2002年01月の記事
2002 01/31 20:14
一人だけの斜面に雪の降りしげき。現今(いま)すら忘れて自在に滑る
2002 01/30 22:46
子のそばに居たしと嘆くははの声、暮れゆく部屋の静けさに思う
2002 01/30 16:54
雪のなか落ちし銀杏閉じ込められ凍りし上に陽の当たりいる
2002 01/29 23:18
おもしろき話もなきに電話きて、こたへなむかも。淋しき友に
2002 01/28 22:24
若き日に欲りし時間を楽しめり。厨に煮込みの香を立たしめて
2002 01/27 21:25
理(ことわり)を教える父なく育つ子は激(げき)し易かる破綻のありぬ
2002 01/26 19:53
星砂は海の香波の音にわかれ 竹富島より、つとゝなり来る
2002 01/25 19:23
山かげのなつかしき斜面滑り終え、逝きてさやかな笑顔の顕ちぬ
2002 01/25 19:22
着装ひを かって楽しむ老い母の 派手ゆえ着ぬとふ 心おもほゆ
2002 01/23 20:52
ひたすらにスキーせし日の吾を愛し、死にたる命。泪し謝せり。
2002 01/22 22:35
彩(いろ)かわることもなくなりアジサイの立ち枯れてをり雪の垣内
2002 01/22 22:34
苛立ちてわが老いなげく。テレビ消す部屋に 瀑布のごとき耳鳴り
2002 01/20 19:49
ちちははの目鼻口許領(わ)かちもつ寝顔の息子(こ)なり。帰省せし寒夜
2002 01/20 19:48
凍りつくまつ毛に眼が閉ざさると 住む地変わりし娘(こ)の驚きぬ
2002 01/18 17:41
淋しめり。老い母われの目をみつつ 誰れぞと聞きて 痴れてゆくなり
2002 01/18 17:39
椴松は緑かがやきゆたかなる雪を載せつつ梢(え)を重ねをり
2002 01/17 22:23
青空の真下をしろき雪雲の 透かし飛びゆき 寒くなる夕べ
2002 01/16 22:09
地下街を上りきし男、いきなりに大声あぐる。空さむき昼
2002 01/15 19:06
勤め路を いまはくつろぎ歩みゆき 遊びのごとく 角を曲がりぬ
2002 01/14 19:49
子を恋へば たらちね母より呪縛さる嫌悪が いまは理解となれり
2002 01/13 19:39
賞味期限が昨日までの乾しそばを今日ゆでヽすする。睦月十三日
2002 01/12 22:16
新聞の折込チラシ少なきはマンション広告なきと住みし娘の言う
2002 01/11 23:03
雪ふかき街に住む娘(こ)の久しかる札幌の道 融けるに驚く
2002 01/10 22:02
甲高き声ひびかせて若きらが地下コンコースを笑いながら往く
2002 01/09 23:57
わが姉にこずかれ柱に頭打ち噴く血に驚く日。思い出す悲しさ
2002 01/08 20:39
部屋代を払うから貸せと言い張りし老い母かなし。家を追われて
2002 01/07 21:25
さみしらに 今しここに居しわが母が、居ぬと知る夜。睦月七日。
2002 01/06 21:54
人間(ひと)への愛、淋しかれども選択にあると知りなむ。親子と無縁に
2002 01/06 00:15
一世紀生き抜きし母を慕いいる男の子や末に生まれて哀(か)なし
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at 2001 12/31
2002 01/05 22:29
痴呆症しだいに多くなりし老母(はは) 尿失禁に うな垂るは哀し
2002 01/04 20:02
冬川の水は濁りもみな澄みて吹く風もなく静かに流る
2002 01/02 18:59
老い母の言うがままにす一日や。ただに疲れて我も老いたり