2009 04/24 00:21
Category : 生け花
今日の札幌は雨で気温が低く寒い日と成りました。
両親のお見舞い用と明日の介護施設訪問コンサートで又アレンジフラワーを贈ってあげようと思い、お花屋さんまで歩いて行きました。
薔薇が10本¥150の驚異的安値で黄薔薇10本、赤薔薇10本購入しました。
ウニヴェルソが鼻をくっ付けて匂いを嗅いでいるのは、リューカなんたらと言うそうですが、名前は忘れてしまいました。
とても香りの強い花で、お花屋さんでは『桜餅の匂い』と言っているそうです。
確かに桜餅みたいな香りがします。
両親は寝たきりでも、お花の匂いには目をぱっと開けるので、なるべく目の覚める様な良い香りの強いお花が無いかなぁ?!
と思って探していたら、初めて見たお花だったので匂いを嗅いでいたら、お店の人が教えてくれました。
今日はお花がとても安くて、今日のお花の中ではこれが一番高くて1本210円でした。
これだけ生けても全部で¥1,500と、あまりの安さに嬉しい驚き!
薔薇が20本でも300円だなんて、滅多にありません。
意識不明に成った母でさえ、お花の強い香りには目を開けるのです。
一番最後まで残るのは『聴覚』だと言いますが、『嗅覚』も好きな物なら反応するのが分かりました。
介護問題が背景にある自殺としてタレント、清水由貴子さん(享年49)の自殺の真相が報道されていますが、介護だけが問題だった訳ではなさそうですが、私自身もほんの6年前までは、たった一人で認知症に罹ってしまった両親の面倒を看ていたので、どれほど大変な事かは身を以て分かります。
私の場合は姉が直ぐ近くに住んでいるにも関わらず、一切、親の面倒を看なかったので、母方の親戚の伯母と叔母から電話が掛かって来て、『どうして一人で面倒看てるの?!お姉ちゃんは??一人で看ていたら死んでしまうよ!区役所へ行って、介護認定して貰いなさい!』と知恵を授けてくれたので、言われた通りに申請したのですが、介護認定に来た係官がインタビューしたところ、二人とも何を訊かれても答えられず、名前すら答えられなかったので
『これはお二人とも相当に進んでおられますから、要介護認定されない事は有り得ませんので、施設を探すなり、どんどんと話を進められて下さい!』
と言われてかえってがっかりしました。
私の親は、そんなに酷かったのか?!そんなに酷い人達を一人で面倒看て来たのか?!
と、普通は認知症では仲々認定されないと聞いていたので、あまりにもあっさり認定されて、何とも表現出来ない複雑な気持ちに成りました。
母は足が丈夫で、出掛けて行けば迷子に成って警察のお世話に成った事3回、勝手に『食品ではない物』まで食べてしまったりするので、食事中も全く目が離せず、私が眠っている間に、早朝両親そろってペチカのストーブにスリッパを履いたまま足をかざして焦がして煙が充満したので、臭さに目を覚まして起きてみれば、火事と火傷の寸前だったり・・・
燃えているストーブに直接手をくっつけようとしたり・・・
祖母の面倒を5年近くも看た伯母は
『おばあちゃんは寝たきりで全然動けなかったから、かえって楽だったのよ! 安全にしておけば、置いて買い物にも出掛けられたし、お母さん(私の母の事)みたいに、元気で動き回れる人の方が、目が離せないので、かえって大変なのよ!』
と言っていましたが、確かにそうでした。
施設に預けたのが2,003年2月11日でしたが、その晩初めて、朝迄ぐっすり眠れたら、あれだけ酷かった全身の凝りが解れて、
『体って、こんなに軽かったっけ!!』
と思った事は鮮明に覚えています。
私の場合は、毎日24時間営業でしたから、疲労困憊の連続で、
『これは、親より私の方が先に死にそうだな!』
と思っていたので、何とか親が死ぬ迄は生きていないと、何とか猫たちが生きている間は生きてやらないと餓死してしまう!
と思っていたので、『自殺』なんて言葉はどこにも浮かびませんでした。
当時も、50歳の娘が80歳の母親の介護に疲れて絞め殺した!なんてニュースが何度も有って、それを観る度に、身につまされていました。
今は両親そろって入院中で、仕事を抱えての看護生活で、お見舞いに行くだけだ、とは言っても、病院へ行くと酷く疲れてしまいます。
あの本当に大変だった介護生活の時より、『自殺』の言葉はたまに浮かぶ事が有ります。
仕事も介護も、人間関係も、時に放り出したくなる事は、ままあります。
何とか頑張っているのは、未だ、オペラ歌手として、目標を達成していないので、やり遂げなくては! と言う気持ちが強いからかな?!
と自問自答しています。
それに、猫たちも未だ生きているし、親も未だ、頑張って生きてくれているしね。