新や発明があるたび、日本は得意の分野や製品を乗り換え、存在
感のある工業国になった。その名声と競争力、顧客をつなぐためにも、生産
ラインの正常化が急がれる。
内需と外需がフル回転して、やっとこさの国難だろう。しかし、開国や敗戦
による「断絶」が別の日本を生んだように、時代を画す混沌は目覚めの時で
もある。輝くセルロイドの記憶とキューピーの笑顔を思い起こし、もう一度
だけ世界を驚かせたい。

 天声人語より
コメント (0)

カモメの群は津波は空から見ていたのだろうか
人は海に抗えず空にも逃げられず地上で生きるほかない。

素粒子より
コメント (0)

菅政権、あいかわらずの軽い言葉
菅首相が「福島第一原発周辺は10年、20年住めない」と語ったとされる問題
で、首相が発言を否定してからも波紋を広げている。被災者の感情を逆なで
する発言が間接的に伝わった例はこれまでもあった。政権の稚拙な情報発信
のあり方が問われている。
東京で対策を検討する人たちは、現地の人の身になって考えてほしい。
ある国会議員が仮払金について問い合わせると、農水省は「経産省の所管」
、経産省は「東電の責任」、東電は「国と相談して」と、たらい回しにされ
たという。
これら数多い課題について、政府のチームは十分に機能を発揮していない。
縦割りを排し、何よりも被災者に寄り添って、迅速に対策を打てるよう体制
を強化しなければならない。

 紙面より
コメント (0)

近年乳がんになる女性が増えた。
食生活や生活習慣の欧米化により、エストロゲンという女性ホルモンの分泌
が増加したことが原因という説が有力です。
乳がんになる人は30代から40代にかけて急増し、最もなりやすいのは40代後
半の女性といわれています。壮年期の女性ががんで亡くなる場合、一番多い
のが乳がんです。「閉経後は大丈夫」「50歳すぎたら乳がんにならない」と
いう説はあてになりません。一方、まだ20代の若い女性も安心は出来ません
。各自が早期発見法を身につけるべきです。月に1回は自分で乳房に指をあ
てて、しこりがあるかないかを調べる自己チェックをぜひともやってほしい
のです。
鏡の前で裸になって立ち、左右の乳房の位置や形に違いはないかを見たあと、
指先でしこりの有無をチェックするのです。生理が始まって1週間後の頃が最
適です。
病院など専門機関での定期検診は20代から受けても早すぎることはありませ
ん。超音波検査(エコー)か乳房のレントゲン撮影(マンモグラフィー)の
いずれかをできれば年に1回、少なくとも2年に1回はぜひ受けることを勧め
ます。
今のところ、よい予防法はないので、早期に発見することが最善の方法なの
です。
指ではしこりがわからないごく初期のものでも、X線や超音波の検査で発見
されることがあります。こうした初期乳がんは、早く治療すれば90%以上の
人が治癒しています。
昔の治療法では、乳房全体を切り取り、傷が残ることが多かったのですが、
今では乳房を保存する技術も進んでいます。
乳がんは早期発見が何より大切だということから、「乳房健康研究会」が結
成され、乳がんのことを知ってもらう活動をしています。
http://www.breastcare.jpです。

 私の証あるがまゝ行く----日野原先生
コメント (0)

都市生活から変えよう
福島の原発事故以来、首都圏に住む人から「節電によって暗くなって寂しい
」という声を聞く。しかし、今までがあまりにも明る過ぎたのではないだろ
うか。
首都圏の計画停電が物議を醸している。福島の住民が首都圏の生活や産業を
支えるために、危険と隣り合わせの毎日を過ごしてきたことを考えれば、首
都圏の住民は停電だけではなく多少の不便さは我慢せねばなるまい。
今後、原発の運転や開発が難しくなると予想され、電気の供給量の確保が不
安視される。そのようななかで、新しいエネルギー開発を模索するだけでは
なく、便利さや快適さを求めて大量のエネルギーを消費する従来型の都市生
活には再考が求められる。まずは、生活者にも、企業にもできることから意
識の改革が必要だ。
夜は街も暗い。電車はそんなに頻繁には来ない。高層ビル以外では、エレベ
ーターは高齢者や足の不自由な人の乗り物である。こんな当然のことを、都
市の常識として復活させてみてはどうか。
甚大な原発事故を体験した国民として、我々は原子力発電に大きく依存しな
い産業と都市生活の新しいモデルを構築し、世界に先駆けて示していくべき
であろう。

 経済気象台より---ほろほろ
コメント (0)

