2001年10月の記事


ベランダの風に吹かれて矢車草 花つけしまま鉢の転がる
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汽車の音
旅終えて 家の朝を目ざめつゝ 汽車の音せし日々を思ほゆ
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黄葉
銀杏樹の梢の黄葉は広がりて 冷えゆく夕べ 雪の近かり
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時の久しさ
冷えしるく おぼえて目覚むる 朝の部屋 しみじみ時の久しさ思う
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帰札
札幌のわが家へ久しと帰り来る。親を思へる息子(こ)に送られて
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なにわの夢
歌舞伎座の華やぐ舞台 観おえれば 「なにわの夢」もうべないて居り
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大原
道沿いに見下ろす小川の水清く 谷そば咲けり 大原の里
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白毫寺
萩の花すでに散り終う白毫寺。阿弥陀如来の閑(しず)けく坐ます
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時代祭り
国祖のみ霊まつりを京に見む。楽しむ装衣の賑わい美しき
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龍安寺
秋雨の石庭に向き しみじみと あるがまま過ぐ こと思い居り
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湾岸
この湾に経たる年月を思い見る。秋さび暮れし大阪の海
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入り日
あかあかと とほ山並みを沈みゆく 入り日の夕映え 美しき大阪
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ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
仮想現実の遊びを楽しむ若きらに紛れ入る老いの真剣にあり
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梅田
植え込みに蟋蟀なきいる夜の道 映画みおえし梅田街あるく
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大阪城
天下びとの争い統べに逞しく 大阪人は 世を過ぎけらし
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御廟橋
世にあれど 高野詣でも叶うなき 老母おもひ御廟橋わたる
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高野山
住む者の寒さをききて高野山の墓所と寺院と杉木に驚く
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夕日
祈りつつ入水せしとふ いにしえの 西方浄土を想う夕映へ
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小野小町
榧(かや)の実の ついの一つを綴るなき 小町の恋いを思ふ 随心院
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紀ノ川
石垣に手ふれて入りゆく和歌山城に暑くかがやく紀ノ川を見む
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小路
大阪の せまき小路をたえまなく 車、自転車通り抜けゆく
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苑路
いにしへの貴人の往き来しのびをり。京都御苑の苑路の夕べ
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秋の雲
二条城の白書院にて空仰ぐ。不変にも似し 秋の白雲
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ベイサイドモール
岸和田のベイサイドモールの映画館いでて驚く磯の香はあり
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大阪ドーム
思わざる成りゆきごとに息子「こ」夫婦と 大阪ドームで野球の応援
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ぺットフラワー
ぺットフラワー白く咲きいし大阪の 夕べ暖かし 身のほぐれゆく
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雪虫
雪虫の飛びしとふメール 娘「こ」よりきて 大阪にある 今日を驚く  
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海底シャワー
海底でシャワーあびつつ揺られゆく 夜汽車に思う 目のない魚
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旅の仕度
窓の下 降りくる雨のぬれとほり 旅の仕度の 夜のしづけき
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十五夜
秋雨に暗さましつゝ 名月の 今宵は老母(はは)の 嘆きしまさる
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