2012年01月の記事


「アグラ城からタージマハルを望む」
<<インド>>--アグラ--


ムガル帝国の五代皇帝シャー・ジャハーンが幽閉されていた、アグラ城から見るタージマハルの雄姿。

この写真は皇帝が幽閉されていた牢獄の格子窓から、ズームを一杯に使って、タージ・マハルを撮影したものである。

シャー・ジャハーンは1631年から22年の歳月を掛けてこの白亜の霊廟を、亡き愛妻ムムターズ・マハルのために建設したが、あまりに莫大な費用を掛け過ぎ、国家経済を危機に陥れたため、息子の王子によって、このアグラ城に幽閉されてしまった。

以降皇帝は、74才で他界するまで、この牢獄から毎日自分の建てたタージ・マハルを眺めて、亡き妻を偲んだと言う。

今は、シャー・ジャハーンも、この霊廟に王妃と並んで、葬られている。

愛の力も、国家を危うくするほどの散財となると問題だが、こうして世界遺産として後世の我々に感動を与え、インドの象徴として存在するのだから、矢張り偉業と言えるだろうか。
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