原発
同じ揺れや波が来れば、あちこちの原発で同じ事が起きた可能性あり。
安全策の一覧表を見ながら腕組みをする。

素粒子より
コメント (0)

福島の原発事故
深刻さのレベルで最悪の「7」に引き上げられた。25年前のチェルノブイ
リ事故と並んだが、フクシマはまだ事故中。もう上はなく、あとはレベル7
の惨状記録が長くなるだけだ。
四つの原子炉が日替わりで異変を起こし、すでに1カ月以上も放射能を漏ら
している。日本の規制当局が「事故は深刻」と自己申告するまでもなく、内
外の印象はとうに史上最悪だった。
おととい、きのうと、発熱中の原発を震度6級の余震が襲った。重病人の氷
袋がずれ落ちるように、炉を冷やす水が途絶えるトラブルもあった。断末魔
の原発をのせたまま、遠慮なく揺れる大地。人災と天災の共鳴に、冷えるの
は世界の肝である。
この「恐打者」のユニホームを脱がせるべく、命がけの作業が続いている。
現場の士気にすがるほかないが、ご家族はいたたまれないだろう。東京電力
はせめて、危険に見合う健康管理と報酬を徹底されたて。
福島を訪れた東電の社長さんは、知事に面会を拒まれ、記者団の前で謝罪し
て帰った。放射能に追われた住民にはまだ頭を下げていない。
合わせる顔がないというのは、長い不祥事の歴史でもレベル7に違いない。

 天声人語より
コメント (0)

節電
うちも思い切ってやってみるか、東電のためにではないけど。
「自販機なんかなくても生きていける』と石原都知事。
ものの言いようはあろうが、便利さの仕分けは必要かも。
夜の繁華街が少し暗くなった。電飾煌々より落ち着くし街がいとおしく思える。見上げれば夜の星だって見える。

 素粒子より
コメント (0)

敗北民主は後がない
民主党が統一地方選の前半戦で敗北した。
地域ごとに争点、政策課題が違う地方選の敗北を、直ちに政権の存亡や首相
の出処進退に結びつけるべきでもない。
しかし、この結果が、首相の仕事ぶりに対する有権者の極めて厳しい評価を
反映していることは間違いない。原発事故への頼りない対応への批判や不安
も、当然あろう。
危機克服に一刻の猶予もならない時だからという理由だけで、辛うじて政権
の継続が黙認されている。もはやそこまで追い詰められていると、首相と
民主党は自覚するべきである。
危機対応の陣容を立て直し、野党への姿勢も改める。ここで大胆な変わり身
を見せられなければ、菅政権は後がないと覚悟しなければならない。
非常時はなお続く。復興に向けた取り組みをはじめ、与野党が協働して決め
ていくべき課題は数知れない。

 社説より
コメント (0)

危機
千年単位の危機に見合うリーダーはいないのか。
足を引っ張りあう政治家。
被害者より株主気にするような社長。

 素粒子より
コメント (0)

非常時の政治の支援は臨機応変に
平時のルールにとらわれている場合ではない。なのに今の政治や行政には、
非常時に臨機応変に対処する力が足りない。
押さえておかなければならないのは、被災地のニーズは刻々と移り変わるこ
とである。
食べるものにも事欠いた当初の状況は、関係者の努力によって改善されてき
た。
しかし、流通が回復し、店が開けば当座の金が必要になる。
何より、いつになれば仕事を始め、日常が取り戻せるか。不安の変わりに希
望を抱けるようにしなければならない。震災時に落ち着きを失わず、助け合
った被災者も、長期にわたり、不安に耐え続けるのは難しい。
さらに、災害の様相も必要な支援も、地域ごとに異なる。地震に津波、原子
力の複合災害のうえ、広域にわたる。一方で多くの自治体が被災し、目配り
する人手が不足している。
乗り切るには、中央集権型意思決定システム、「東京目線」の発想を改める
必要がある。
地元の事情に通じた与野党の議員を現地の対策本部に配置する。各省、自治
体の職員を集め、権限を委ねる。それを官邸に直結させて、情報の目詰まり
を防ぐ、例えばそんな態勢を組んではどうか。
被災地の状況。被災者の思いを肌で感じなければ、事態に先手を打つことは
できまい。

 社説より
菅首相よ自ら主導する復興体制を描いていては何もすすまないのだ。
コメント (0)

