阿波踊りの囃子ことば
徳島といえば阿波踊りです。
徳島市の阿波踊りは、毎年8月12~15日の4日間開催されます。

阿波踊りのお囃子を総称して「ぞめき」と呼ばれています。
これといって決まったものではないため、
連(踊りのグループ)によって様々な「ぞめき」が存在します。

また、阿波踊りといえば「阿波よしこの」の曲が有名です。
「阿波よしこの」の第一人者と言えば、
2008年に100歳で逝去されたお鯉さんこと多田小餘綾さん。
お鯉さんの三味線と唄は何とも風情があって粋なものでしたが
今では聞かれなくなり、とても残念です。

「よしこの」の歌詞
 
 ハアラ エライヤッチャ エライヤッチャ
  ヨイ ヨイ ヨイ ヨイ
  
  阿波の殿様 蜂須賀さまが
  今に残せし 阿波踊り
  笹山通れば 笹ばかり
  猪 豆喰て ホウイ ホイ ホイ
  笛や太鼓の よしこのばやし
  踊りつきせぬ 阿波の夜
  踊る阿呆に見る阿呆 同じ阿呆なら
  踊らにゃ損々



阿波踊りを踊りながら、お囃子に合わせて踊り子たちがかける
掛け声(囃子ことば)には、有名なもの、連独自のものなど
いろいろなものがあり、阿波踊りを見に行くと必ず聞かれます。

 ※ 踊る阿呆に 見る阿呆、
     同じ あほなら  踊らにゃ 損々

 ※ 篠山通れば笹ばかり、石山通れば石ばかり、
     イノシシ豆喰うて ホーイホイホイ

 ※ ひょうたんばかりが浮き物か、私の心も浮いてきた。
     浮いて踊るは 阿波踊り。  アヤットサー ヤットヤット

 ※ 一かけ二かけ三かけて しかけた踊りはやめられぬ。
     五かけ六かけ七かけて やっぱり踊りはやめられぬ。

 ※ お先のお方にお負けなや。私しゃ負けるの大嫌い。
     負けてお顔が立つものか。
     ヤットサー アヤットヤット。アヤットサー ヤットヤット。

 ※ おどりは☆☆だ。☆☆はおどりだ。
    アヤットサー ヤットヤット。 
   (→☆☆には連名や企業名が入ります。例えば、
     おどりはゴン太だ。ゴン太はおどりだ。 となります)
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きゃっきゃがくる
イライラする、胃が痛むという意味に使います。

語源は「きやきや」からきたようです。意味は、
・心配して肝を冷やすさま
・心が静まらないさま
・身体の一部が差し込んで痛むさま

「きゃっきゃになる」ではなく「きゃっきゃがくる」というのは
「頭にくる」「痛みがくる」と同じように使ったからのようです。

イライラする、ヒステリーを起こすことを「きゃっきゃがくる」
胃が痛いことは「胃がきやきやする」と言うことが多いです。


 ※子供がゆうこと聞かんけん、きゃっきゃがくる
       ・・・子供が言うことを聞かないから、イライラする

 ※昨日から胃がきやきやする・・・昨日から胃が痛い
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たる
飽きると言う意味に使われます。

「足りる」と言う意味でも「足る(たる)」と言います。
「たる」は「飽きる」という意味ですが、
「もう 充分足りているので・・・」という意味あいがあると思います。

 ※おいしいものを たるびゃあ食べた・・・美味しい物を 飽きるほど食べた
 ※その話 たった・・・もうその話は 聞き飽きた
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つくなむ
しゃがみ込む と言う意味の言葉です。

お尻を付けずにしゃがみこむ様子や
腰をかがめる様子を言います。

 ※ほんなとこに つくなまれん・・・そんなところに しゃがみ込むな
 ※つくなんで どしたん?・・・しゃがみ込んで どうしたの?
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あらくたい
荒っぽい、雑だ、と言う意味です。

四国や近畿圏で使われているようです。
意味により、人間や動物の気性が荒っぽいことを言ったり
仕事のやり方や行動などが乱暴な時、雑なときに使います。

 ※この馬、あらくたいけん気ぃつけよ・・・この馬は荒っぽいから気をつけて
 ※あらくたい運転 せられん・・・乱暴な運転を するな
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