2001年11月の記事


寝顔
老い母の寝顔は笑めり。ひねもすを雪ふりつづく 夕べの部屋に
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綻び
老い母の綻び繕い 今にして 吾がしてあれば 自ら驚く
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ペンギンの歩み
融けぬ雪の凍れる舗道を ペンギンの歩みのごとくし 滑るを堪ふ
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新雪の道
雪ふりてふかふか道となりにけり。足跡つかぬ上とほり行く
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小蝿
パソコンの画面の温さ離れざる小蝿か 遊ばす。雪のふる昼
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ひねもす
朝より 空くらぐらと雨ふりて 止みてはまた降り 夕べとなりぬ
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夢のごと
何もせぬ ひまあることが 夢のごと 部屋に坐りつつ 時をたのしむ
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閉店セール
安売りにもの欲る顔の人群れを見つつさびしむ 閉店セール 
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小雪
小雪の日か 風もなく部屋のなか、日差しあたたかき椅子にいこひぬ
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楽しみ
いやいやに 勤めにいきしが 今老いて 明るき部屋に 楽しみて坐(い)る
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急ぐ雲
仰ぎみる ビルの陰より流れきて 昼をたちまち 飛び急ぐ雲
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思い
老母の 食べ物美味くば思い残すことなき と言う ものを思わず
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音たてて霰降りきぬ。舗装路のし直し工事の 土にたまりぬ
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記事
タリバンの敗退記事と断食月(ラマダン)と半分読みし自衛隊派遣基本計画
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老ひ
老ひとうは 動かぬままの家具に似む 移動なし終え 身の弱まるを知り
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アルバム
アルバムの 老ひて忘れぬ記憶めき 旅せし写真の整理をなせり
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音信
音信(たより)せぬ古き友より電話きて 酔いて変わらぬ ふとき声あぐ
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美しき雪
ゆき美(は)しき地に移り住み娘(こ)はメールで毎日期待を伝えくるなり
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落ち葉
きのふ散る上に きょう散る落ち葉のせ 氷雨の舗道に鮮らし銀杏 
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靴底
靴底の土に紅葉あり。山あるき今年も終ゆと洗いてあれば
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日ざし
真青さに 今日は晴れたり。惜しみつつ山の日ざしを浴びて 登りゆく
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冬囲い
北の空 照りて冷えいる太陽(ひ)の光り。冬囲いなす樹木らの増ゆ
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老母
うな重を胸に抱えてむさぼれる 姿のあはれ 老いたまふ母
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立冬
いちどきに 銀杏の黄葉は地に落ちて 冬立ちそむる 暮れのさびしさ
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老眠
忘れたき悲しき記憶 ひとつつづゝ剥落しゆく 老ひの眠りは
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日暮れ
くらぐらと朝より空のくもりつゝ 部屋の中なほも 日暮れの早し
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日暮れ
くらぐらと朝の空より部屋のなかくもりつゝ なおも 日暮れの早し
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初雪
はつ雪の眼にしみて、降りてくる。雪色セーター着て楽しめり
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紅葉
枯れ遅き紅葉の梢 日の暮れの広場どおりに かげしづまれり
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風冷ゆる
藻岩嶺の夕べを雲の移りゆく 速さの見へて 風冷ゆるなり
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老母
逢いに来て欲しと孫娘(こ)に訴うる 老ひのあわれさ 身にしむ夜雨
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