東日本震災
スマトラ級とチェルノブイリ級。
歴史的な二つの災厄を日本は抱える。
同情と懐疑の視線で世界は見つめている。
災害から身を守るあらゆる出だてを自然は超えた。
手なずけたつもりの原資の力は制御できずになお暴れている。
津波に洗われた海底はヘドロが流されきれいになる。
自然は再生する。
人が放った汚れはすぐ消えてはくれない。

 素粒子より
コメント (0)

記録と検証 必ず後世へ
津波が押し寄せた時間だ。多くの命が奪われたのは地震発生の直後ではなく
、恐らく約30分後のことだ。
そう思う度に、胸が張り裂けそうにだった。「30分」は決して長くはないが
、何かしらの対策を講じることができた時間だからだ。
その与えられた時間を有効に使える対策や手だてを、私たちは事前に準備す
ることができていただろうか。答えはたぶん「ノー」だろう。今回の津波で
は、海岸沿いに建てられた病院や老人施設でたくさんの人が亡くなっている
。多くの人が車で移動し、避難所さえも津波にのまれた。
私たちが真っ先に取り組むべきこと。それは、あの30分に人々がどう動いた
のかを克明に記録・検証することだと私は思う。それを新しい国や地域の仕
組みにいかした上で、後世にしっかりと語り継いでいこう。
高齢者や障害者を災害からいかに守るのか。いざという時に正しく動ける知
識と勇気を、子どもたちにどう身につけさせるのか。そのためには何よりも
、あの30分の教訓と反省が必要だ。
悪夢からもうすぐ1カ月。多くの人が今もがれきの中をさまよい歩くこの国で
、できるだけ多くの記憶と言葉と映像を残そう。生き延びることができた私
たちの、それが最大の使命だと感じる。

 記者有論より---三浦英之
コメント (0)

福島原発事故最悪のレベル7
最悪の事態は脱したと言いつつ、最悪のレベル7とは。
米のスリーマイル、チェルノデイリには及ばないとの説明ととうなったのだ。
事態は深刻さを増していると思うのだが、政府、保安院の説明では分らん。
コメント (0)

砕かれた近代の成長信仰
電力の問題も今後の国のありようを変えるでしょう。首都がしょちゅう停電
する大国、などというものはありません。電力不足が長く続くとしたら、い
まの東京の姿ではやっていけません。
ではどうするか。これからも「田舎で電気をつくり、都会で電気を使う」構
造でいくのでしょうか。
周波数変換所を増設し、西日本からの送電をもっとできるようにすべきだと
いう議論もあります。しかしさらに「地方」から引き出してまで東京の電力
消費を維持・拡大することでいいのでしょうか。
現代の企業は電力がなければやっていけません。このまま首都の電力の回復
が遅れたら、他の地域への移転が進むでしょう。こうした動きを逆手にとっ
て、むしろ企業や役所や大学の一部を「地方」に分散して東京の電力需要を
減らすことが大事です。バランス回復の早道であり、そうすれば全体として
の日本の姿もいくらかよくなる、と私は思います。

 オピニオンより---大阪大名誉教授・川北稔
コメント (0)

福島
電気を送ってきた福島。
消費した東京。
風評被害と買いだめ。
弱い政権に重い責任。
思いが交錯するこの1カ月。

 素粒子より
コメント (0)

