2001年11月の記事
2001 11/30 21:42
老い母の寝顔は笑めり。ひねもすを雪ふりつづく 夕べの部屋に
2001 11/29 20:28
老い母の綻び繕い 今にして 吾がしてあれば 自ら驚く
2001 11/28 22:31
融けぬ雪の凍れる舗道を ペンギンの歩みのごとくし 滑るを堪ふ
2001 11/27 23:10
雪ふりてふかふか道となりにけり。足跡つかぬ上とほり行く
2001 11/26 21:02
パソコンの画面の温さ離れざる小蝿か 遊ばす。雪のふる昼
2001 11/25 22:15
朝より 空くらぐらと雨ふりて 止みてはまた降り 夕べとなりぬ
2001 11/24 22:39
何もせぬ ひまあることが 夢のごと 部屋に坐りつつ 時をたのしむ
2001 11/23 23:06
安売りにもの欲る顔の人群れを見つつさびしむ 閉店セール
2001 11/22 20:49
小雪の日か 風もなく部屋のなか、日差しあたたかき椅子にいこひぬ
2001 11/21 23:10
いやいやに 勤めにいきしが 今老いて 明るき部屋に 楽しみて坐(い)る
2001 11/20 23:17
仰ぎみる ビルの陰より流れきて 昼をたちまち 飛び急ぐ雲
2001 11/19 21:00
老母の 食べ物美味くば思い残すことなき と言う ものを思わず
2001 11/18 22:21
音たてて霰降りきぬ。舗装路のし直し工事の 土にたまりぬ
2001 11/17 21:37
タリバンの敗退記事と断食月(ラマダン)と半分読みし自衛隊派遣基本計画
2001 11/16 22:49
老ひとうは 動かぬままの家具に似む 移動なし終え 身の弱まるを知り
2001 11/15 23:10
アルバムの 老ひて忘れぬ記憶めき 旅せし写真の整理をなせり
2001 11/14 23:04
音信(たより)せぬ古き友より電話きて 酔いて変わらぬ ふとき声あぐ
2001 11/13 21:38
ゆき美(は)しき地に移り住み娘(こ)はメールで毎日期待を伝えくるなり
2001 11/12 23:33
きのふ散る上に きょう散る落ち葉のせ 氷雨の舗道に鮮らし銀杏
2001 11/11 23:31
靴底の土に紅葉あり。山あるき今年も終ゆと洗いてあれば
2001 11/10 18:29
真青さに 今日は晴れたり。惜しみつつ山の日ざしを浴びて 登りゆく
2001 11/09 23:41
北の空 照りて冷えいる太陽(ひ)の光り。冬囲いなす樹木らの増ゆ
2001 11/08 23:11
うな重を胸に抱えてむさぼれる 姿のあはれ 老いたまふ母
2001 11/07 23:25
いちどきに 銀杏の黄葉は地に落ちて 冬立ちそむる 暮れのさびしさ
2001 11/06 22:37
忘れたき悲しき記憶 ひとつつづゝ剥落しゆく 老ひの眠りは
2001 11/05 23:04
くらぐらと朝より空のくもりつゝ 部屋の中なほも 日暮れの早し
2001 11/05 23:00
くらぐらと朝の空より部屋のなかくもりつゝ なおも 日暮れの早し
2001 11/04 22:18
はつ雪の眼にしみて、降りてくる。雪色セーター着て楽しめり
2001 11/03 23:49
枯れ遅き紅葉の梢 日の暮れの広場どおりに かげしづまれり
2001 11/02 23:51
藻岩嶺の夕べを雲の移りゆく 速さの見へて 風冷ゆるなり
2001 11/01 23:58
逢いに来て欲しと孫娘(こ)に訴うる 老ひのあわれさ 身にしむ夜雨