砕かれた近代の成長信仰
近代国家でこれだけの規模の災害と事故に襲われた例はありません。
世界史的に見ても、非常に特殊な事態が起きています。
アメリカのサンフランシスコ大地震や阪神・淡路大震災、あるいは最近のニ
ュージーランドの震災にしても、地域は比較的限られてていました。しかし
今回は、日本全体の何分の一という規模です。被災地以外の生活や経済にも
大きな影響を与えています。今後、人々のものの考え方を変え、歴史の方向
性を変えるかもしれません。
近代とは、経済成長を前提にした時代です。社会の土台に「成長はいいこと
」「ゼロ成長なんてとんでもない」という発想がある。私は「成長パラノイ
ア」と呼んでいます。どうやったら経済成長できるか。人々はこれを追い求
め、国家が後押しし、学者が研究してきました。
この成長を裏打ちしたのが、地理的な拡大と科学技術の発展でした。
15世紀以降、西ヨーロッパの国々は食料や資源、労働力を求めて、世界のす
みずみにまで出かけていきました。しかし地球には限りがあります。やがて
成長は壁にぶつかりそうになりました。
それを突破してきたのが科学技術の発展でした。農業の生産性を向上させた
のも科学技術。エネルギー問題を「解決」してきたのも科学技術です。石炭
から石油、そして原子力へ。科学技術は経済成長を裏打ちする「魔法の杖」
でした。自然の脅威から我々の生命や財産を守ってくれるのも科学技術でし
た。
ところが今回、それがいっぺんに揺らいでしまいました。日本は世界的に見
て、もっとも科学技術が進んだ国です。その日本でさえ、巨大な津波に負け
てしまったのです。そして科学技術が生んだ原子力発電所が厄災を生み出し
続けています。
人間がつくりだしたものによって、人間が大きな厄災を受けてしまう。その
意味では、今度の原発事故は戦争に似ているかもしれません。
これまでは、大規模な災害は科学技術で乗り越えれはよかった。今は科学技
術でも抑え込めない自然災害があること、そして科学技術が巨大な災害を生
んでしまうことが、あらわになってしまいました。
もしかすると科学者は「今回は失敗したが、基本的には原発は安全」と考え
ているのかもしれません。でも一般の人の印象は違います。原発を新たに造
ることは、当分無理でしょう。そうすると、「経済は常に成長するべきだ」
という考え方を後退させないと折り合いがつきません。科学技術によって支
えられてきた近代社会、そして成長信仰そのものに、大きな影響を与えるの
ではと思います。科学技術が十分に信頼できるものではないということにな
ると、社会的に。もやーっとした、正体のわからない、妙な不安感が出てく
るかもしれません。
自然災害が政治・経済・社会を不安定化させることは歴史を振り返れば何度
もありました。たとえば、17世紀のヨーロッパで起きた気温の大きな低下で
す。ふだんは凍らないテムズ川まで凍るほどで、凶作に襲われ、深刻な経済
危機に陥りました。社会が非常に不安定になり、政治的にはイギリスで革命
が起こり、フランスでも大きな反乱がおきました。迷信やデマが広まり、い
ったん消えた魔女狩りが復活したほどです。

 オピニオンより---大阪大名誉教授・川北稔
コメント (0)

仰ぐ桜が盛りの東京で、屈み見れば地面で野草が春を告げている。
タンポポの黄とスミレの紫が並び咲く図など、豪奢な桜花に負けぬ気品がある。人間様の独断で「雑草」とひとからげにしては申し訳がない。
年年歳歳花相似たり、という。だが人の世の無常に身を切られるような今年の春だ。無心に咲いてそよぐ野の花に、知らず励まされている。

 素粒子より
コメント (0)

その使い方を知るまで、富者の財産をほめてはならぬ
人の器量は金の使い方で判断せよという、ソクラテスの言葉である。
金持ち金使わずともいうが、例外はいくらでもあるらしい。
ソフトバンクの孫社長が大震災の義援金100億円を出す。経営から退くまで
、毎年の役員報酬も全額寄付するそうだ。さすがは資産数千億円とされる経
営者、ポケットマネーの桁が違う。
ユニクロを展開する柳井氏、楽天創業者の三木谷氏も、それぞれ個人で10億
円という。消費者への恩返しもあろう。企業イメージは向上するが、そうし
た打算や商魂を超えた太っ腹を思う。
内外の芸能人やスポーツ界からも浄財が続いている。ゴルフの石川遼選手は
「自分にも気合が入る」と、今季の獲得賞金を全部差し出す。実業家と同じ
く、己の才覚才能で稼いだお金だけに、気持ちも格好もいい。副詞の「ぽん
と」は彼らのためにある。
20代、30代も負けていない。ジャニーズ事務所の被災者イベントには39万人
が参加した。「とりも積もればの、ちりになれば」。
募金の長蛇に加わった女性がテレビで話していた。動員力を生かした、SM
APや嵐ならではの社会貢献だろう。
日本赤十字社などへの義援金は阪神大震災をしのぐ勢いで、もう1千億円を超
えたとみられる。ゼロがいくつも並ぶ降り込みから、子どもが握りしめた10
円玉まで、「おかね」という響きの何とさわやかなことか。めったにない感
覚である。

 天声人語より
コメント (0)

老いを遅らせるには--心がけが大切
「アンチエイジング」という言葉が注目を集めている。アンチエイジングと
は、できる限り老いを遅らせて若さを保とうという試みだ。
若さ、アンチエイジングというと、スキンケアやサプリメントなどを思い浮
かべる人は多いが、一番大切なのは「気持ち」だ。やりたいことをやること
。無理をし過ぎないことを心掛けると良い。自分を責めないで、いい加減に
、気ままに生活することがお薦めだという。
また、適度な緊張感、ストレスも刺激につながる。ある程度の年齢を過ぎた
ら仕事をしないで家の中で閉じこもっている人は少なくない。だが、ボラン
ティアでも良いので「誰かの役に立っている」という実感を感じられること
を意識的に行うことが大切だ。
そして「きれいになりたい」と願い、行動を起こすことは、世界を広げ自分
を内面からも輝かせる。
たばこと紫外線はなるべく避けよう。特にたばこは肌に悪く、体の循環に悪
影響を与える。
アンチエイジング5カ条
◆いくつになっても男と女
  「美しさ」に磨きをかけよう
◆肌の若返りは心の若返り
   メークアップは外見、心も若返らせる
◆バランスの良い食事と適度な運動
   アンチエイジングの効果は食事と運動が9割
◆よく笑い、よく話し、よくかむ
   笑いは免疫力を高め、かむことは脳の活性化になる
◆長生きこそ最大の誇り
   いくつになっても積極的に社会貢献を
 
 北里大名誉教授・塩谷信幸
コメント (0)

3・11の衝撃 9・11しのぐ文明への影響(どうして11日なのだろう)
10年前の9・11のテロリストたちに乗っ取られたジェット機が世界一の巨
大ビル2棟に相次いで突っ込み、無残に崩壊させたあの情景は誰しも忘れま
い。その2週間後、厚い灰に覆われてなお異臭の漂うニューヨークの現場を
訪れた私には、やはり言葉がなかった。テロと天災という違いはあるが、今
度もCG映像かと見まごうようなテレビの画面が世界に衝撃を広げた点でよ
く似ている。
ともに、その日から世界が変わってしまったような歴史の境目でもあった。
それにしても、いったい日本はどうなってしまうのだろう。
被災地の復興は容易でないうえ、最悪のケースを免れても福島第一原発の周
辺が放射能の汚染から脱却するには年月を要するだろう。農業や漁業はどう
なるか。電力不足も慢性化し、産業への打撃は避けられない。経済の低迷は
いっそう進み、膨大な赤字をかかえた財政も破綻しないか。
東京への一極集中に対する不安も膨らんだ。直下型や東南海地震が起きたら
大混乱は計り知れまい。どれもこれも、切実さが人々の胸に突き刺さる。
戦後の廃墟から国を再建した日本の力は信じたいが、あのときは占領体制の
下で強引な改革からスタートできた。ベビーブームの活力もあり、人口はど
んどん増えた。いまはまったく事情が違う。
事態の重さに比べ日本の政治はあまりに心もとない。強いリーダーシップを
もてぬまま首相がすぐに代わり、民主党への政権交代も力不足と党内抗争で
期待を裏切った。野党の自民党は衆参ねじれ国会の中で閣僚の首を次々にと
り、政権を弱体化させては喜ぶ有り様。そして、こうした軽い政治を許して
きたのは我々の社会だった。
いま、危機の指揮を執る菅首相への不満や批判が強まる一方、自民党との大
連立が現実味を帯びつつある。9・11とは違って戦争になるわけではないし
、世界中の支援もありがたい。だが、戦時にも似た非常事態とあれば、政治
の安定を考えて思い切った決断があってもよいだろう。
政治のもつ本来の重さに政治家も社会もいよいよ目覚める時なのだ。首相も
与野党のリーダーたちも、まずは虚心になって最善の道を考えてほしい。
皆が必死になって危機と取り組むことで、ヤウな政治を鍛えていくしかある
まい。それてなければ、3・11後の日本に希望はない。

 ザ・コラムより----若宮啓文
コメント (0)

親鸞
「南無阿弥陀仏」と唱えれば誰でも極楽往生がかなう、師の教えに従うなら、厳格な戒律を守る意味はどこにあるのか。
「善人なをもて往生をとぐ、いはんや悪人をや」
コメント (0)

原発事故に思う
東京電力の財務や同社の株式、社債の価格下落である。
報じられている2兆円の資金調達は、恐らく現在の事故収拾や火力発電復活な
どのためのものであり、今後発生する被災者に対する補償費用は予想も困難
だ。
また、東電の株式や社債は電力会社の代表銘柄だ。安定的な配当や利回りの
期待から、これらの保有者は年金基金、証券会社、個人と多岐にわたってお
り、価値のマイナス変動は深刻だろう。
一方、電力会社は経済に不可欠なインフラを提供している。利用者は必ず使
用料金を支払うため収入は安定していると考えてよい。
従って今後、復旧や補償によって収入と支払いの大いなるミスマッチが生じ
ると考えられる。政府による一時的な増資のほか、必要に応じ政府保証の社
債や資金借り入れの実施も頭に入れておいたほうがいいかもしれない。
エネルギー政策のことも頭をわぎる。昨年、政府は基本計画を改定したばか
りだが、安全性に関する具体的記述がほとんどないことに気ずつ。発電所の
危機対応のバックアップや、自然災害の想定条件の見直しなどの安全基準の
改定をしてもらいたい。
これまで推し進めてきた化石燃料に対する依存度の縮小や、地球温暖化対策
の観点から原子力や太陽光発電にバランス良く分散していく方向感は誤って
いないと思う。それだけに、何としても早期に事故の収拾を望む。

 経済気象台より----QJ
コメント (0)

漁民の怒り
寒流と暖流がぶつかりあう豊かな漁場。
そのまっただ中に断りもなく放射能をぶちまけた。
原発立地のたびに漁民は抵抗し、電力会社はカネで抑えてきた。今回も後からカネで解決できるとでも思ったか。

 素粒子より
コメント (0)

3月11日
日常というものがかくも微塵に破壊された光景を見たことはないと、遅れば
せながら被災地に入って思った。材木、瓦、ミシン、仏壇、めがね、電動歯
ブラシ、家計簿、かつら、割れた便器、ありとあらゆるものがねじれ、ゆが
み、ひん曲がって、街が集落が消えていた。
阪神大震災のときは翌日神戸に入った。あれほど壊れる街を見ることはもう
ないと思っていた。しかし----。
「すべての言葉は枯れ葉一枚の意味も持たないかのようであった」。アウシ
ュビッツを訪ねた開高健の「うめき」が脳裏をよこぎっていった。
当事者と非当事者との間にある超えがたい深淵。そこに懸ける言葉を持ちう
るのか。「3・11 をただの悲劇や感動話や健気な物語に貶めてはいけない」
作家のあさのあつこさんが小紙に寄せた文の一節を、きびしく反芻した。
たぶん私たちも、言葉が枯れ葉一枚の意味も持たない壊滅状態から、ともに
歩み出すしかないのだ。深淵を飛び越えたつもりの饒舌は、言葉の瓦礫にす
ぎないとあらためて思う。
取材した気仙沼から石巻まで、大小の良港のある陸前は今が早春。
女川の町は文字どおり無くなっていた。女性がひとり、這って形見を探して
いた。「泣いても泣いても泣けてきて」。
国をあげての長い試練となる。懸ける言葉を絞り出したい。

 天声人語より
コメント (0)

福島原発
福島原発の地元町村長。
地震と津波に原発事故。小さな町村を襲った不条理。突然断絶した日常。住民とともに避難先を転々とする日々。
原発を認め裏切られた、住民の現在と将来を背負う重さに耐えて必死に立つ。国の指導者にもそんな姿が見たい。

 素粒子より
コメント (0)

景況感 震災後に悪化
3月の企業短観の再集計の結果は、3カ月先の企業の景況感が東日本大震災
後に悪化していた。日本経済への影響が見込めず、先行き不透明感が強まっ
たことを反映している。
震災を挟んで大きくDIが変わっていることが分った。大企業・製造業では
震災前がプラス3だったのに対し、震災後はマイナス2と落ち込んでいる。
3カ月先の景況感が震災前より震災後の方が悪化していたのは、被害の全容
や経済活動への影響が見通しづらく、企業の心理が冷え込んだためとみられ
る。

 紙面より
コメント (0)

福島原発
1万1千㌧とは小学校のプールで何十杯分か。
漏れたのでなく漏らすしかない東電。
追認をするしかない保安院。
あぜんとするしかない国民。

素粒子より
コメント (0)

復興への物語 言葉の力で
言葉の力に日々驚き励まされる。
たとえば選抜高校野球、創志学園の野山主将の選手宣誓。
「がんばろう、日本。生かされている命に感謝し全身全霊で正々堂々とプレ
ーすることを誓います」
あるいは天皇陛下のメッセージ。
「これからも皆が相携え、いたわりあって、この不幸な時機を乗り越えるこ
とを哀心より願っています」
誓いであり、祈りである。短くて平易であたたかくて強い言葉が心にしみて
くる。
だがまだ、政治家にそれがない。
菅首相の記者会見。
「果たしてこの危機を私たち日本人が乗り越えていくことができるかどうか
、それが一人一人、すべての日本人に問われていると、このように思います

誓いでも祈りでもないこれは、問いかけなのか? 何かの問題設定なのか?
とっともわからない。
改めて思い出す言葉がある。あの政権交代前夜の熱気のなか、牧原北大教授
がいちはやく指摘した言葉だ。
「いかにして有権者をひきつける物語をつくり、そこに政策をはめこむか」
が民主党の「腕の見せどころ」であり、個別政策や財源は「物語のパーツの
ひとつ」に過ぎないのだ-----。
その指摘は今こそよみがえる。マニフェストという名の数字の羅列は政治の
中心から去った。他方、21世紀の新たな国家目標となった東日本の復興は
何よりまず、未来に向けた物語をつくるところから始めなければならない。
確かに被災地からの叫びは百万言を費やすよりもその瞬間を映した映像の力
によって実感させられた。しかしまだ目には見えない復興の姿を実感させる
道は、想像力に基づいた物語であり、それをつづる言葉の力によってでしか
もたらされない。語り部の登場を私たちは待つ。

 記者有論より・曽我 豪
コメント (0)

放射能垂れ流し
数カ月止まらない。風評被害の垂れ流しは早く止めねば。
西日本まで花見を自粛して何になる。東でも被災地産品持ち寄って盛大にやろう。

素粒子より
コメント (0)

「文化」は「復興」するか
廃墟となった地域社会の場合、全ての建物や機能が新しくなった「まち」に
かっての「文化」あるいは「匂い」といったものが「復興」するのだろうか

5年前に没した都市論の泰斗ジェイン・ジェイコブスは活力のある「まち」の
四つの条件を示した。
①幾つかの機能をもっている(オフィスや住宅あるいは商業に限定しない)
②ブロックが短く街角を曲がる機会が頻繁である
③新しい建物と古い建物が混ざっている
④密度が高い
1970年前後に建設されたニュータウンの多くが空洞化しているのはこの条件
の欠落による。阪神大震災にあった神戸市の場合も、高層マンションと大き
な道路を中心に整然と「再開発」した地域で、どうみてもかっての「魅力」
を取り戻しているとはいえない。
たくさんの「まち」が流されてしまった今回の災害からの「復興」の難しさ
は、技術や資金にあるのではない。どうしたら地域の「文化」を「復興」さ
せることができるかにある。
問われているのは構想力である。それは廃墟からの「復興」の事例を徹底し
て集めることから始まる。神戸や西宮の経験のなかから「なにをすべきでは
なかったか」を学ぶことはとても大事だ。
危険なのは「整然とした合理性」の誘惑である。個性をつくるには時間がか
かる。

 経済気象台より---遠雷
コメント (0)

般若心経とは
般若とはすばらしい知恵のこと。そして波羅密多とは六波羅密多、すなわち
自分よりも他人の救いを先にする「大乗の菩薩」という考え方による実践の
徳目です。
人間は生前の行いによって、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天という6つ
の世界に生まれ変わります。人間よりも下に落ちるのを救うためには、布施
、持戒、忍辱(にんにく)、精進、禅定、智慧という6つの修行をして、成
仏しなければなりません。
布施とは、僧にお経をあげてもらったときや寄付をする際に差し上げるお金
などの財物のことです。布施はお金に限りません。相手の不安をなくす、や
さしいまなざしや言葉などもあります。
持戒とは、戒を持つこと。これを十戒といい、具体的には十戒善を差します。
不殺生、不偸盗、不邪淫、不妄語、不綺語、不悪口、不両舌、不慳貪、不瞋
恚、不邪見。
忍辱とは、辛抱すること。
精進とは、一生懸命努力すること。
禅定とは、坐禅を組んでこころを落ち着けることです。
6つの修行をすると、智慧が出てきます。これが"般若"です。
仏様の場合、「智慧」と書きます。"知"の下の"日"は、宇宙の真理を指しま
す。
この6つのことを修行することを「六波羅密多行」といいます。こうするこ
とで自身が成仏する助けになります。
お仏壇に水、塗香(ずこう)=塗香(ずこう)は非常に細かい粒子のお香で、
塗香入(ずこうい)れに入れて用います。小麦粉にも似た触感があり、少量を
手に塗り、その香りを吸い、仏前で自らの心身を清めるために使用します。
花、線香、飯、ローソクの6品をお供えするのは、六波羅密多行を知らずに
亡くなったご先祖様に、6つの修行をすることで成仏できることを知らせる
ためです。
水は布施(感謝する気持ち)、塗香は持戒(よいことに励む)、花は忍辱
(怒りやすいこころを鎮める)、線香は精進(怠けごころをなくす)、飯は
禅定(こころを落ち着かせる)、ローソクは智慧(人間の悩めるこころを智
慧の光で明るくする)を表しています。これら6つをお供えすることを六種
供養といいます。お仏壇にお供えをして、お仏前でお経を唱えます。こうす
るこによってご先祖様が成仏できるのです。
コメント (0)

目覚めるたびに別の一日が始まる。あすは少しだけ笑顔が増えると信じて、前を向こう。
年度が替わる4月、せめて気持ちだけでも切り替えたい。
3週間を経てもなお、この災厄は冷霧のように人心を包む。2万に迫る安否
不明と、家財を損じた十数万の避難民、先が見えない原発事故。現実も意識
もいまだ「災中」をさまよい、復興へとギアが入らない。この国は津波にな
ぶられ、放射能にとらわれている。
電力不足、財政負担と憂いの種は尽きず、入学や転勤に伴う内輪の宴まで自
粛モードである。石原都知事は、花見酒などもってのほかと言う。そういう
連帯の示し方もあるけれど、経済が回らないと被災地はまた沈む。自縄自縛
である。
かく言うメディアも震災一色だ。世界史級の出来事を前に、報道はともかく
テレビCMまでが重苦しい。被災者を思い、節電を心がけながらも、平生に
戻せることは戻し、戻れる人は戻る時だろう。
日々、気の持ちようと行いを少しずつ変えて、普通に近づいていく。あの愛
おしい、平凡な日常に。被災した人も、免れた人も、目覚めるたびに別の一
日が始まる。あすは少しだけ笑顔が増えると信じて、前を向こう。

 天声人語より
コメント (0)

震災続編
あるべきところになく、いるべきところにいない。ばらけたピースをたぐり寄せても穴は残り姿も変わるだろう。
それでもつないでいけば新しい形が生まれる。四季のある国は幸せだ。咲く花が顔を上げることを教えてくれる。

 素粒子より
コメント (0)

リスク制御を世界が注視
日本を含む先進国は空間や時間の制約を乗り越え、より早く、より簡単に、
より確実に未来を統御する仕組みを発達させてきた。それが経済や社会の発
展の原動力すらあった。専門知識による諸要素を複雑に組み合わせてつくら
れたグローバル金融や世界を結びつけるインターネットと並び、高度な科学
技術力を駆使した原子力発電はその典型である。
こうして生まれた現代の文明は豊かさや便利さを実現する半面、それを支え
る構造は弱くなる。様々な要素を組み合わせた精妙な仕組みは、発達すれば
するほど予測不可能な事態に直面するという矛盾を抱えるからだ。
リスク社会に国境はない。日本の震災は、格差や貧困が広がるヨーロッパ諸
国にとっても他人事ではない。貧困や病気に苦しむ被災地の映像は、現代社
会が抱える矛盾の悲惨な現場と映る。
科学技術大国の日本ですらリスクを避けられなかったという現実は、各国を
おののかせた。福島の原発事故は、早くもドイツやフランスなどで原発を許
容すべきかどうかの論争を巻き起こしている。
現実化したリスクを日本がどう克服するのかをヨーロッパの国々が固唾をの
んで見守るのは、それが現代社会が直面する矛盾そのものだからだ。
それゆえ、震災からの復興は国を超えた普遍的な課題をはらむ。
豊かさを求め、グローバル化を進めた結果、巨大化し偏在化しているリスク
の負担をどう分かち合うのかという問いがなければ、その意味合いは薄れる
に違いない。
リスクが避け難いなら、その負担を分かち合い、現代社会にふさわしい平等
のあり方を実現するしかない。そのような新たな共同体への道筋を描けたと
き、日本は再び先進国の先端を走ることになるだろう。それは大変に重い。
しかし、やりがいのある課題とはいえまいか。

 北海道大准教授・吉田 徹
コメント (0)

原発を東京湾に
原発を東京湾を埋め立てて計画中の12基全部引き受けよう。電力不足は一挙に解決。何より福島の人たちの苦労がわかる。「割り切る」ならそれぐらいしては?
今は東電の管内に東電の原発は1基もない。

 素粒子より
コメント (0)

震災復興の財源の確保は
当初予算の修正でやるのか補正予算を編成するのかは別として、財源確保の
ために与野党は至急、具体策を検討するべきである。
最も重要な財源は俗に4K(子ども手当、高速道路無料化、農家の戸別所得
保障、高校の授業料無料化)といわれるバラマキ施策を全面的にやめれば、
必要な財源の半分程度確保できるだろう。これにより民主党も問題の多いマ
ニフェストの見直しを、国民に納得してもらえ一挙両得である。
日本をおそった未曾有の自然災害の復旧、復興である。国民全員が何らかの
形で負担するべきである。

 経済気象台より---安曇野
コメント (0)